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中編3
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初夢

本当はもっと早く投稿したかったけど、一月いっぱい忙しすぎて漸くまとまった休みが取れました。

皆様は、初夢見ましたか?

私は不思議な初夢を見ました。

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場所は、どこかの草原。私は、今の自分とは姿が違い。

草原の中心にある湖を覗き込むと、白髪に赤眼のアルビノのような姿で映っていました。

すると、その隣に黒髪でおカッパ頭の女性がにっこりと映り私に微笑んできたのです。驚いて隣を見ると、女性は

??《謎の女性》「やぁ、久しぶりだね。元気にしていたかい?」

私「君は?」

??《謎の女性》「誰だと思う?」

とても不思議な雰囲気の女性で、でも悪い人では無いように感じました。この人は私の味方だっとすら思いました。

そして、私は彼女と話をしたのです。

??《謎の女性》「……ねぇ、すず《夢の中の私の名前、本名とは全然違う》。僕はさ、この国が…………日本が大好きだよ」

私「……」

??《謎の女性》「でも、同じぐらい大っ嫌いなんだ。僕は呪術師の家系に生まれただけなのに、小さな頃に呪いの道具にされた。

そのせいで、人の身でありながら化け物になってしまった」

私「……」

??《謎の女性》「そして、初めて君を見た時。僕は一目で君に心を奪われたんだ。

恋なんて陳腐なものじゃない。化け物の僕とは違う。

雪のような白い髪に、血のように赤い瞳。

君は僕の理想で希望だった」

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私「……なら、どうしてこの国を呪ったの?」《自分の意思とは関係なく口から出てきた言葉でした》

??《謎の女性》「…………だって、君が愛したこの国の人々が君の死を望んだから……

君は誰より、この国の発展と人々の幸せを願っていた。なのに、この国の人々は君を見た目だけで迫害し生贄にした。

君の愛した国だから、僕もこの国が好きだけど。そんな君を死に追いやったこの国がたまらなく憎いんだよ」

そう言いながら謎の女性はにこりと笑ってました。……目は笑ってなかったですが。

ここまで話したあたりで、私には彼女が誰なのかなんとなく解っていました。でも、敢えてはっきりとは言いませんでした。

なんだか、言ってはいけないような気がして。

??《謎の女性》「すず、君はかつて僕が生きていた時代に出会った中で1番綺麗だと思った人。でも、君は人々に「忌み子」と言われ殺された。

だから、僕はそんな奴らを呪い殺すと決めたんだ。……【蠱毒】を使ってね。

だけど、普通の【蠱毒】じゃつまらないから人間を使うことにした。そうして、奇形児を探して日本中を歩き回ったんだ。

……二つの頭に四本の腕を持つ少年を見つけた時はゾクゾクしたよ。その見た目で迫害されてきたのであろう事は容易に想像できた。

彼の目は、全てを呪う目だったしね。…………そして、僕は更に奇形児を集めた。

でも、彼の様に美しく醜い者は他には見つけられなかったよ。

【蠱毒】は、本来生き残った虫をすり潰し呪いたい相手の料理に混ぜて食わせるのが一般的だ……だが、僕は生き残った少年を殺さなかった。

何故って?

だって。あんなに素敵な見た目をすり潰すなんて勿体ないからね…………だから、生き残った少年の身体に彼が殺した他の奇形児たちの魂をごちゃ混ぜにした呪霊を無理やり押し込んだんだ。

まぁ、牢屋の中で1ヶ月ぐらい苦痛に身悶え泣き叫んでたけどね。でも、無理をし過ぎたのか……少年は早死してしまった。

だから、ミイラにしてその身体自体を最恐の呪具にしたんだ」

私「君は……」

??《謎の女性》「僕をどこかの宗教の教祖だとか、日本を嫌う朝鮮人だとか言う奴らが居るみたいだけど違うよ。僕はね。呪術師の家系に生まれてしまった極々普通の可哀想な少女だった。

そして、この日本国で生まれ育ったからこそ。この国を誰よりも愛し、憎んでいるんだ。

忘れないで。その他大勢に誤解されて、間違った解釈をされるのは構わない。

けど、すず。君にだけは、僕の真実を覚えていて欲しいんだ。

……だから、絶対に忘れないで。僕は何時でも君の味方だよ。

君の為なら、僕は何度だってこの国を呪ってあげるからね」

女性はそう言って私の頭を優しく撫でてくれました。

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