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短編2
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レンタル屋

速攻で読める話です。夏休みに暇だった僕はレンタル屋に行きました。真夏の真昼で暑かったので、怖い映画でも見て涼もうと思ったのが理由です。店内はエアコンが効いていて涼しく外の暑さとは対照的でした。しかし薄暗くなっていました。窓ガラスに付いているカーテンが降りていたからです。恐らく直射日光でDVD等が傷むのを避けるためでしょう。

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僕はさっそくホラー系のコーナーに向かい、何を見ようかと選んでいました。何個かケースを手に取り裏表紙を見ていると、何やら視線を感じました。初めはただの気のせいと思い放っておきました。初めのをケースに戻し2個目のケースを取り出したとき、また視線を感じます。試しに3個目、4個目を出したときに視線の正体に気づきました。

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取り出したところに目があったのです。しかもギョロギョロと目玉を動かして時折、瞬きをしていました。あまりのリアルさと気持ち悪さに「うわ!」と声を出してしまいました。すると店員さんがやって来て「どうされました?」と聞くので「あのケースを取り出したら目が出て来たんです」とあったことを話すと。

「あー、それうちの店長が悪戯好きなものでしてそういう仕掛けを作ったんですよー」と言われました。

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「あ、仕掛けだったんですか。めちゃくちゃビックリしました(笑)」と返すと、店員は僕が手に持っていたケースを見て「その作品も面白いですが、こちらも面白いんですよ」と棚にある1つを指差して言いました。僕は咄嗟に「変だ」と思いました。普通、お客に勧めるときは手にとって見せます。と僕が考えていることを他所に店員は「あの作品はですねー、実際にあったことをそのままDVDにしてるんですよ」と話し始めました。

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「あーそうなんですかー」と返しながらも早くここから抜け出さないといけないと思いました。

店員は引き続き説明をしていました。逃げ出す策を練ることに夢中であまり覚えていませんが「あの時のあのおばさんの表情良かったなー」とか「あのイケメンも死ぬ時の顔が」とかなぜか死ぬ瞬間のことばかり話していた気がします。

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逃げ手としてはありふれたものですが「すみません、トイレを貸してください」と言ってその場を離れることにしました。まず、横目で逃げ道を確認して考えたセリフを言いました。そうしたら店員は「お客さん気付いてますよね?」と言ってきました。『もうこれは全速力で逃げるしかない!』そう思い、必死に走って店から出ました。

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今回は解説に「僕が逃げた理由」を書いておきます。色々と考察してから解説を見るという楽しみ方をして頂けたら嬉しいです。

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