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中編3
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4:44(前編)

 極端な寂しがり屋の私は寝るとき、いつもラジオをつけっぱなしで布団に潜り込む。

その日の夜もいつもの通り、枕元に置いているラジオのスイッチを入れ、電気を消した後、

布団に入りました。

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 私は十階建てマンションの最上階に一人暮らしをしていて、室内はとても静かです。

暗闇の中、いつものDJの声だけが聞こえてきています。

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─どうも!寒さが超苦手なショウタです。

とにかく、最近の寒さは尋常じゃないね。このスタジオビル辺りも、朝から雪が降っていて、僕がスタジオ入りするころは、かなり吹雪いてきているんだけど、さて、みんなの住んでいるところはどうなのかな?

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 私の住んでいるところは、夕方くらいからチラチラと雪が舞い始めています。駅からマンションまでの仕事からの帰り道、二回ほど滑って転びそうになりました。

睡魔に襲われた私は心の中で呟きながら、目を閉じました。

……

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……

 何とも言えない不気味な不安らしきものを感じた私は、目を開けました。

ふと、枕元のデジタル時計に目をやります。

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「2:22」

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 ん?ぞろ目か……なんか、いやな予感がするなあ。

私はどちらかというと、悲観主義者です。いつもと違う変わったことが起こった時、何か良くないことが起こるのではないか?と考えるタイプです。

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 DJショウタの声が聞こえてくる。

─そう、そんなことあるよねえ。僕もたまにあるんだけど、この現象。

ただね、これ、心霊好きの友達に聞いたんだけど、続いちゃうと恐ろしいことが起こるらしいんだよね。

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─恐ろしいことって、一体何なんですか?

ゲストだろうか。女性の声も聞こえてくる。

─さっき、「2:22」だったでしょう。まあ偶然に、このタイミングで見ることはあるんだけど、この後、「3:33」、そして、「4:44」まで見ちゃうと、ヤバイ!

─ヤバイ?

─そう、ヤバイことが起こるらしいんだよ

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 今まさにその現象に遭遇している私は、ショウタの言っていることがとても気になったのですが、翌日も仕事なので、ラジオのスイッチを消して、再び布団の中に潜り込みました。

……

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……

 ようやく微睡みだしたころです。

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shake

─ガタ、ガタ……ガタ……ガタ、ガタ……

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 外が吹雪いているのか、窓が揺れる音で、私はまた、目を覚ましました。

反射的に時計に目をやります。

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「3:33!」

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え?また、ぞろ目?

DJショウタの言っていたことを思い出しました。

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─さっき、「2:22」だったでしょう。まあ偶然に、このタイミングで見ることはあるんだけど、この後、「3:33」、そして、「4:44」まで見ちゃうと、ヤバイ!

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 ヤバイ?……ヤバイって、何がヤバイの?

途中でラジオを消してしまったので、分かりません。いろいろと想像を巡らせていたのですが、埒が明かず私は再びウトウトし出し、漆黒の闇の世界の中に溶け込んでいきました。

……

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……

 強烈な尿意でまた目が覚めた私は、恐る恐る時計に目をやります。

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「4:44!!」

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 え!何で?こんなことって、あるの?

全身を言い知れぬ恐怖が襲います。こうなると、このまま日が昇るまで布団の中にいたいのですが、尿意には勝てず、渋々起き上がると、ベッドから降りてスリッパを履きます。

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 トイレを終えて、洗面所で手を洗っているときでした。

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shake

─ドン!ドン!ドン!ドン!……ドン!ドン!……

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 物凄い勢いで誰かが玄関のドアを叩く音が聞こえてきます。

私は洗面所のドアを少し開け、頭一つ出すと、廊下の突き当りにある玄関の方を見ました。

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shake

─ドン!ドン!ドン!ドン!……ドン!ドン!……

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こんな時間に、いったい誰なんだろう?もしかして、いたずら?

私は音をたてないようにソロソロ廊下を歩き、玄関の前に立つと、大きく一つ深呼吸をして、恐々のぞき穴に目を近づけます。

後編に続きます。

 

 

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@むぅ 様
怖ポチ、コメントありがとうございます。
続きは、後編をお楽しみに。

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