『霊能者』だと言う女の子

長編16
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『霊能者』だと言う女の子

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長文になりまして、すみません。

当時の記憶を頼りに、実話を再現しました。

しかし、

今回の話は、

ちょっと、あひるワールドが、

強いかも知れませんので、

もし、お読みになろうとして下さる方が

いらっしゃれば、お気を付け下さいませ。

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ある日、大学時代の友達に、

「オレの友達にさ、

国語科のヤツがいるんだ。」

と、言われた。

(ちなみに、

私は、美術科。彼は、技術科。)

「ふ〜ん。」

私は、缶コーヒーを飲みながら、

聞いていた。

「でさ、その国語科にな?

『霊が見える』とか、

『守護霊が、、』とか、

そう言う、女の子がいるんだよ。

オレも、

1度会った事があるんだけど、

何かさ、なんつーの?

凄いオーラでさ、

オレの事を、色々と話し出すわけ。

『あなたの守護霊は、〇〇です、、』

とか、ね。」

「へぇ〜、

良かったじゃん?

色々と、占ってもらえて。」

私がそう言うと、

ヤツは、露骨に嫌な顔をした。

「なに?」

「えー!?

だってさ、

ほとんど、当たって無いんだもん。

あーしろ、こーしろって、

言ってくるし。

塩を盛れ、とか? あそこには行くな、とか?

あ、もちろん、オレは、何もしてないよ?

でもさー、

その子の事、信じたヤツに、

変な事とか起きてもイヤだしさ、、、。」

「、、、ふ〜ん。

つーか、

これは一体、何のお話なのかしら?

雑談的な、、?

下らない情報提供の、お話、かしら?

そんな情報、要りませんが、、、?」

「なぁ!

その女の子に会ってよ!!」

「なんで?」

「、、、実は、、

オレの友達が、、さ、、、

あの子の言う通りにしたら、

大学に、来なくなっちゃって、、。

すげぇ仲良い友達だったから、さ、、。

お前だったら、

何とかしてもらえるかと思って、、、」

「知りません。

私は、何も出来ません。

あなたのプライベートは、知りませんし、

あなたの、仲の良いお友達は、

私の、仲の良いお友達では、ありません。

その子にも、会いたくはありません。

では。」

席を立った私に、彼は言った。

「今度、酒、おごるからっ!!」

耳が、ピクっと反応する。

「居酒屋で、飲み放題、、、ですか?」

「うん、」

「よぅし、彼女に会いに行こう!!

で、その子は、今どこに?」

「う〜ん、どこ、だろ、、?」

私は、思いっきりヤツの頭を叩いた。

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数日後、ヤツから電話が来る。

「はぁい、

こちら、Kコンパニオン会社ですぅー!

いつのご宴席で?

女の子は何名、お入用でしょーか!?」

「じゃ、、あ、5人で!」

「死ねっ!」

「K (私の事です) が、変なノリで来るから、

乗っかってやったんだろーがっ!!」

( 今になって、自白する。

ヤツは、、、元カレだ、、)

「でぇー、何?」

「彼女と会って欲しい。」

「、、、。

何が悲しくてさ、

あんたの今カノに会わなきゃいけないの!?」

「違うよ!

例の、国語科のあの女の子だよっ!」

「、、、あぁ〜、、

前に言ってた女の子?

すでに、

私の頭の中から、焼却炉に行ってたわ。

良いよ〜、どこ行けば良いん?」

「教育棟の、501の講義室。」

「はいよー。」

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私は、講義室に向かった。

そして、扉を開ける。

そこには、元カレと、男1人、

女2人がいた。

、、、、、、。

「で、、、

私はー、何したら良いんでしょ?」

私がそう言うと、化粧の濃すぎる女が言う。

「 、、ユキにさ、、、

みてもらって欲しい、んだよね、、

、、あなたの事、、、」

「え? やだよ。」

元カレが、

ビールを飲むジェスチャーをする。

( くそぅ、酒で買われたか、、、)

仕方無いと思い、

その、ユキちゃんって子の前に行った。

「どうぞ、占って下さいませ。」

ユキちゃんは、俯き出し、

何かブツブツ言っている。

たまに、私の方へ掌を向ける。

( こいつ、何?)

私は、笑いを堪えるので必死だった。

「、、、

な、にを、、みて、ほし、いの、、、?」

ユキちゃんが、言った。

「えーっ? どうしよっかなぁー?

分かった!

私は、何歳で死にますかぁー?」

ユキちゃんは、

またブツブツ言い始めて、

しかし、

今度は、私の目をじっと見詰めていた。

「、、、

あなた、死にたくない?」

( はっ?)

「あー、

まぁ、死にたくは無いかなぁ、、、

今んとこ。」

「あなたは、、、

明後日に、死にますよ、、?

怖いでしょう?

だから私が、あなたを救いたいのです。」

「どういう死に方、、ですかね?」

「自殺です。

首吊り自殺、、、。

あなたの首に、縄が見えますよ?

そして、

あなたの周りを、黒い物がグルグルと、

取り巻いてる、、、。

もし、死にたくなければ、

このネックレスを、、、。

きっと、あなたを守ってくれます。

あなたに会う前から、

私には分かっていたんです。

このネックレスが、

あなたに必要な状態だと、、、。

また、何かあれば、

すぐに、私に会いに来て下さい。」

そして、ユキちゃんは、

講義室から出て行った。

「ユキの、言う通りにした方が良いよー?

あの子、、

マジでそう言うの、分かるから。」

その場に残ってた、ケバい女が言う。

そうして、もう1人の男と一緒に、

講義室を出て行った。

私は、俯いてポツリと言う、、。

「、、ねぇ、私、さ、、、

明後日、、死ぬん、だって、、、」

「おぃおぃ、お前までやめろよー!?」

「はいっ! 居酒屋、予約ーっ!!」

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久しぶりに、元カレと飲んだ。

まぁ、2人じゃつまんないって事で、

友達も誘った。

楽しかった。

「今日は、元カレのおごりなんで、

『どんどん飲みましょう!促進委員会!!』」

阿呆過ぎる。

すると、友達の1人が何気なく言った。

「ねぇ、、、Kさ、

首んとこ、赤くない?」

みんなで、私の首を見る。

「ホントだ!

何かさ、首輪の跡みたいだな?」

私は、少しドキッとする。

トイレに行って、鏡で見た。

( 確かに、首輪の跡、み、たい、、、)

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帰り道、ポツリと元カレが言った。

「お前、大丈夫か、、、?」

「はっ?何が?」

「、、あー、あの、、首のとこさ、、、

ユキって子が、お前が、、、」

「はぁぁーー!?

ユキより、私が弱いっつんかい!?

私が、首吊って死ぬっつーんかい!?

あぁっ!?」

「そんな怒んなよ、

いや、、オレがさ、

Kをユキに会わせたし、

何かあったら、どうしようって、、、

いくらオレでもさ、

そりゃあ、心配になるよ、、」

「小さな親切、大きなお世話ですが?

余計なおせっかいです。」

と、言ってみたものの、

自分でも、首の事が気になっていた。

私は、面白そうで、

ユキからのネックレスを首に着けていた。

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次の日、元カレに電話する。

「何っ?なんかあった!?」

元カレは、慌てて聞いてきた。

「何もねぇよ。

それよりさ、あんたの友達がさ、

ユキに会ってから、大学来なくなったって、

言ってたじゃん?

その友達ん家って、分かる?」

その彼は、

大学の近くのアパートに住んでいるらしい。

元カレが、何度訪れても反応無しらしく。

私達は、そのアパートに向かう。

「もう、死んでんじゃん?」

「バカっ、お前、そんな事言うなよっ!」

「冗談だよ。」

「冗談でも、そんな事、言うなっ!」

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彼のアパートの、部屋の前に着く。

" 201 "

元カレが、ドアを叩く。

「おぃ、サイトウっ!!

いるんだろっ?ドア、開けてくれよっ?」

( あ、サイトウって名前なのか、、、)

私は、何処からか部屋に入れる場所を

探していた。

( うん、、、?)

角部屋のせいか、

アパートの左壁に窓がある。

階段の手すりから、入れないだろうか?

私は、元カレに手伝ってもらいながら、

その窓に手を伸ばしたり、

何やかんや、頑張ってた、、、

と、思う。

急に、怒鳴り声が聞こえた。

「おいっ!!

お前ら、うっさいんだけど!? 何っ!?」

それは、" 202 " の住人だった。

「あっ、すいません。

実は、この部屋の友達と、

暫く連絡が取れなくて、、、。

心配で、見に来たんです、、が。」

「あぁ、そう、、、。

つーかさ、隣のヤツ、

毎晩、誰かと喋ってるぞ?

最近は聞こえんし、知らんけど。

とにかく、静かにしろよな?」

そう言って、かなり不機嫌そうに、

ドアを閉めようとした、そのドアに、、

私は足を挟んだ。

" 202 " ブチ切れ寸前。

「お願いします。

ベランダから、隣の部屋に行かせて下さい。

お願いしますっ!!」

2人で、これでもかと頭を下げる。

" 202 " は、

かなりの、かなりの、ため息をつき、

『部屋ん中は、何も見るな、

ベランダに出たら、もう戻って来んな、』

と言う条件のもと、中に入れてくれた。

私達は目を瞑りながら、ベランダへと

導かれた。

" ガラガラガラッ、、、"

「じゃ。」

" ガラガラガラッ、、、ガチャ "

ベランダの鍵も掛けられる。

シャーッと、カーテンも閉められる。

そりゃあ、そうだ。

私達は、何とか、隣のベランダに移る。

サイトウの部屋のベランダは、

カーテンで閉め切られていた。

元カレが、

何気無く、ベランダの戸を開けてみる。

開いた。

急いで、中に入る。

「おぃっ!

サイトウっ!!大丈夫か!!」

、、、サイトウは、居ない。

部屋中、隈無く探したが、居ない。

「くっそ、アイツ、、、

一体、何処に行ったんだよっ!?

オレが、ユキに会わせたばっかりに、

こんな事に、、、」

、、、、、。

「ねぇ、、、

サイトウがユキに会った時に、

ユキはさ、サイトウに何て言ったの?

死ぬ日、、とか?」

私が、元カレに聞く。

「えっ?

いやっ、確か、、、

『あなたは、まだ死なない、』とか、、、

『あなたの後ろには、

とても良くない者がいる、、』とか?

あっ、でも、

『すでに、あなたは取り込まれていて、

体調を崩し出す、、、

早くしないと、命が危ない!』とか言って、

サイトウに、メモ渡してたわ。」

「、、、メモ?

あんた、中身、見た?」

「いや、メモもらってすぐに、

サイトウ、どっかに走って行っちゃって。

で、その後から、オレは、

サイトウと連絡が取れなくなったんだよ。」

「ふーん。

この部屋に、そのメモ無いかな?

メモに書かれてた事、気になんない?」

「、、、気になる。」

私達は、メモを探し始めた。

元カレの情報によると、

10cm四方くらいの、紙切れだったと言う。

いくら探してもメモは見付からない。

私は、正直、焦っていた。

首の赤い跡、、

明後日、いや明日、首吊り自殺する、、。

( 阿呆じゃねー?)

と、思いつつも気になる。

部屋やトイレ、押し入れなど、

全て、ひっくり返して探したが、

メモは見つからなかった。

( サイトウよ、、、

部屋を荒らして、申し訳無い。)

しかし、何かヤバい気もする。

サイトウも、そして、この私も。

「ねぇ、

ユキにみてもらった人ってさ、

私と、サイトウだけなん?」

「オレの知ってる限りでは、な。

もしかしたら、

他にも、いるんかも知れんけど、、、。

まぁ、一応、

オレもさ、見てもらったけどね。

でも、オレの場合は、

意味の分からん守護霊の話と、

盛り塩とかの話で、終わったんだよね。

それよりKさ、、、首、大丈夫なん?」

「、、、。

正直、分からん。」

「えっ、、、?

お前、いつも強気だろうよっ!?

オレに、殴る蹴るの暴行を加えた上で、

別れたくせに 笑。」

「そりゃあ、あんたが悪いんでしょうが!?

うわ、き、、、

まぁ、そんな昔の事、どうでも良いや。

、、、う〜ん、

サイトウが、駄目だったしな、、、。

ユキにもう1回、会うかぁ、、」

「はぁ〜!?

お前、マジで言ってんのっ!?」

「怯えるでない、私の下僕よ。

早く、ユキに連絡を取りなさい?」

「オレ、下僕じゃねーし、」などと、

腐った文句を垂れながら、

下僕は、誰かに電話を掛けた。

「、、、うん、、うん、、

じゃあ、駅前のファミレスで。

おぅ、20分くらいで行くわ。

じゃあな。」

「ユキに、会えるの?」

「うん、他にも友達来るみたいだけど、

駅前のファミレスに来るって。」

ファミレスに向かう途中に、

私は言う。

「、、、ねぇ、

もし、、私が明日、自殺したら、、」

「バカか?お前。

あんな女に言われたからって、

お前は、

自殺するような、玉じゃあねぇだろが!?」

「、、、。

たすかに。

自分の死は、自分で決めたいよねぇ。

あっ、しかし、あんたの死は、

この私が特別に、決めてやろう。

どうだ?ありがたいだろう?」

「お前、やっぱ死ね。」

「兄さん、そいつわぁ、禁句だぜ。」

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そうして、

ファミレスに着く。

中に入る。

まだ来てないようだ。

「いらっしゃいませー、何名様ですか?」

「あー、後から2、3人来るんだけど。」

「かしこまりました。

では、あちらのテーブルへどうぞ、、」

水だけ置かれ、私達は待っていた。

イライラしながら、

15分程、ボーッとしてただろうか。

「おぅ、待たせたな、」

背中越しに、声が聞こえた。

ようやく来たようだ。

元カレが、私の隣に席を移り、

前の席には、男、ユキ、女、が座った。

この前と、同じメンバーだ。

「いらっしゃいませー、

ご注文がお決まりになりましたら、

そちらのベルでお呼び下さいませ。」

ウェイトレスが、

抑揚の無い定型文的な言葉を発し、

そして去って行った。

、、、、、、、、、。

少しの沈黙の後で、

「で〜、何かなぁ〜?」

向かいの男が、軽く笑いながら言う。

「サイトウ、の事なんだけど、、、」

元カレが切り出す。

「ユキちゃんに会ってからさ、

連絡が取れないんだけど、ね?

ユキちゃん、

何か知ってるかなぁって、思ってね?」

ユキは黙っている。

隣の女が、偉そうにタバコを吸い出し、

そうして、

かなり、ヒステリックに言った。

「なにぃ〜?

それがさぁ〜、

ユキのせいだって言うわけ〜?

最初に、会いたいって言ったのは、

その、『サイトウ』じゃ、ないの〜?

ユキは何もしてないし、

ただ思ってる事、言っただけだしっ!」

「じゃあさ、

サイトウに渡してたメモって、何?」

元カレが聞く。

「、、、、、、。

サイトウ君が、死なない為の方法を

書いた、紙、だよ、、、?」

初めてユキが喋った。

「えっ、、、?

じゃあさー、、、

どうやったら、

サイトウは死なないわけっ!?

その方法、オレにも教えてくれる?

オレの大事な、友達なんだけどっ!?」

元カレが、

半ば、噛み付くかのように言った。

「それは、、、

言うと、効力が無くなっちゃうから、、、。

サイトウ君の事を考えると、、、

言え、ない、、、」

元カレは、

暫く黙った後に、ユキに言った。

「、、、、、。

じゃあ、ユキちゃんさぁー、

今、オレの事を占ってよ!?

いつ死ぬー、とか、

これから何が起きますよーとか、、、

、、、ほら?

早く、、占え、よ?

あぁ!?」

( さすが、

私と付き合ってただけの事はある。

よく言った!元カレよ、、、)

ユキは黙っていたが、

喋り出した。

「、、、あの、、

あ、なたは、事故に遭いま、す、、

きっと、3ヶ月後に、、、。」

「あっ、そうなんだ?

じゃあ、気を付けないとなぁー」

「気を付けても、、、無駄です、よ、?

あなたは、、、あなたは、

そう言う運命、、ですから、、、」

元カレは、黙る。

( 黙んなっ、ヘタレめ!!)

私は、イライラしながら思う。

「じゃあさ〜、

オレら、

もう帰っても良いかなぁ?

君ら程、そんなにヒマじゃないしね〜。」

男が、ヘラヘラ笑いながら言う。

、、、、、、、、、。

「えーっと、ユキちゃん?

その、、、お隣にいるお友達の事も、

占ってあげた事、、あるの?」

私が言った。

ユキは、首を振った。

「えーっ!?

占ってもらってないの〜?

信じらんないっ!!

今、占ってあげなよっ!!

2人もさ、そうしてもらいたくない?」

2人は黙ったままだった。

ポツリと、ユキが話し始めた。

「彼は、、かの、」

「やめろーっ!!!!」

その声は、ファミレス中に響き渡る。

「えー?

何で、やめるの〜?

やめなくて良いじゃんね〜?

せっかくだし、最後まで聞こうよ〜

、、、ねぇ?」

私が言う。

「オレっ、帰るからっ!!」

「ちょ、ちょっと、待ってよー!?」

女が、男の後を追いかけるように、

慌てて席を立とうとする。

「あれっ?

、、怖い、の、かなぁ、、、?」

私が意地悪そうに言うと、

2人とも、急に穏やかな表情になり、

「そんな訳、無いでしょう?」

「じゃ、続き、、、聞こっか?」

私は、満面の笑みで2人に言った。

そうして、ユキは話し出した。

「、、、。

2人は、、、

さっきのタイミングで、

帰ろうとしていたら、事故に遭ってました。

たぶん、トラックか何かに、ぶつかって。

彼女は即死、

彼は、、、

一生、誰かの介護が

無ければ生きていけない状態に、、、。」

ユキの友達の、顔色が変わった。

「へぇー、

良かったじゃん?

事故に遭わなくて、ね?

つーか、引き止めた私のおかげじゃん?

お礼に、ビール奢ってー!!」

私は、喜び勇んで言った。

「だ、だから、、、

ユキの言う事、当たるんだよっ!!

サイトウにしてもさ、、

大学、来なくなったじゃん、、、。

こ、怖くてさ、、、

ユキになんか、

う、占ってなんかもらいたくなんか、

なかったんだよっ!」

男は、かなり動揺していた。

、、、、、、、、。

私は、話し出す。

「ねぇ、ねぇ、、、

ユキちゃんってさ、嘘つきだよね?」

えっ?と、ユキちゃんは、

初めて、こちらに顔を向けた。

「サイトウに渡したメモには、

ユキちゃんの携番、書いてあったんだよね?

だから、

毎晩の様に、サイトウと電話してた。

ユキちゃんはさ、

『大学なんて行かないで、

私と一緒にいよう?』とか、

何とか言って、

サイトウを大学に行かせなかった。

サイトウが元気だと、困るから、ね。

たぶん、、、

サイトウは今、

ユキちゃんのアパートに居るよね?

違う?」

ユキは黙ったままだった。

「そこの2人に、

事故死の占いしたけどさ、

『さっきのタイミング』って、何?

私が、引き止めた事で、

2人が事故に遭わなかったって、こと、、

かな?

じゃあさ、

あなたが止めてあげれば、良いでしょうよ?

お友達のため、に、、ねぇ?」

すると、ユキは、

初めて、こちらを睨みつけながら言った。

「私がっ、

この世の流れを、変えてはいけないのっ!!

人の生死も。

あの時もっ、

私がっ、2人を止めてはいけない、

事故に遭うと、分かっていてもっ!!」

「、、お前、、、阿呆か、、、?

どっかの、宗教の信者?

、、信者ならさぁー、

教祖様?が、

売りつけてくる高い壺をさ、

1人で買ってりゃあ、良いんだよっ!!

他人を巻き込むんじゃねぇっ!!」

元カレが、ブチ切れた。

( うん、

ナイスブチ切れ!!)

私は、元カレに賞賛を送った。

しかし、そんな言葉は、

ユキの耳には入っていないようだった。

「、、、、、、、、

、、だから、、、

あなたに、、、Kさんに、、

引き止めさせたのです、よ?

それが、お分かりになりませんかっ!?」

「うん、分かんない。

あんたが、

何をしたのかは知らないけどさ、

あんたの言う通りなら、

やっぱり、私は、命の恩人じゃん?

この2人を、事故から救ったんでしょー?

ビールだねー!!

、、、、、、、、、。

、、そんでさ、、、

私の首の、赤い跡、、、。

今、私がつけてるネックレス、

ユキちゃんがくれた、ネックレスだよね?

『お守りに』って。」

「、、、。

はい、それを付けてれば、

あなたを、、、

守ってあげる事が出来るから、、、」

「へぇー、何から?」

「、、、

首吊り、じ、自殺、です、、、」

「あっ、そう、、、?

ありがとー!!

私の事、心配してくれたんだぁー!!

、、、でもさ、

ユキちゃん、知ってたぁ?

このネックレスの素材、、、

すっごく、酷い素材なのー。

金属アレルギーに強い人でもさ、

ヤバいくらいの、かなりの確率で、

アレルギーが出るヤツらしくてねぇ〜。

金属アレルギーって赤くなるけど、

痒くて掻くから、余計に赤くなるんだよねー

、、ユキちゃんなら、、、

そんな事、、、知ってるよ、ねぇ?」

「いや、そのネックレスは、、、

本当に、あなたを守るために、、、」

ユキは、まだ足掻いている。

、、、、、。

私は、言った。

「、、、ユキちゃん?

まだまだ、おつむが足りませんねぇ〜。

可哀想に、、、

本気で、人を騙したいんなら、

もっと、勉強したらどうかなぁ?

そりゃあさ、

『明日、あなたは死にます』って、

言われりゃあさ、

誰だって怖くなるよ。

でもさ、あんたに何の得があんの?

金?

特別な人間として見られたい、優越感?

まぁ、私には関係無いし、

どうでも良いし、知らんけど。

、、、だけどさ、、

他人を不幸にするのが、

霊能者じゃねぇだろうがっ!?

違うかっ!?

あぁ!?

全ての人間を、騙せると思うなよ?

甘いんだよ、

このっ!!偽物の、インチキ野郎がっ!!

かなり、くだらんっ!!

もう、帰るぞ。」

そう、元カレに言い、

2人でファミレスを出た。

separator

「つーかさー、

ユキが偽物って、分かってたんなら、

何でオレに言わないんだよー!?」

「あー、ごめん。

今日さ、ユキと会うまで、

確証が持てなかったからさ。」

「何だよ、それ、、、?

確証って、何?」

「色々だよ。

まぁ、あんたには、

かーなーりーの、恨み辛みがあるからね。

幾ら気になろうが、

あんたには、

一生、教えてあげないけどね。ぷぷっ」

不意に、頭を小突かれた。

「い、痛いよぅ、、

頭蓋骨に、ヒビが入ったかも知れん、、、」

「バカか」

separator

そんな感じで、

今回の " インチキ霊能者 " の騒動は、

収まった。

そうして、

「ユキに会うまで、確証が持てなかった」

と言うのも、ウソだ。

元カレへの、仕返しだな。

その後、

やはりサイトウは、

ユキの部屋で見つかったらしく。

しかし、サイトウは、既に洗脳されていた。

ユキの家から出るのを拒んだそうだ。

その後、サイトウの事など知らんし、

ユキも大学を、やめたらしいが。

あー、

ちなみに余談ですが。

これも実話だが、

元カレは、大学時代、

私が、もっとも大嫌いなタイプの、

いや、大っ嫌いな女と、結婚したらしい。

私と元カレの、

1時間半にも及ぶ、

殴り合い蹴り合いのバトル、

( 次の日は、私も元カレも、

ボクシングの試合後の様な顔だった、

身体も痛くて、お互い動けず、、、笑。)

を、

遠くから見ていたにも関わらず、

止めにも来ずに、

「Kちゃんと、〇〇君(元カレ)が、

喧嘩してる、、、どうしよう、、」

とか言って、めそめそ泣いてた女だ。

そうして、

元カレの浮気相手の、女友達だ。

まず、てめぇを、、殴り蹴飛ばしたいわ、

クソ女が。

あと、お気の毒だが、、、

浮気相手は、抹殺寸前にした。

まぁ、そんな阿呆2人が結ばれたんだから、

当たり前だねっ!!

エヘへ。

、、、、、、。

死ねっ。

まぁ、知らんけど。

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もちろんです、楽しみにお待ちしております。(笑)

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