先輩の友達の話

先輩の友達をAとします。

Aと先輩は修学旅行の夜、みんなで怖い話をしようということになり、その時のAの話です。

Aが寝ているときに深夜なのにガラガラと何かを引きずる音が外から聞こえるそうです。毎夜のことだったのでAは「うるせぇ！」と言いながら外を見たそうです。すると音が一気にしんっと静かになり、暗闇の中からおばあさんがバッ！とAの方を睨んだそうです。「うわぁ！」っと思わずAは叫び、すぐにガラス戸を閉めました。直後にバン！っとおばあさんの両手と顔がガラス一面にぶつかってきたそうです。Aはその夜一睡もできず布団の中で震えながら朝を迎えたそうです。もし、窓を閉めるのが少し遅かったらどうなっていたのでしょう。そしてなぜ深夜におばあさんは歩いていたのでしょう。

さて、この話を聞いた先輩ですが修学旅行から帰って自分の部屋で寝ていたとき、Aが聞いたのと同じガラガラと何かを引きずる音が外から聞こえたそうです。同じ深夜に。

さあ、この話を聞いた僕そして文面で見たあなたも今夜ガラガラ音が聞こえて来るかも知れません。戸締りを今一度確認してからお眠りください。