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短編2
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お食事にしましょう

俺の住んでいる部屋は家賃が安いだけが取り柄のボロアパートなんだが、壁が薄いせいかとなり部屋の生活音がハンパない。

長く住んでいるとどういう奴が住んでいるのかもだいたいは想像がつく。

直接顔を合わせたことはないが、おそらくやつも俺と同じくリア充とは疎遠な人間だろう。

理由は人と話す声を一度も聞いたことがないからだ。彼女もいなければ、毎日家にいるところを見ると友達の一人もいないのかも知れない。

やつは昼まで寝て、夕方ぐらいから深夜までずっとゲームをしている。ヘッドホンもつけずにはた迷惑なやろうだ。

一度あまりにも腹が立って壁を殴ったら、やつも同じように殴り返してきた。その日は仕返しとばかりに大音量で朝まで音楽を流してやった。

ある時ふと、ここ一週間ほど隣りが妙に静かなことに気がついた。

一瞬、引越でもしたのかと思ったが、壁に耳をつけてみると小さくテレビがついていたので妙に安心した。

そしてこれはちょうどその夜の事だ。そろそろ寝ようかと布団に寝転がっていたら、隣り部屋から女性の声がはっきりと聞こえた。

「お食事にしましょう」

おっ!女を連れこんでるのか?やるな!と、下心を込めてその後の展開に期待し耳をすませていたのだが、残念ながらそれ以降、人の話す声は聞き取れなかった。

それからまたしばらくして、突然警察が俺の部屋をたずねてきた。

警察によると、今から隣りの部屋に沢山人が入りご迷惑をおかけしますがご協力くださいというものだった。

結果からいうと隣りの男は死んでいた。栄養不足から風邪をこじらせての病死だったようだ。

でも何より俺を驚かせたのは、死後二週間ほど経過しているという事実だ。

そんなはずはない。俺はつい最近、隣り部屋から女性の話す声をはっきりと聞いたのだ。

もしやあの女が殺した?そうとも思ったが、警察の調べでは外部からの侵入は認められなかったそうだ。

それではあの「お食事にしましょう」という声の主はいったい?

でもその謎は後日、アパートの管理人さんから聞いた話で納得がいったような気がした。

隣りの男の体は発見時かなりネズミにかじられていたそうだ。耳や唇といった柔らかい部分を中心に。

Concrete
コメント怖い
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コメントありがとうございます!…ひひ…
誤字脱字がひどくて読みにくいかと思いますが、これからもお願いいたします。
ロビちゃんより

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孤独死はこれから更に増えるでしょうね。それに伴って怪現象も増えそうです。

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