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一人暮らしの部屋に帰れば、いた。

短編2
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一人暮らしの部屋に帰れば、いた。

ただいま。

いつも虚空に呟き、「疲れた」から始まる愚痴を吐く。

そして、飯を食って寝る毎日にちょっとの異変

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白いモヤが浮いている。

ただいま

そう呟けば、物音が鳴る。

コロン

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疲れたー

もう上司がとにかく叫んでさー、、、

ぽんぽん

背中を叩かれた気がした。

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鞄を放り、ジャケットを脱ぎ捨て、ベッドに転がり込む。

そのまま眠り落ちてしまいそうだ。

カンカンカン

鍋を叩く音だった。

飯を作れと、?

めんどくさいな

冷蔵庫には消費期限ギリギリの鶏肉があった。

なるほど

千切りにした玉ねぎと軽く炒めて、を麺つゆとみりんをかける。

いい具合に焼けてきたら溶き卵を投入。

とろっとろになったところで、、

チンッ

レンジなんか使ったっけ?

そっと扉を開けると

あ、冷凍ご飯

そうだ米を忘れていた。ご丁寧に丼に入れられている。

ありがとう

丼に手を伸ばし、フライパンから具を乗っければ、

親子丼の完成。

パチパチパチ

拍手が聞こえる。

なかなか悪くない

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アツアツだ。湯気天井まで登るほど大きく出ている。

ここまで熱くしたかな?

まぁいいや

早く食べよう

まずはその美味しそうな匂いを、

スッと鼻から煙をたくさんに吸った。

香ばしく焼けた鳥と卵と玉ねぎの匂いと、、

頭痛がした。

頭がチカチカする。

なんだこれは、

痛みの中、とある光景がフラッシュバックしたかのように流れ込む

俺か?

自分がこちらに笑いかけてくる。そして、、

ゴホッゴホっ

吸った煙を吐き出すように咳き込んだ。

まだ湯気はなみなみとある。

そうか

明らかに湯気があると思えばお前だったか。

湯気に手を合わせて謝罪をする。

もういいだろ

食うぞ

器を片手で持ち上げ、口に掻き込む。

そして次に机に置くときには空にして

ご馳走さま

俺が言うより先に聞こえた。

こういうのも悪くない

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