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短編2
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話し相手(短い話11)

大学が休みだったから、午後から街に買い物に出掛けた。

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すっかり秋のディスプレイになったウインドウを見ながら人通りの多い歩道を歩いてたら、前の方から高校時代のクラスメートのS美が歩いて来たんだ。

高校の時と全く変わらない風体で思わず嬉しくて

「久しぶり~」って声を掛けたんだけど、何故だか彼女きょとんとしててね。

だから私

「ほらあF南高校で3年の時、一緒だったじゃない」と言うとしばらく彼女呆然とした表情で私の顔をみてたんだけど、ようやく思いだしてくれたのか、

「あ、そうか、そうだったね」とようやく分かってくれたんだ。

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彼女も久しぶりに買い物に出てたみたいでね、昔のこととかいろいろ立ち話してたら何か周囲の様子が変でね。

同じ方向を歩いている人たちが走りだしたり反対方向の人も引き返しだしたり立ち止まり振り向いたり、挙句の果ては歩道沿いのショップの店員さんまで外に出てきて何かひそひそ話しだしたりして。

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しばらくしたら今度はどこかから物凄いサイレンの音が聞こえてきて。

私何だか怖くなってきたからS美の手を引っ張って、そこにいた若い店員さんに「何かあったんですか?」って尋ねたら、その人険しい顔してこう言ったの。

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「この先の交差点で信号待ちの人だかりにトラックが突っ込んだみたいで、大変なことになってるみたいなんです」

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私S美の顔見て、

「ねぇS美あなた、さっき向こうから歩いてきてたけど、大丈夫だったの?」って聞いたらキョトンとした顔しててね。

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そしたらそこにいた若い店員さんが怪訝な顔して尋ねてきた。

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「あの、すみません、さっきから気になってたんですけど、、、

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誰と話してるんですか?」

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