中編3
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彼女の相談

ある日、同棲している彼女が怯えながら訴えてきた。

仮名でユキとしておく。

ユキ「ねえ…。最近さ、仕事帰りの19時頃なんだけどさ、駅から家迄の帰路で誰かに着いてこられてる感じがするんだよね。

でもね…後ろ振り返っても誰もいないの。

足音はするのに…。

その道ね、お墓もあってね。幽霊とかだったらどうしよう…。」

勘弁してくれ。

俺はビビリだ。幽霊話しなんて論外だった。

「そうなんだ…。でもさ、俺もその時間は仕事してるし、一緒に帰ってあげたいけど、無理だよ…。」

ユキ「そうだよね…。道を変えたくてもかなり遠回りになっちゃうし…。どうしよう…。」

俺「そうだ。兄貴に頼んでみるよ。とりあえず1回兄貴に見てもらって霊なのか、ストーカーなのか判断してもらおうよ。」

なんとも無責任な話しだ。

兄貴は俺達の同棲してる家からすぐ近くに住んでいて、よく3人で遊びに行ったりしていた仲だった。

ユキ「お兄さん? 出来たらお願いしたいかも。男の人といると頼りになるし、私の言ってる事、俺君に信じてもらえると思うし。

お兄さんの方が頼りになるしね笑」

グサッと心に何かが刺さった。

兄貴に連絡をとり、早速明日に彼女と帰って来てもらう事になった。

兄貴はいわゆるフリーターで夜は毎晩晩酌か、ゲーム三昧。仕事は大体夕方までで、暇をしていた。

というのも数年前、仕事で上手く行かず、精神病になり鬱になった事があった。

フリーターの自由さと社会から解放されたからか、たまにおかしな事を言うくらいで、かなり回復をしていた。

兄貴「ユキちゃんが可哀想に…。本当はお前の役目なんだぞ、?」

ウダウダ言いながらも、引き受けてくれた。

当日

兄貴「じゃあ今からユキちゃんと帰りまーす。

何か分かったら連絡するわー。」

兄貴から連絡が来ていた。

俺「頼むねー。よろしく。」

その日は残業もあり仕事が終わったのは22時。

すっかり遅くなってしまった。

不安だった。

2時間ほど前送った、どうなったのかの連絡に彼女、兄貴からの連絡が一切なかった。

なんだよ…。と思って帰宅すると、誰もいない。

いつもご飯を作って待っている彼女がいなかった。

え?なんで?

なにしてるの?

どんどん不安になってきて、2人の無事を祈って彼女に電話をした。

直ぐに兄貴が出た。

俺「え…? 兄貴…。なにしてんの? どうなったの?

ユキ送ってくれたんでしょ? なんで兄貴が出るの? ユキは?」

兄貴「ああ、特に何事もなかったよ。ユキちゃんは寄りによって今日は大丈夫だった事に不満がってたけどね。お前に信じてもらいたかったんだとよ」

俺「あ。そっか。なら良かった。ありがとな。

でー……。 ユキは? まだ一緒にいるの」

兄貴の声のトーンが少し変わったのが感じた。

兄貴「それがさ、ちょっと相談したい事があってよ。落ちついて聞いてほしいんだ。

あのさ…。俺…ユキちゃん好きだったんだ。ずっと。

お前には悪いと思って我慢してたんだけどさ。」

まさか…。

寝取られたか。と思った。

怒りが込み上げて殺意が出てくる。

だが黙って聞いていた。

兄貴「でな。 ユキちゃんに抱きついたんだ。我慢できなくて。そうしたら大声あげちゃってさ。

なんかさ、もう興奮しちゃってさ…。

そのまま、墓場に連れてって殴って、犯して、最終的には首絞めて殺しちゃったんだよね…。。。

でさ、相談なんだけどユキちゃんの死体が横にあるんだけど、協力してバラバラにしてどっかに捨てにいかないか??

何処かいい所がないか考えてたら連絡遅れた。

ごめんな。

おい、聞いてるか? もしもし?」

途中から頭が真っ白で、固まっていた。

Concrete
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