初投稿なので、先ずは実話を1つ。
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自分の父親は、毒親、というほどではないが気難しい職人気質だ。
「疑ってかかれ」「感情は邪魔だ」が持論で、
束縛を嫌う自分とは相性が悪い。
さすがに、本気で大喧嘩するのは年に1回ほどだが。
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この話を投稿する前日の夜も、その父と軽い揉め事があり、
良くない気分になってしまっていた。
寝る前の時刻。
「気分転換も兼ねて、怖話でも読むか…」
以前から気まぐれに、しかし、まるで向精神薬のように読んでいた怖い話。
半時間くらい読んでいると眠くなってきた。
やはり、人間の三大欲求の1つ、寝る欲は恐怖より上位らしい。
本体の電源を落とし、布団に潜る―――
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『実録!本当にあった怖いビデオ』!
ナレーター「これからお見せする映像は、不可解な現象を映してしまったため、
お蔵入りとなったものである」
―――!?
どうやら夢を見ているようだ。
一瞬、何事かと思ったが、なにせ夢は何でもありだ。
意識がハッキリしているので、明晰夢というやつだろう。
さて、何が起こるのか、、、。
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『宇宙の果て』
ナ「これはNASAが巨大プロジェクトとして推進していたのだが、
地球上がパニックになるとの懸念からお蔵入りにした映像である」
映像には複数名の宇宙飛行士と、彼らが宇宙の様子を透明な厚いガラス越しに
見ながら興奮気味に喋っている様子が映し出されている。
自分「うわ‼ これ…ヤラセじゃない」
この手の怖い映像はヤラセをいかに怖く見せるか、というのが通例だし、
それ以前に、予算という根本的な問題がある。
今どきこんな壮大なホラー映像を作れるカネと余裕があるのか?
夢とはいえ、さすがに面食らっていた。
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ナ「天文学の理論では、宇宙は無限に広いのではなく、無限に膨張しており、
『果て』があるのだという。
それを有人飛行で実際に確認するという、まさに人類史に残る巨大プロジェクト。
だが、人類史に残るであろう光景は、
人類史のタブーとなってしまった」
宇宙船が、次第に小さく輝く宇宙の果てに近づく。
日本語の字幕で、搭乗員たちの会話も理解出来た。
搭乗員A「あと少しだ!宇宙の果てが見えるぞ!」
搭乗員B「人類の未来が! 長年の苦労が!」
搭乗員C「あれだ!」
一気に画面全体が数秒間光に包まれ、そして、元の画面には「宇宙の果て」が、、、
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shake
全搭乗員「うわああああああああああああああああああああ‼‼」
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――宇宙の果ては、〈巨大な口〉だった。
ナ「宇宙空間には浮かぶ、大きな歯を並べたその口は、人間のそれに酷似している。
だが、それはまるで、宇宙の中で我々人類を『飼育』し、そこから逃亡しようとするモノを
『捕食』しようとしているようだった。
この映像は、NASA側が地球全土がパニックに陥ると判断し、お蔵入りにしたものを、
われわれがダークウェブを介した極秘ルートで入手したものである。」
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―――(うわあ、インパクトありすぎな悪夢だな…)
あくまで、今朝見た夢の話です。
ご存知の方も多いと思いますが、現代の技術では、宇宙の果てどころか、
冥王星に無人衛星を飛ばすことが人類史に残るビッグプロジェクトです。
宇宙膨張説も、有力な仮説の域を出ていません。
しかし、読んでから見る夢まで怖いとは、
怖話、恐るべし……
作者三日月レイヨウ
実体験の実話です。
創作でも聞いた話でもないのでそれほど怖くないです(/ω\)
新人ですがどうぞ宜しくお願いします。