最近、近くで死亡事故があったらしい。
俺がいつも通る道すがら、電車が通る高架下。
少し萎びはじめた献花の束とすれ違った。
まだ居残ってるんだろうか、遺る気配。
でもそれは、花の添えられたそこからではなかった。
…後ろ?いや。上―――――高架。
脚が視えた。骨格的に、たぶん男の子か。
それ以外はわからない。何も。
しかし困る。
ここしばらく視ることがなかったから、いよいよ俺の霊感も終わりかと思っていた。
油断して二度見、つまり存在の認知を示してしまった。
現在憑きまとわれている様子はない。
とは言え、さて、どうしたもんかな。
作者Potchey