中編4
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直垂姿の青年

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わたしは昔から霊感が高く幽霊とかそういう類を見ることが頻繁にありました。

つい最近学校の企画で川でバーベキューをしようというイベントがありました。

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行く前に学校のイベントで使う地域を調べてみたのですがバーベキューをする川のすぐ近くにある山で昔、源平合戦の頃、平家方に追い詰められて志半ばで自害した源氏の若武者がいたという事実がわかったのです。

わたしは何処かに行く際には昔、何があったかを必ず調べるようにしているのでこれが分かったときには大丈夫だろうかと心配になりました。

また怖い目に逢わないだろうかと…。

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だけれど肉を食べたいという欲求には勝てずわたしは行くことにしたのです。

バーベキューではクラスメート達が肉を焼いてくれたり、焼きマシュマロをくれたりととても楽しい時間を過ごし、この川の近くで何が起きたかもすっかり忘れてしまっていたのでした。

最後にクラスメート達からお菓子を沢山貰ってウキウキした気分でクラスの女子と最寄り駅に向かっていました。

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この場所に来たのは初めてでGoogle Mapを使って駅に向かっていました。

幸い最寄り駅は数百メートルしか離れておらず十分もかからないで到着するだろうなと。

shake

その時でしたいきなりGoogle Mapがバグってしまい知らない道を案内し始めたのです。

わたしはバグったとは思わずにGoogle Mapが近道を案内したのだと思い道順に従いました。

なのに駅に着くどころかどんどん山道に入っていくのです。

山に駅でもあるのかと思い私達は山道をなんとか登ってゆきました。

「えっ…なんで…?」

一緒に居たクラスの女子が怖いものでも見たかのように怯えていました。

彼女の目線の先には古びた石碑があったのです。

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かなり昔にこの場所で亡くなった人を供養しているみたいでした。

その時わたしの脳裏にふと若武者のことが思い浮かびました。

その時肩にずしりとした重みを感じました。

わたし達は怖くなりながらも山道を必死で下りました。

気がつくとGoogle Mapは正常に戻ったみたいでちゃんとした道順を案内していたのでそれに従い、やっと駅に着きました。

もう怖くて怖くて仕方がなかったので電車を待ちながら電車に乗ってからもずっと音楽を聞いていました。

暫く変な思いだったけれどわたしの不思議な体験は始まったばかりでした。

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それから数日経った頃両親が「この家なんかいる?この前白い影を見たんだけど」

ってわたしに言ってきて「そんなまさか」と返したけれどわたし自身ずっと変な感じがしていました。

それからというものペットボトルや食器が勝手に落ちる、物が無くなるといった現象が続いたのです。

そしてある夕食の頃ふと向かい側に誰かの気配を感じて前を見ると白い直垂(なんか白装束みたいな?)を着た男の人が歩いていたのです。

「!?」

びっくりしてもう一度見たら消えていました。

shake

またある日スマホの画面で髪型を確認していると平安時代末期〜鎌倉時代の武士が被るような烏帽子をした20代くらいの青年の顔が映っていました…。

びっくりして後ろを見るが誰もいないのです。

お風呂に入っている時に脱衣所で誰かが彷徨いている気配を感じて覗いてみるが誰もいませんでした。

また洗濯機を弄る音が聞こえたので後で母に聞くが洗濯機は弄っていないとのことです。

それに家にいるときに若い男性の声で

「ねえ」とか「NAZUNA、」と話しかけられたり名前を呼ばれたりしました。

わたしは必死に聞こえてないふりをしました。

そしてこの頃わたしは何故だか怖いというよりも悲しい、切ないと思ってしまうようになっていたのです。

何故かこの青年の気持ちがわかったかのような気分でした。

ある時、窓ガラスに映った自分の顔の隣に直垂姿の青年の横顔が映っていたりしましたし、

夢の中で直垂姿の青年がわたしのことを見つめていたりするのです。

寝ているときにいきなり昔のお香の香りがしたりしました。

またある日には廊下で誰かが歩く音がしたりしました。

そしてある日また夢の中にあの直垂姿の青年が現れてわたしにお礼?みたいな事を伝えた所で朝になりました。

それからというものあの青年はわたしの前にすっかり現れなくなリました。

最初は怖くて怖くて仕方がなかったけれどなぜだか少し切ない気分になります。

そしてあの青年は志半ばで自ら命を絶った若武者だったのでしょうか? 

あの時いきなり切ない気持ちになったのは何だったのでしょうか?

そしてあの青年はわたしに何を伝えたかったのでしょうか?

今となってはもう分かりません。

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文章直していただきました。誠実な方だと言ってくださって嬉しいです!!
時代はあんみつ姫さんの考察通り多分源平合戦の頃だと思うのですよね…。
自害したから白い着物姿だったのでしょうか?
わたしは歴史好きですのでそのせいか昔の方の霊を見やすいです。
話しかけられたとき答えていたらなあと思ったけれど親や親戚に幽霊に話しかけられても答えちゃダメって教えられたので無視するしかなかったですね…

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とても興味深いお話でした。
ただ、書き方で気になる点がひとつ。
現在、高校一年生ということで、今後にも関わることだと思いますので、是非、文章を書かれるのであれば、直していただきたく注意点を申し上げます。
文章の結びの言葉が、常体「である。」「ある。」と敬体「です。」「ます。」混在しています。要するに混ざっています。どちらかに統一してください。
このサイトは、何度でも書き直して投稿できる編集機能が充実しています。
とりあえず、文体の形式から直してみてください。
せっかくのお話が、基本的な書き方がなっていないため、台無しになるのは勿体ないので。

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