この話は1年前の夏に、勤めていた会社の社員旅行であった話。
長い上に文章が読みにくいかもしれないが、ある程度は勘弁してほしい。
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某株式会社で営業職をしていた時に、8月には毎年社員旅行に行くイベントが有った。
総勢50人の会社で、やや体育会系の会社だ。
夏の社員旅行には結構力を入れている。社長がそういう行事が好きで、今回はバスを貸し切り、N県の山の中にある旅館に泊まる。と社内連絡で回って来た。
ちなみにこの旅行は親でも死なない限り、基本強制参加という理不尽なものだ。
先輩たちもそれが当たり前だろ?みたいな感じなので参加は確実だった。
俺は入社1年目だから、初めての社員旅行になる。
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業種的に完全に会社を閉める事が出来ないので、2組にグループ分けをして、最初の25人は8月12日から8月13日、後の25人は8月14日から8月15日の1拍2日で旅行に行く。
ちなみにグループ分けは社長がランダムに決めるそうだ。
後日、決まったグループ分けされた表がメールで回って来た・・・が、社長が同行する側のメンバーに、うちの会社で一番美人な西尾さんや、笑顔が可愛い受付嬢の保科さん、社長のイエスマンである野々宮さんなど・・・明らかに作為のある人選がされていた。
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(後で分かった事だが、多忙な社長の代わりに、点数稼ぎの部長が便宜を謀ったらしい)
俺は社長とは別日のグループになってしまったので、まぁ気を遣わないだけ良いか・・・。
と思っていたが、唯一嫌なのは、日頃より俺を目の敵にしている同じ課の「鬼の佐久間課長」がこちら側に居る事だ。
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すぐ怒鳴り散らかしたり、嫌がらせなどの様々なパワハラスキルを持っている。
まぁ・・・このグループ分けが決まった段階で既に旅行には行きたくなかった訳だが、強制参加イベントだから仕方ないな、と思うしかなかった。
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俺は8月12日から8月13日の、先に旅行に行くグループだ。
社長たちのグループは、俺たちが帰って来た翌日の8月14日に出発する。
今日は8月11日、明日は旅行だ。
旅館の料理が美味しいらしく、温泉も露天風呂がありとてもいい所だというのは、行ったことがある先輩に聞いていたので、一応楽しみではあった。
が、ここで気が緩んだのか、この日かなり大きめのミスをやらかしてしまった。
当然佐久間課長はカンカンだし、他の人にも迷惑を掛けてしまった・・・。
明日は朝8時に会社の駐車場に集合なのに、俺の仕事が終わったのは深夜2時だった。
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旅行当日。寝不足ではあるが、集合時間には間に合うことが出来た。
他の従業員もちらほら集まりだした頃、佐久間課長もやってきた。
そして開口一番「おぉ豊田じゃないか。昨日あんだけやらかしたくせに、よく旅行に来れたものだな!」と嫌味ったらしく言ってきた。
こんな上司の元で1年間も仕事をすれば、「嫌味耐性」がめちゃくちゃ鍛えられるから、そう落ち込むこともない。
俺「昨日はご迷惑をお掛けし、大変申し訳ございませんでした。本日はよろしくお願い致します」とその場を回避するための謝罪をした。
課長は「いつまで学生気分なんだろうなぁ・・・お前はよぉ!!」と言った後、貸し切りバスに乗った。
自分のミスだから仕方のない事だが、朝からそんな事言わないで欲しいよな・・・。
時間になり、バスは目的地を目指し発車。
そこから2時間後のサービスエリアで事件は起こった。
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寝不足な事もあり、少しバスに酔ってしまったので、トイレから戻るのに時間が掛かってしまった。
「10分休憩」と聞いていたが、その時間を 3分ほど過ぎてしまったのだ。
「また佐久間課長に怒られるな・・・・。」と思いながらバスに戻ると、なんと停まっていたはずのバスが居なかった。
「・・・・・・・・・・え?」
今目の前で起きたことが理解できなかったが、どうやら俺は置いて行かれたらしい。
しかも間の悪い事に、トイレに行くだけだったので、財布もスマホもバスの中だ。
「・・・マジかよ」が正直な感想だった。
普通は俺が居ないことに気づくはずだ。
となると・・・疑ってしまって悪いが、課長の嫌がらせかもしれない。
「・・・・もしかしたら戻ってきてくれるかも。」という期待を胸に、ここで待つことにした。
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1時間待ったところで確信した。あのバスはもうここには戻ってこない。
理不尽すぎる仕打ちに、涙がこぼれた。
どんな事を言われても「これが社会の厳しさ」と自分に言い聞かせここまで来たが、財布もスマホも無い状態で置き去りにされた事にかつてないショックを受けた。
しかし、いつまでもここには居られない。
幸いにもここは大きめのサービスエリアだ、施設の職員が常駐している。
「旅行の途中にバスに置いて行かれて、財布もスマホも無いので電話を貸してほしい・・・」とお願いすると、女性の職員さんは「それは・・・大変な目に遭われましたね。どうぞこちらへ。」と職員の休憩所に案内してくれた。
普通はこの状況なら行ってしまったバスは戻ってくるはずだが、そうでないのだから何となく察してくれたのだろう。
椅子に座らせてくれて、飲み物まで出してくれた。泣きそうだった。
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会社に文句の一つでも言いたい所では有ったが、退職も視野に入れていたのでまずは実家に電話を入れた。
2コール目でたまたま仕事が休みだった姉が電話に出た。
姉「はーいもしもし豊田ですぅ」
このいつもの軽い感じな姉の声を聴いて少し元気が出た気がする。
俺「あ、姉ちゃん。」
姉「あれ?ユキ(俺の名前)じゃん、どしたん?今日社員旅行って言ってたよね?」
俺「俺さ、今○○サービスエリアに居るんだけどさ・・・置いてかれたんだよね・・・。」
と伝えると、姉の声が急に低くなり
姉「・・・・・・・・は?あんたの事、会社の人が置き去りにしたわけ?」
俺「多分そう・・・。」
すこしの沈黙が有った後、姉は「今すぐあんたを迎えに行くから、少し待ってて。後日あんたの会社には必ず殴り込みかけてやるから。じゃ、後でね」
と電話が切れた。
さすが元ヤン・・・弟の俺でもたまに怖い時ある・・・。
でも俺にいつも優しくしてくれる自慢の姉でもある。
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場所と電話を貸してくれたお礼を職員の女性に告げ、外の駐車場が見える屋根のあるベンチに座った。サービスエリア内では水が無料で飲めるので有り難いが、お腹が空いてきたな・・。
会社から実家までは車で20分位の距離。バスでここまで2時間だから、姉が到着するのもそれくらいだろう。
と思っていたら、1時間位して
「ヴォーーーン!ヴォーーーーーン!!ヴォオオオオオン!!!」
という爆音が遠くから聴こえてきた。
・・・姉の・・・ご自慢のスープラの排気音に聴こえなくもない・・・でも多分違う。だってここに着くには早すぎる・・・。
サービスエリアに入って来たのは、1台の白いスープラ。
・・・姉のだ。
駐車場に車を停め、俺の事に気が付いた姉が走って近づいて来た。
姉「お待たせ♡」
俺「来てくれてありがと・・・っていやいや早すぎる!!スピード違反で捕まるだろ!」
と言うと、姉は
「あら、可愛い弟が待ってんだからそれなりにスピードも出るわよ。そもそもこれまでに捕まった事も事故した事も無い。」
と言った後に、
「とりあえずご飯食べよ。あんたお腹空いたでしょ?」と言ってくれたので、お礼を言って一緒に昼食を食べた。
お腹も膨れて、車に戻った時に姉が
「はいコレ、あんたの荷物ね」と俺の着替えなどが入ったカバンをくれた。
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俺「・・・・何コレ?」
姉「ウチの両親は今日から旅行に行きます」
俺「・・・知ってる」
姉「私は1人で暇を持て余しています」
俺「・・・知らない」
姉「今からあなたは私と旅行に行きます」
俺「・・・・え。」
俺「えぇぇぇぇぇ!どう言う事?!」
姉「そう言う事ですぅ」
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どうやら姉は自分の会社に有給を取り、ここから30キロくらいの所に有る旅館を取ってくれたらしい。
後から聞いた話では「旅行を楽しみにしてた弟が、置いて行かれて気の毒過ぎたから温泉に連れて行こうと思った」と、何とも優しい理由だった。
ちなみに姉は普段事務員として働いているが、父親の影響でクルマ大好き人間。
休みの日はサーキットで車走らせたり、ドリフト(?)について熱く語る姿は男顔負けである。
姉は容姿は良いのに、残念な事だ・・・26歳、独身である。
そしてこの旅館に着くまでに、峠と呼ばれる道をハイスピードで駆け抜けたのは言うまでも無い。
旅館の温泉は最高だった。料理も美味しかったし、1泊する事にしたので、久しぶりに姉とお酒を飲んだ。
姉「あぁ〜!!たまんねぇなぁ!!!」
ビールジョッキを片手に姉が言う。
俺「その辺の男より良い飲みっぷりだな・・・」と言うと、姉は
「可愛らしいカクテル飲んで、あぁん♡酔っちゃったわぁ♡って言ってる女を簡単に信用しちゃダメよ」という格言をくれた。
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翌朝、チェックアウトを済ませ、姉の運転で帰ったがやはりスピードが速すぎる。
1時間半くらいで自宅に着いた。
自宅に戻ると、自宅の固定電話の留守電ランプが点滅している。
俺「親かな?」
そう思い留守電を再生すると、「新しい伝言が2件あります」という音声ガイダンスの後に、1件目が俺の職場からで
「〇〇株式会社の筒井です。至急お伝えしたい事がございますのでお電話下さい」と言うもの。
筒井は社長の名前だ。まぁ俺を置いて行った事についての謝罪だろうな。腹が立っていたのでここまで放置していたが。
2件目が「〇〇警察と申します。豊田ユキ様の件でお伝えしたい事がございますので、折り返しご連絡をよろしくお願い致します」という内容だった。
それを聞いた姉が「お?あんた何したのよ??」
と興味津々だった。もちろん心当たりは無い。
姉は「何か面倒くさそうだから、警察もあんたの会社も私が電話してあげるわ」
と言い、先に警察署に電話し始めた。
姉「あ、お電話頂いておりました、豊田ユキの家族のものですが・・・えぇ、えぇ・・・・・・えぇ!!??・・・・・・ちょ、ちょっと待ってください!!」
と慌てた様子で受話器の口を塞いだ。
姉「昨日あんたの会社の人たちを乗せたバスが・・・崖から落ちて燃えたんだって・・・」
俺「・・・・・え?」
姉「それで・・・すぐに身元が確認できないくらいひどい状態だったんだけど・・・
運転手も含めて26人の死亡が確認されたって・・・・」
俺「嘘だろ・・・・・・・・・」
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俺「・・・・・・・・・・・え? 26人?」
あのバスは最初俺と運転手を含め26人乗っていたが、俺は途中で置いてけぼりを食らっている。
だから事故当時あのバスに乗っていたのは25人のはず・・・。
姉に電話を替わってもらい、「お電話変わりました。私、豊田ユキと申します」
警察「え・・・豊田ユキ様・・・ご本人様でしょうか??」
俺「そうですが・・・。」
警察に昨日自分がサービスエリアに置いて行かれた事、その後姉に迎えに来てもらった事を説明した。
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俺「何時くらいに事故が有ったんですか?」
警察「8月12日の13時ごろに事故を起こしたものと思われます」
俺が置き去りにされてから3時間後・・・この間に誰かが乗ってくることなんてあるのか?
俺「ちなみにその・・・被害者の方は・・・本当に26人なんですか・・・?」
警察「事故が有ってから、車両の火災の対応や移動に時間がかかってしまい、身元確認は12日の夜からで、現在もまだ身元の特定ができていない方がみえる状態ですが・・・」
と前置きした上で「被害者数は運転手も含め間違いなく、26人です」と言った。
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・・・社員旅行中のバスが、途中で誰かを乗せるとは考えにくいが・・・。
俺「分かりました、とりあえず私は無事でしたので。これで失礼いたします。ありがとうございました。」と電話を切った。
姉「・・・あんたが無事で良かったわよ。辛いとは思うけど」
そう言って抱きしめてくれた。
姉が「あんたの会社に電話は・・・どうする?」
元々姉が苦情を言ってくれる予定だったが、事情が変わったため、自分で電話する事にした。
こんな状況だから、8月14日に出発予定だった社長のグループは会社に居るだろう。
受話器を手に取り会社に電話をした。すぐに繋がった。
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「はい、お電話ありがとうございます。株式会社○○の保科が承ります」
この美しい声の持ち主は、笑顔が素敵な受付嬢の保科さん。普段も気さくに話せる仲だった。
俺「あ、おはようございます。豊田ですが・・・」
保科「あ・・・豊田様のご家族の方でしょうか?この度は・・・」
俺「あ、いやいや!俺です、ユキですよ。保科さん。」
と伝えると、電話の向こうで
「え・・・あ・・・ユキさん?・・・ヒュッ・・・」と息を飲む音が聞こえた後、 ガシャン!と大きな音が聞こえた。
俺「もしもし!?もしもし保科さん⁉大丈夫ですか!?」
反応が無かったが少ししてから、
「大変失礼いたしました、私筒井が承ります」
と社長が出た。
俺「あ、おはようございます。豊田です。」
筒井「え・・・本当に豊田君なのか・・・?」
まぁそりゃ疑うよな。ちなみに保科さんは死者から電話が掛かって来てしまった事に驚き、気絶してしまったと後日聞いた。分からなくもないが・・・。
ここでも社長に事情を説明した。
筒井「サービスエリアに置き去りに・・・それは申し訳なかった。とにかく君が無事で良かった。燃えてしまった荷物や金銭、スマートフォンは弁償させてほしい。」
俺「ありがとうございます。それで、警察から聞いたのですが、全員亡くなったって・・・。」
筒井「そうなんだ。まさか楽しいはずの社員旅行がこんなことになるなんて・・・・そうだ、1つ君に聞かなきゃならない事がある」
もちろん何を聞かれるのかは分かっていた。
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筒井「あの日の朝、バスに乗っていたのは、運転手を含め26人。○○サービスエリアからは25人で間違いはないか?」
俺「バスが居なくなっていた事で置いて行かれたことに気が付きましたので、その時本当に25人だったかは分かりませんが、サービスエリアで誰かが乗るなんて話は聞いていませんでした」
筒井「分かった。まだ警察の方で今も身元の確認が続いている。何かわかったら連絡するから、君は今日と明日は休みなさい」
そう言って電話が切れた。
会社は猫の手でも借りたいぐらい、事故について遺族への説明や、警察への対応に追われている事だろう。
本当は手伝いに行きたいが、昨日まで普通に話していた仲の良い先輩や上司が急に亡くなってしまったショックで、気持ちの整理が付かなかったので甘える事にした。
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後日出勤した時に、社長室に呼ばれた。
筒井「おはよう豊田君。おかえり。」
色んな対応に追われ、かなり疲れた状態の社長が立っていた。
俺「あ、おはようございます。お休み頂きありがとうございました。」
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筒井「良いんだ。少し前に警察から最終報告があってな。亡くなったウチの社員24名と、バスの運転手は身元確認が済んだ。しかし1名だけどうしても身元が分からないご遺体が有ったらしい」
俺の代わりに乗っていた「誰か」の事だろう。
筒井「しかもそのご遺体が・・・信じられない話なんだが・・・」
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そう言って社長は言いにくそうにした。
俺「何か分かったんですか?」
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筒井「そのご遺体が・・・君の歯形と一致したそうだ・・・・」
俺「え!??」
身元が分からない遺体を識別する際に、最も確実なのは歯形で確認する事だ。
警察が被害者の通っていた歯医者にカルテを請求し調べるのは一般的なのだが・・・。
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筒井「君が通ってる歯医者にも手続きを行い、最終的には歯形の一致で「死亡」が確定となって会社に連絡が来たんだ。
家に連絡したら留守だったので後日遺族にはお知らせすると警察は言っていたな。」
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筒井「しかし後日君の家から警察に折り返しの連絡が入った時に、まさかの本人が電話口に出た事により、このご遺体だけ「身元不明扱い」になったそうだ。会社にも訂正の連絡が入ったよ」
俺「そうだったんですね」
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そう返したが、内心はめちゃくちゃ怖かった・・・。
じゃあその「身元不明」はいったい誰なんだよ。
そして・・・この話を社長から聞いて思った事が1つ・・・。
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あの日俺がサービスエリアに置いて行かれた時、「俺の形をした何か」が俺より先にバスに乗ったんじゃないか・・・?
だから何の疑いもなくバスは発車し、俺はサービスエリアに取り残される形となったが・・・。
俺の「身代わり」になってくれたのか・・・あるいは・・・そいつが皆を・・・。
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俺「あの、社長・・・この話って・・・」
筒井「もちろん、死亡報告の訂正を受けた僕しか知らない。他言はしないし、現に君は生きているだろ?だからこの話はこれでお終いだ。これから忙しくなるが、またよろしく頼む」
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俺「分かりました。よろしくお願いします。」
社長・・・旅行のグループ決めで「ただの女好き」だと思ってしまった事を深く反省します・・・。
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それからしばらくは激務だった。急に会社の人数が半分になった事と、亡くなった従業員の遺族が定期的に会社への苦情を言いに来ていたから、それの対応も含め。
事故の原因はまだはっきりしていないし、貸し切りバスの会社の方にも行って欲しいのだが・・・。
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結果的に、俺が勤めていたこの会社はこの後1年持たない間に潰れてしまった。
1番の理由としては、今回旅行に行かなかったメンバーは、部長の策略によって社長の「お気に入り」で構成されていたので、容姿は抜群に良いが仕事が出来ない人が多かった。
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うちの会社の主戦力は、事故に遭ったバスのグループに固まっていたので、今回会社的にも失った損失が多すぎたんだ。
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俺は会社が潰れた後、違う会社に就職し今に至る。
後の調査で、事故の原因は「バスの整備不良」と言う結果が出た。
ニュースにもなり、このバス会社は遺族に賠償金を支払ってからすぐに潰れた。
俺はあの件以来バスに乗れなくなってしまい、色々と不便は有るが、あの時助かった命なので、あの日亡くなった人たちの分まで生きていこうと思う。
それと
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あの日亡くなった「身元不明な人物」が誰なのかはいまだに分かっていない。
作者雅