ご縁がありますように。
神社でお賽銭を入れる時に五円玉を入れるのは、ご縁がありますようにという意味を込めてだそうだ。
だが、おれはこの言葉が嫌いだ。
こうなったのには理由がある。
その理由を話していこうと思う。
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それは3年ほど前の夏だった。
俺は○○県へキャンプへ行っていた。(名前は伏せるが心霊スポットがとても多い県。これから出てくる所は割と有名なスポットなので名前は伏せる。)
川辺でのキャンプで男3女2で行った。
夜も更けて、夏ということもあり怖い話大会が始まった。
よくネットで見るような話。
明らかな作り話やびっくりする話。
色んな話があったがよく盛り上がっていた事を覚えている。
盛り上がりが最高潮に達した頃に、Sという友人(男性)が
「肝試しに行こう」と提案した。
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Sの話を聞くと
ここら辺は元々、集落だったが、感染症が発生し、住民ごと集落は焼かれてしまったらしい。
その時に建物などは全焼したが、何故かお社だけは焼けずに残ったという。
こんな感じだったと思う。
俺は正直、この話を聞いただけで怖かった。
ただ、周りの皆は興味津々に聞いていた。
周りの雰囲気もあり、断ることも出来ずに肝試しへ行くことになった。
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川の周りは木や草が生い茂っていてとても不気味な雰囲気だった。
風で草が揺れた音だけで心臓が悲鳴をあげた。
Sは草をかき分けながらもお社で絶対にやってはいけないルールを説明してくれた。
1.お社の中は覗いてはいけない。
2.自分の名前を言ってはいけない
3.お賽銭を投げ入れて「ご縁がありますように」とお参りしてはいけない。
4.これは肝試しが終わったあとに教える
との事だ。
俺は正直4が気になって仕方がなかった。
お参りしてる間にそれを行ってるかもしれない。と気が気ではなかった。
しかし、4つ目に関してはSともう1人の友人は知っているようだった。
俺と女子2人を怖がらせようとしてるのだろうと思った。
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お社に到着。俺はこの時既に帰りたかった。
ただ、Sは歩を止めなかった。
俺は後悔している。本気でこの時Sを止めておけば…と。
Sは一直線にお社に向かい、
凄い勢いで戸を開けた。
古い割にはすぐに開いた。他にも肝試しに来てる人がいるのだろう。
中には何も無かった。
Sは言った。
「今からやってはいけないことをやっていこう!中を覗いてはいけないってあったけど何も起こらなかったろ?大丈夫だって!」
こんなことを言っていたと思う。
Sは自分の名前を叫んだ。続けて女子2人が。もう1人の友人も叫んだ。この流れを壊してしまったらビビりだと思われる。からかわれると思い、俺も自分の名前を呼んだ。
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何も起きない。
Sは拍子抜けしたようだった。
Sは5円玉を手に持った。
嫌な予感がした。
その5円玉を賽銭箱へ投げ入れてSは叫んだ。
「ご縁がありますよ
お が あ
ごえ が が
アリマスよう二
ゴエンガゴエンガがありマスよぅニ」
俺達は最初ふざけているのかと思った。
ずっとこんな調子で泡を吹き始めてやっとただ事では無いことに気がついた。
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俺達はすぐにSを抱えて逃げ出し、キャンプをしている川を後にした。
その後の事はあまり記憶にないが、その後Sは死んだ。
原因不明だったが、最後まで苦しんでいたようだ。
家族に合わせる顔がなかった。
Sがおかしくなった次の日
キャンプの荷物を取りにあの川辺へ戻った。
女子2人は怖がって来なかったので、俺と友人2人で片付けへ戻った。
俺たちが肝試しへ行く前のまま綺麗に荷物が置いてあった。
片付けながら、俺は友人に聞いた。
結局やってはいけないことの4つ目はなんだったのか。
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俺は聞いて納得した。なんだ、そんなことかと。
しかし、事態は思っていたより良くなかった。
Sがおかしくなった次の年、キャンプをしたあの日
女子の1人が急死した。
そして、現在
もう1人の女子は事故にあった。
名前を言っていた順番なのだ。きっと俺達も来年、再来年には…
だから俺たちは祈ることしか出来なかった。
今でもあのお社へ向かい、2人で祈っている。
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やってはいけないことの4つ目
それは、決して他人には話してはいけない。
この話を知ってしまった人にも不幸が舞い降りるから。
だから俺たちはいつも祈っている。
少しでも俺たちへ降りかかる不幸が少なくなるよう
この話を知っている皆へ
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shake
ご縁がありますように。
作者らふぃ
こういう話がかいてみたかった!!!!!!!!!笑
怖かったかな?怖いと思ってくれたら嬉しいです!!!
このお話はフィクションです!皆さんに不幸が起こって欲しいなんてみじんも思ってません!マジで!
怖いと思ってくれた方もそうでない方も幸せを祈っています!
マジで!