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短編2
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夢の話

 中学生頃から成人するまで俺は金縛りによくなっていた。

 別に霊的なものを見るわけではなかったが何となく気持ちが悪かった。

 親戚の人が事情を聞き、心霊相談を受け付けているという寺にお祓いを頼んだこともあるが効果はなかった。

 まあ、別に霊害を受けてるわけではないので当たり前の結果だったかもしれないが。

 金縛りにあうという以外は別に何も起こらなかったので、上手く付き合うと言ったら可笑しいがそのままにしていた。

 そんな金縛りも実家を出て大学に通い始めてからは起きなくなっていた。

 ある日、久しぶりに金縛りにあった。

 珍しいなと思っていると、いつもと違う部分があった。

 その時寝ていたベットは壁側にあったのだが視線の先、足元の方の壁側に誰かが立っている。

 やばい、と思って視線を外したのでよく見えなかったがあきらかに何かが立っている。 

 

 直感で幽霊だと思った。

 いやだな、早くいなくなってくれ

 そう思いながらまんじりともせず耐えているといきなりフッと横にスライドするように幽霊は消えた。

 ほぼ同時に目を覚ました。

 すると、一瞬前までの体験が夢だと分かった。

 さっきまでは疑問を抱かなかったが、夢の舞台は実家の部屋だった。

 けれど今いるのは一人暮らししている部屋だ。

 金縛り中の出来事は夢の中でのことだとネットか何かで読んだ気がする。

 図らずもそれを体験してしまったわけだが1つ分かったこともあった。

 それは夢だろうと滅茶苦茶怖いということだ。

Concrete
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