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「恋人」
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ノラは必要以上に友人を作らない。
もともと、本当に仲がいいヤツとしか遊ばない。
理由は、トラブルが多くなるから。
ソレだけの理由だ。
女性の友達は、1人しかいない。
夏子、呼び名はナーツーと呼んでる。
見た目は、普通の年下の女の子だが、男勝りで、さっぱりした性格で、裏表なくハッキリ物を言う。
だから、友達になれた。
ノラの女友達が、少ないのは彼氏やら友人やらの愚痴を聞かされたり、するからだ。
ノラは本当に必要なトキ以外は、人に相談しないし、相談に乗らない。
最後に決めるのは、自分だから、、、
ノラの女友達のナーツーは、余り彼氏を作らなかった。
地元を離れ30歳過ぎたナーツーから、彼氏が出来たと連絡が有った。
凄く嬉しそうに弾丸トークを連発する。
写メを見たがイケメン君た。
オォー、すげぇ~どうやって口説いた?
何となく気が合い、何度かデートして、告白されたらしい。
ノラは、素直に、喜んだ。
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しかし、ナーツーの小さな幸せは、長く続かなかったんだ
半年も立たない内に、別れた。
夜中に、ナーツーのTELで起こされた。
ノラは、寝ている最中のTELの内容は、キレイさっぱり覚えて無い。
ナーツー
「彼氏と別れた、、、、」
ノラ
「ンッ?」
ナーツー
「彼氏と別れた」
ノラ
「ん〜、眠い、、、昼に話して、頭が回らないから」
ナーツー
「、、、、、分かった」
ノラは、TELが有った事も忘れていた。
夕方、着信履歴でTELが有った事に気付き、折り返し連絡した。
ナーツーの彼氏は、ウツ病だった。
心療内科から薬だけ貰っていたそうで良くならなかった。
リストカット後が、いくつも有った。
彼氏側の家とは、仲が良く何度も実家に泊まっていたらしい。
やはり、そんだけ一緒に居ればオカシイ事が、目につく。
手首を隠している事、持病も無いか薬を飲む事、問い正すと、彼氏は正直に打ち明けてくれた。
最初は、一緒に直して行こうと頑張った。
薬だけ処方する心療内科なんて、たかが知れてる。
治す気ゼロだ。
そんなこんなで、またリストカット。
ナーツーは、自分の力不足かと悩んだらしい。
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彼氏の母親から様子が、変だから来て欲しいと連絡が有り、彼氏の実家で少し話し落ち着いた様なので帰ろうとすると、泊まって欲しいとお願いされた。
ベッドで二人で寝ていた。
夜中に目が、覚めた。
息苦しい、
となりで、寝ていたはずの彼氏が居ない??
窓には、ガムテープが貼られていた。
薄暗い部屋のドア側に体育座りをして、シチリンで煉炭をウチワでバタパタと扇いてる彼氏。
ナーツーの目に彼氏の虚ろな目が見え、目が、合った。
彼氏
「なっちゃん、一緒に死のう」
一瞬、血の気が引く程の不気味さだった。
ナーツー
「フザケンナ!!」
彼氏を蹴飛ばし、ドアのガムテープを剥がしてドアを開け、母親を呼んだ。
窓のテープも剥がして窓を開ける。
母親が来て現状を見て、泣き出す、、、
ナーツーは
「これ以上は無理です」
と言い家から出た、、
後味が悪過ぎるのだが、アレ以上付き合え無いと思ったらしい。
翌日、母親からTELが来た。
また、付き合え無いかと、、、
ナーツーは
「絶対無理です!付き合ってる人に、死んでくれなんて言う人は、無理です!!」
まぁ、大抵そうなると思う。
ナーツーいわく、恋人はもぅコリゴリだな。
話し終わり、スッキリしたのかナーツーは、「ノラは、何で彼女作らんのか?」
聞かれたが、
「金無いから」
と言うと笑って、
「稼げよ!!、」といわれた。
電話の最後に
(ネタを、ありがとうございます)
と言ったら
(次合ったらコロス)
と言われた(笑)
読んでくれてありがとうございますです。
ノラょり
作者サンタ…まりあ