短編1
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人喰い小説

私はその本を手に取った。

とても薄く数ページしかないその本は

ホコリを被っていて少し汚かった。

端が破れた赤い表紙に「M」と1文字だけ書かれていた。

主人の遺品整理をしていた私はその本が気になり

読んでしまっていた。

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その本が来た頃からだろうか、主人がおかしくなったのは。

毎晩変な夢をみる。そんなことを言っていた。

それから2週間くらいだったかな。

まさか眠ったまま目覚めなくなるなんて。

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ふと我に返る。遺品整理の続きをしなくては。

今読んでいたページを見て背筋が凍った。

13ページ目大きな文字でMとだけ書いてあった。前のページを見る。

白紙のページだ。私が今まで読んでいたものは?何を読んでいたんだっけ。私は怖くなり夜も更けていたので眠ることにした。明日この本に塩でもかけて燃やしてしまおう。

そんなことを思っているうちに眠ってしまっていた。

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私は洋館の前にいた。夢だと直ぐにわかった。

私が洋館の中に入ると

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shake

バタン

扉が閉じ、閉じ込められてしまった。

長い廊下の左右には不気味な肖像画

タイトルは全て「M」だった。

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目の前にはとても大きな階段があった。

1段目に登ってみた

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すると辺りは光に包まれ、私は目を覚ました。

あぁ。変な夢を見た。

そう思いながら私は

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「M」を読んでいた。

Concrete
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