中編3
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事件の夢

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皆さんは怖い話がお好きですか?

怖い話と一口に言っても様々な種類がありますよね。

霊が出てくるお話や人間の怖いお話

作られた噂話や本当に体験したお話

狂気的に恐ろしい話や感動するお話

今回は私が体験した「怖い話」に関する話をしたいと思います。

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私は小さい頃から怖い話が好きでした。

怖がりなのに怖い話ばかり見て夜トイレに行けなくなるというようなことを繰り返していました。

興味があるだけで霊感があったりだとか霊を見たという事はありませんでした。

しかし、声を聞いたり音がしたりという経験はよくありました。

ですがよく経験した事だったので次第に慣れていました。

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そんな私が高校生の頃に体験したお話です。

私は怖い話が好きだったのでネットなどで怖い話を見つけては友達に話して反応を楽しんだりしていました。

しかし、話をしていくうちに友達も耐性がつき

だんだん怖がらなくなっていきました。

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ネットで見た話は尽きたし怖い話はなかなか見つからない

そう思った私は自分で作った話をしようと考えました。

ですが1から作ったらリアリティもインパクトもない

そう思った私は

実際にあった事件を元にして作ってしまいました。

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’’絶対''やってはいけない事ですよね。

不謹慎ですし。

ですが、高校生の当時そんなことも考えずに話を作っていました。

このようなお話です。

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昔に○○事件ってあったでしょ?この近くで。

その事件について調べていたら

被害者のS子さんって人の顔写真載っててさ

妙にその顔が印象に残ったんだよ。

寝る前もずっと頭から離れなくて

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そしたら夢に出てきたんだよな。

必死で逃げて追いかけられたんだよ

そしたら腕を掴まれて

って所で目が覚めてさ

でも腕に感覚が残っててみたら

赤く掴まれた跡があったんだよ!

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このようなお話でした。

どこにでもあるようなお話ですね。

けど思いのほか怖がってくれて

得意になった私はいつも怖い話をしている友達だけでなく

様々な人にその話をしていました。

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その当時、父は体調を崩して入院していたので

私は母と同じ部屋で寝ていました。

祖母、祖父と一緒に住んでいましたが

母と祖母は仲が悪かったので私が居なくなれば

寂しいだろうと思い

高校生としては珍しいかもしれませんが息子ながら親孝行のつもりで同じ部屋で寝ていました。

そんな夜の夢です。

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私は1人知らない部屋の中にいました。

カフェのような内装で落ち着いた雰囲気でした。

目の前の白いテーブルの上には紅茶が2杯

すると奥の部屋からゆっくりと女性が入ってきました。

顔はよく見えません。

ですが、落ち着いた声で

私を思い出してくれてありがとう。

と一言言いました。

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あぁ、と思った瞬間顔が見えました。

ニュースで調べていたS子さんの顔でした。

夢の中のS子さんはとても穏やかで死んだ人間とは思えないような方でした。

初めてだったのに初めて話す人じゃないような

この人と話してると落ち着く

不思議な感覚でした。

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すると、私は聞き覚えがある声でよばれました。

祖母の声です。いつも寝坊してる私たち親子を起こしに来る声でした。もう学校へ行く時間だと思い

S子さんにその事を話したら

お願いだから行かないで。ここは1人で寂しいから。

と腕を捕まれ頼まれました。

と、ここで祖母の声がどんどん大きくなり

目が覚めました。心地の良い夢だっただけに

目覚めは最悪でした。

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祖母がいつも通りに

母も起こそうとし声を掛けたら

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shake

あと少しで連れていけたのにくそばばぁあ!

と寝ぼけた声で叫びました。

私と祖母はゾッとし母を必死になって起こしました。

叫んだことは母も覚えてないようでしたが

私にだけはその言葉の意味が理解でき、

以来怖い話を作ったりすることは無くなりました。

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