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中編3
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中学生の夏の思い出

俺「あっちー」

今年最後の夏休み。俺はいつもの公園のベンチでジュースを飲んでいる。

俺は中学生3年。今年で中学時代最後の夏休み。

プルルル。

ポケットで電話がなる。

俺「あ~もし?」

竜也「あ。海斗?」

俺「何の用?宿題?俺手伝わないからな?」

竜也「は?いやいや終わったし。ただよ。今晩家に集まってくれ。」

俺「やだ。お前んち汚れすぎだもん。」

竜也「断んなよ。お前来ないと香ちゃん帰るかもよw」

俺「えっ…いや…べっ…別に良いし…」

香とは俺が好きな女の子。おっとりしていて優しいアイドル的存在。

竜也「本当は?海斗くん?」

俺「仕方ねーなっ!行ってやるよ!別に香が来るからじゃねーぞ!」

竜也「え?何々名前呼び捨てなの?」

俺「良いだろ!別に!何時集合?」

俺は竜也がしつこく聞いて来るから直ぐに話を切り時間を聞き出した。

俺「ただいま」

静かだ。俺の父親は先月事故で他界している。母は父親が居なくなったと同時に仕事を始めた。俺は今に飾ってある父さんのまだ生きている写真を見た。

俺「父さん…何でだよ…」

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俺は気づいたら道路にいた。

俺「ここは…」

そう。ここは父さんが事故にあった交差点。その真ん中に父さんがいる。走って来る。

俺「父さんっ!来ちゃダメだ!」

それが聞こえないかのように父さんは俺に向かってくる。

キキキキッーーーゴンっ

目の前で父さんは死んでいた。俺の目の前で…

ふと気づくと父さんの体からもう一人の父さんが出てきた。そして俺を見て父さんは言った。

父さん「お前が死ねば良いのに」

shake

俺「うわああああっ」

はぁっ…はぁっ…

俺はいつの間にかソファーに寝ていた。父さんが死んでからこの夢をずっと見ている。

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竜也「よく来たな!」

俺「あぁ」

俺はあのあとどうしてここに来たか覚えていない。

竜也「今晩。神社で肝試しを行います!」

男子からは歓声。女子からは非難の声が聞こえてくる。

竜也「ペアは男女二人である。そこのくじを引きな」

皆順番に引いている。俺は最後だ。俺の番号は三番目。

香「海斗くん三番?」

香が来て少しドキッとしたがうなずき紙を見せる。

香「一緒だね」

フフフッと言って帰る香に心を揺さぶられる。

竜也「ルートは…」

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穂波・優也「穂波・優也ペアいっきまーす」

相変わらずうるさい二人組だと思った。

竜也「あいつら実は付き合ってるんだってよ」

俺「マジでっ」

竜也「お前もガツンとアタックしてこいよ」

俺「無理だよ。俺なんかが」

といって香を見る。こちらに気づいて手を振ってくる。

竜也「次三番。お願いしまーす!」

香「はぁーい」

そして俺たちはスタートした。

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かなり進んだ所に墓地があった。

香「怖い話好き?」

俺「普通だよ?」

香「んじゃ。一つ教えてあげる」

それはこんな話だった。あるカップルがこの墓地にいた。この二人はかなり仲が良く、遊んでいた。だが男の方が女の気の触れることを言ってしまった。激情してしまった女は男を車で轢き殺したそうだ。

俺「可哀想な話だね…」

香「でしょ?」

俺「でもそんな話何で君が?」

香「だって轢いたの私のお母さんだもん。そして死んだのはあなたのお父さん」

俺「何言って…」

香はポケットからカッターを取り出した。

香「フフ。あの男同様殺してあげる。」

俺は直ぐに逃げた。しかし学年一位の速さにはかなわない。

香「さぁ。殺してあげる。」

俺はこけてしまった。殺される。そう思い目を瞑った。

香「いい覚悟ね。さようなら」

しかし俺には何も降りおろされなかった。目を開けると、目の前に香が倒れていた。

横に気配を感じて息を飲んだ。死んだはずの父さんが立っていた。こちらを振り向き笑顔で笑いながら消えていった。

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あのあとからあの夢は一切見ていない。

Concrete
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