前回に引き続き、俺が某県で体験した奇妙なことを書いていく。
前回も言っておくべきだったかもだが、俺は0感で某県でも、はっきりと何か見た、ということはなかった。
そのため、オチがなかったり、意味不明なこともあるだろうがご容赦いただきたい。
本題に入る。
某県に引っ越してから、一ヶ月くらいか。食事の調達はコンビニでしていた俺だった。
夜、最寄りのコンビニまで歩いていると、前方から小さい(小学校低学年くらい?定かではない)男の子を連れた若い母親が歩いてくる。
この人たちとは、タイミングが合うのかけっこうよくすれ違いになる。
何となく気まずい思いをしながら、やり過ごした。
と、少しして背後から、
「とおっ、とおっとおっ」
みたいな声が聞こえた(覚えている限りではそんな感じ)。
とっさに振り向くと男の子が何かしゃべっている。
小さい子だし、そんなにおかしなことではないだろうが、何となく注視した。
母子は背中を向けていたし。
男の子は指を高く上げて上を指さしながら、
「とおっ、とおっ」
と、嬉しそうにはしゃいでいる。
何事?
男の子は通りにある建物の2階か屋上くらいを指さしているように見えた(正確なところは分からん)
特段、そこには何もない。ように見える。
母親も慣れているのか、何なのか、特に不思議に思う様子もなく、指を指すのを止めさせようとしていた。
あんまり、見ているのもなんなのでその時はそこから立ち去ることにした。
その日から、数日後、また、母子とすれ違い、何とまた同じ場所で男の子は
「とおっ、とおっ」
と声を上げた。
さすがに何か原因があるのか、思い、じっくり見てしまったが、相変わらず、男の子が声を上げるようなものはない、と思った。
結局、分からずその場を去った。
ところが、さらに数日後、また例の母子とすれ違ったら、男の子は何も言わなかった。
あれだけ、何かを指さしてはしゃいでいたのに、いたって普通の様子だった。
母親も特に反応しない。
何か、見えていたわけではないのか?
それとも、移動、したのか?
作者某コンビニ店員