エレベーターとその中の「何か」

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エレベーターとその中の「何か」

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私の友人のAは看護師をしています。

職業柄、「そういった話」は付き物。

今回はAの実体験をお話します。

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Aが勤めているのは田舎にある小さな病院。今は改装されて少しは綺麗になったものの、改装前はかなりボロボロでした。

また、改装前は病院内の造りも少し変わっていて、ナースステーションの目の前にエレベーターがあったそうです。

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ある夜勤の日、Aがもう1人の夜勤者(B)とナースステーションで話していた時、

目の前のエレベーターの扉が急に開き…

そしてひとりでに閉まる…

AはBに

「今エレベーター開いたよね?」

と聞いたものの、Bは気づいていませんでした。

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Aは(気のせいか…)と思いつつ談笑に戻りましたが、少しした後またエレベーターの扉が勝手に開きました。

そして、先程空いた時には無かった椅子がエレベーターの中央に置かれていました。

しかもナースステーションの方を向く形で。

そして椅子の下には小さな水たまりが。

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この光景にAは寒気がしたそうです。

なんたってその椅子はナースステーションのもの。

先程まで確実に6つあった椅子は5つしかありません。

エレベーターはナースステーションの目の前ですから、誰か移動すれば必ずわかります。

夜勤者はそのAとBのみ、ナースステーションの出入りも無いし廊下を歩く人もいない…

そしてひとりでにまた閉まる扉。

AとBはゾッとしたそうです。

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AとBはただただその光景に声も出ず、エレベーターに釘付けでした。

そんな2人を前にまた開く扉。2人はもう限界だったそうです。

椅子をステーションに戻し、水溜まりをモップで拭き片付けた後はエレベーターが勝手に開くことはありませんでした。

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改装後はエレベーターとナースステーションの位置が少し離れたそうで、そういった事は起こっていないと言います。

ただ、Aは未だにエレベーターが気になるそう。

誰もいないはずの止まっているエレベーターから話し声が聞こえたら… 誰だって気になりますよね。

Aは今も極力エレベーターを使わないようにしているそうです。

貴方の通っている病院のエレベーターは大丈夫ですか?

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