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先生はパズルが好きだった。大学一年生初めてのGWの日に先生の家に行ったときに先生は部屋の中で楽しそうにジグソーパズルをしていた。
「ジグソーパズルしてるんですか?」
「うん」
「手伝いましょうか?」
「いや、俺がやる」
黙々と楽しそうにピースを嵌めていく。部屋をよく見回すと他のジグソーパズルにルービックキューブ・知恵の輪やテトリス・プヨプヨのゲームカセットなどが置かれており、(あぁ、この人パズル好きなんだな)と思いちょっとほのぼのした。)
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先生が楽しそうにパズルやってる間に「あ、トイレ借ります」と言いちょっとトイレを借りた。トイレから出ると物置から音が聞こえた。何だろうと物置を見てみると薄く透けた足が足だけがそこに落ちてた。いきなりの事でびっくして息が詰まるが透けて見えたため、幽霊だと感じてちょっと胸を撫で下ろす。が、後ろから風呂場から音がする。後ろを見てから前に向き直ると足が消えていた。風呂場からまた音がなる。風呂場に行くと左手が落ちていた。と、近くの洗濯機の中からも音が。洗濯機の中には頭が………と、キッチンから音が。
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キッチンには胴体があった。そして、また物置から音が聞こえた。心臓がばくばくいってる。怖いと思いながらも物置に行こうとすると肩を捕まれた。先生だ。先生が「行くな」と険しい顔で言って俺を部屋に連れていくと頭に日本酒を掛けられた。
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「ちょ、何するんですか?」
「清めだ、清め。お前好奇心に任せて行動力しようとするな。お前みたいに中途半端な霊感持ってるのが一番危ないんだからな、気を付けろ」
と言って塩を投げられる。僕は「あれは何ですか?」と聞くと「バラバラ遺体。何処からか着いてきたんだよ」と言っていた。「多分、彼処かな。まぁ、今度連れてく」とも言っていた。
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ただ、先生は「最初見たときは彼処まで散らかって無かったんだけどなぁ。時代の流れで変わったかな?それだったら面白いな」と呟いていたが、先生のパズル好きがその霊に移ったのではないかと今でも考えている。人が霊に当てられやすいが霊も人に当てられやすいと先生に教えてもらったことがあったからである。
作者赤坂の燈籠