短編1
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小人の駅

いつ聞いた話だったか思い出せない。

小人の駅というのを聞いた事がある。

どんな話だったか・・・確かこういう話だ。

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 夜中に電車の事を思い浮かべながら生きた猫を枕にして眠ると私が小さな列車になって夜の街を走っていた。

ミニチュアみたいな駅があり、そこで小さいおじさん・・・小人達を次々と乗せるのだ。

駅名は何だか読む事の出来ない奇妙な文字だ。

多分、小人語だろう。

小人は駅に停る私の姿を見るとちょこちょこかわいらしく隊列になり乗り込んで来る。

小人達を乗せて夜の街を走り回るのは本当に楽しい。

人間達にも気付かれない。

しかし、中には私の姿が見える人が居て大抵は驚きの表情を浮かべる。

神社の境内に入った時に神主らしき人物がギョッとした様子で

「あんたもしかし人間か?何やってる!妖怪になりたいのか?早く自分の体に戻れ!」

と怒られながら鏡を見せられた。

どんな姿だったかは覚えていないが鏡に映る自分の姿に戦慄し夢から覚め正気を取り戻す。

すると途端に気持ち悪くなり激しく嘔吐する。

私はネズミの死体を何十匹もベッドへと吐き出していた。

枕猫は吐き出された小人達の死体を喜んで貪っていた。

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