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短編2
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「姉と兄」

あるところに、めそめそと泣きながら歩く一人の少年がいた。

彼はさっきまで姉と口論をしていて、躍起になって家を飛び出してきたのだった。

なので特に行く宛もない彼は、とぼとぼとひたすら、目的もなく街をさまよっていた。

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すると、突然、少年の目の前には霧のようなものが広がり、彼は反射的に目を瞑った。

しばらくして目を開けると、とうに霧は晴れていて、道の真ん中に魔女のような容姿の女性が立っていた。

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「お前さんのいまの願いを、ひとつ叶えてやろう」魔女は不気味な笑顔でそう言った。

彼はさっきまで煮えくり返っていた姉に対する負の感情を、怪しげな雰囲気を醸し出す、目の前の彼女にぶつけてやりたくなった。

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そして、こうお願いした。

「この世から、姉ちゃんを消してください」

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「ほんとうにそれでいいのだな」

彼が頷くと、魔女はもう一度ニヤリと笑って、ぶつぶつと呪文を唱えはじめた。

そして、最初のような霧が辺りを包み、やがて晴れた時には、魔女も、彼も、そこからいなくなっていた。

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彼は、いなくなった。

実はこの瞬間、彼だけでなく、姉を"もつ"すべての人は突如にしてこの世から消えた。

義理の姉をもつ者も、また、妊婦のお腹の中にいる赤ちゃんまでもが、「姉」の弟妹であれば神隠しにあったように消えてなくなった。

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つまり、弟や妹だった人たちがいなくなることで、「姉」という肩書きは、この世から綺麗さっぱり消滅した。

また、別の場所では、「兄」からのいじめに耐えきれなくなった青年が、偶然出会った魔女に何かを訴えかけていた。

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…そして気がつけば、世界の人口は、1日のうちに半分以下になっていた。

かつて誰かの姉と兄だった人たちは、消えてしまった妹や弟を元どおりにしてもらうため、必死になって魔女を探した。

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しかし、それ以降魔女を見る者は、一人もいなかった。

なぜなら、魔女もまた兄をもつ、5人兄弟の長女だったから…。

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五味様、まず、僕たちの血と涙と汗と友情の結晶である「皆殺しの家」を最後までお読みくださりまして、ベリベリベリーサンクスです!
あれを書いた当時は、僕を含む多数の方がまだ怖話にきて間もなかったと思います。アワードをとっていようがいまいが、この「友情作品」には全く関係ありません。
大事なのは楽しむ事です。違うタイプの作り手たちが集まり、同じ思いを持って一つの作品を作り上げる。
これほど鳥肌ものの楽しみが他にあるでしょうか?
…まあ、あるかも知れませんが、それぐらい凄いことだと僕は思います。実際、完成した時も、その後も、大袈裟かも知れませんが、僕の人生の勲章の一つだと思えるほど、大事な思い出として今も心に残っています。
まあ、仲が良くなればなるほど、当たり前ですが色々とありますが、まあそれは現実社会でもあることで、それも含めて、このリレー小説には自分で立ち上げといてアレですが、参加する価値はあると思います!
僕は五味様の作品が好きです。
もし五味様がリレー小説に参加したら、どんな世界を作り出してくれるか本当に楽しみです。
時間はまだありますので、もし五味様が良ければ、ロビンは大歓迎で迎えますので、掲示板の方へお越しくださいませ。お待ちしております!…ひひ…

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