ミッキーマウスのぬいぐるみ

中編5
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ミッキーマウスのぬいぐるみ

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私が大学時代に、

ある先輩から聞いた話です。

彼女はもう結婚していて、

3人の子供のお母さんなのですが、

大学時代には、

とても可愛がってもらいました。

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ある日、いつもの溜まり場で、

2人で下らない話をしていたら、

何となく、その先輩が言いました。

「 Kってさ、( 私の事です )

Fさんの事知ってるよね?」

Fさんとは、私達の大学のOBで、

今は、劇団で活躍されている方です。

ちょっと、、、

いや、かなり、個性的な方なのですが。

「 あ、知ってますよ、

この前、〇〇先輩と、Fさんの家に

遊びに行ったんですけど、

Fさんらしい、凄い家ですね ( 苦笑 )」

「 それがさ、

昔、Fさんが大学生だった時に、

色々あったらしくてねー 」

色々、、、? 男女関係、、、?

などと、私が思ってると、

「 話、聞きたい?」

と、嬉しそうな、

だけれども、怖そうな感じの面持ちで言うので、

私も聞きたかったですし、

話を聞く事になりました。

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「 Kも分かってると思うけど、

Fさんって、あんな感じの人じゃん?

だから、

ある日さ、ゴミ捨て場から、

使い古したミッキーマウスのぬいぐるみを、

拾って来たんだってさ。

で、デ室 ( デザイン室の事です ) の、

黒板の左側に、飾っといたらしいんだよね 」

私が、相槌を打ちながら話を聞いていると、

「 それでさ、

そのぬいぐるみを置いてから、

しばらく経ってね、

デザインの授業があって、

デザインの授業は、デ室でするでしょ?

そのうちに、授業で、

みんながデ室に集まってきて、、、

そしたら、

急に、ある人が言い出したらしいんだよね、

” なんか、右足の付け根が痛い ”

って。

周りは、どうしたん?って、

感じだったらしいけど、

段々と、その人が泣き出して、

” 右足の付け根が、

痛い 、、、痛い 、、、” って。

でもさ、

周りの人も、言い出したんだって、

” 私も痛い ” とか ” オレも痛い ” って。

ほとんど同時に、みんな言い出したから、

絶対、連鎖反応とかじゃないって。

そしたらさ、

そこに、M嬢が来たんだよね 」

私も、Mさんに会った事はありますが、

Mさんも大学のOGです。

何故、M嬢と呼ばれているかと言うと、

かなりの霊感の持ち主だからだそうです。

「 でさ、

M嬢がデ室に入った途端に、

指さしたんだって。

” あんなとこに、

あの、ぬいぐるみ置いたの、誰? ” って」

当時その場に、学生だったFさんも居て、

” オレだけど、、、何? ”

って言うと、

M嬢は、そのぬいぐるみに向かって歩き出して、

そのぬいぐるみを掴んで、

皆に言ったらしいんだよね。

” この子、

右足の付け根が、逆側に縫い付けられてる。

後から縫われた感じだけど ”

( つまり、踵が前で、つま先が後ろ、と言う事です )

そう言ってさ、

Fさんにぬいぐるみを押し付けて、

” あんたが拾って来たんだから、

あんたが処理しなさい ”

って言って、帰っちゃったんだって 」

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「 え、、、?

そのミッキーマウスの右足?が、

逆に縫い付けられてたんですか?

気味悪いんですけど。

その、ぬいぐるみのせいで、

皆の足が、痛くなっちゃったんですか!?」

私は半信半疑でしたが、

実際にその場に居て、足が痛くなったOGの方から、

先輩が話を聞いたそうで。

「 で、Fさんは、その後どうしたんですか?」

と、何故か焦って、私が聞くと、

「 近くのA神社に、持って行ったんだって。

その後は、特に何も、

起こらなかったらしいけどね。

ねぇ、Kさ、

こんな事が本当にあったなんて、怖くない?」

と、先輩に聞かれました。

私は、

「 えっ、怖いですよ、そんな話、、、。

普通に考えて、

ゴミ捨て場のぬいぐるみなんか、

拾って来ないですし、、、。

やっぱり、Fさんって、変わってますね。

M嬢さんが来てくれたから、

良かったですけど、、、。

でも、、、ほんとに、

そんな事って、あったんですかねー?」

と、私が、気味悪い雰囲気を打ち消すかのように、

半分、茶化しながら先輩に言うと、

先輩は、少し戸惑う顔で言いました。

「 どうしようかな、、、

K、ごめんね。

ちゃんと話すとね、

この話は、

実は、M嬢から直接、聞いたんだよね。

何だか、

あんまり怖がらせるのも、って思って、

ちょっとウソついちゃったんだけど。

M嬢はさ、 デ室に入る前から、

右足に、強烈な痛みを感じてたんだって。

それでね、デ室に入った瞬間に、

” あぁ、

このぬいぐるみが、原因だったんだな ”

って、思ったらしくてね、

でもさ、

ずっと声が聞こえてたらしいよ。

そのぬいぐるみを掴んだ時に、

更に、大きな声で聞こえたらしくて、、、」

「 え? 何の声ですか!? 」

私が聞くと、先輩は言いました。

「 ” 痛いよぉ、、、痛いぃ、、、” って 」

私は、

その瞬間に、ゾクッとしました。

私も色々と、不可思議な体験をしてますが、

何だか生々しくて。

「 えっ!? ほんとに、、、!? 」

私が、理解不能な状態で聞き返すと、

先輩が、真面目な面持ちで、

「 うん、、、

私もさ、最初、M嬢の冗談かと思ったんだけどさ、

あのM嬢が真剣に話すから、

ウソじゃないのかなって、、、」

「 じゃあ、、、

本当なのかも、知れないですね、、、」

と、私は答えました。

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と、まぁ、そんな話をしていましたが、

段々と不気味な雰囲気も消え、

また、2人でバカ話に戻っていました。

しかし、

以前、Fさんの家にお邪魔した時に、

何処からか拾ってきたらしき物が、

山のように、

所狭しと飾られて?置いてあったのを思い出し、

簡単な言葉で申し訳ありませんが、

( あ〜ぁ、、、) と、心の中で思いました。

Concrete
コメント怖い
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人形は怖いですね。しかも足が逆に....それは、足がちぎられていたんですね。痛いはずです。

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