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長編9
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夢遊病(実話)

こんばんは。突然ですが皆様はちゃんと眠れてますか?

夢を見た時、それは本当に夢の出来事でした?

最近私の睡眠を脅かしているお話をひとつお聞きいただければと思います。

「怖い」の方向性が違う可能性がございますがご了承下さい。

ちなみに実話+現在進行形でございます。

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最近は仕事の帰りが遅く、夕飯を食べるのも日付が変わる前くらいになっている。

お酒が好きなのだが、翌朝残るといけないので缶ビール500mlを1~2缶で我慢し、なるべく早く寝るようにしてる。

ウチはアパートで、6畳の1Kに1畳のロフト付きの物件。

ロフトに寝具を置けば、床にベットなどを置かなくていいので、普通の1Kより広く使える。

急な階段(ほぼハシゴ)の昇り降りが少し危ないが、賃料は駐車場込で4万弱。

慣れれば広く快適なのでロフト付き物件はおススメだ。

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ここに引っ越してから1年くらいになるが、最近ロフトで寝ていて、朝起きたら床に横たわって寝ている・・・という現象に悩まされている。

ロフトの階段を降りた覚えはない。

最初は「遅い時間にビール飲んだから、酔いが回って覚えてないのか?」と思ってた。

しかし後日、お酒を飲まなかった日の翌日も、床に置いてある座椅子に座った状態で寝ていた。

何が困るって、床やら座椅子やらで寝ていると体がすごく痛いし、ものすごく寝不足になるので、普段デスクワークをしている身としては日中眠たくて眠たくて・・・。

仲の良い友人に相談したら「酒が足りてねぇんだ。酒が」という有り難い(?)アドバイスをくれた。

遅い時間に夕飯とお酒がダメなのかもしれない・・・。

そう思い、翌日から仕事のスケジュールの見直しや、業務効率化、先輩や同僚に早い段階で助けを求めるなど、なるべく早く帰るための対策をすることに。

その結果、この日は19時半には退社する事が出来た。

助けてくれた人たち・・・ありがとう!!

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最近こんな早くに帰れることも無かったので、テンションが上がりついつい帰りのコンビニで、ビールやつまみなどを大量に買ってしまった。

風呂に入り、軽く掃除をし、夕食は21時頃に食べ終わり、久々に酒がいっぱい飲める・・・幸せ。

明日も早く帰れるよう頑張らないとな・・・映画を見ながらビールを飲み、500mlの缶ビールが4本空いた時、時刻は23時を回っていた。

「やっべぇ・・・!洗濯するの忘れてた!!」

せっかく早い時間に帰れたのだから、溜まった洗濯物を洗おうと思っていた。

アパートなのであまりにも遅い時間に洗濯機を回すと、お隣さんに迷惑が掛かってしまう・・・。

「明日の朝にするか・・・」

早起きして出社前に必ず洗濯する事を胸に誓い、その日は眠る事にした。

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翌朝。またロフトではなく床で寝ていた事に絶望したが、更なる絶望が目の前にあった。

部屋干し用の物干しラックに、洗濯物が干してある。

洗濯物が入っていたカゴは空になっており、洗濯機を使った形跡もあった。

「俺が・・・洗って干したのか?・・・と言うか何時に洗濯機回したんだろう・・・」

布団に入ったのは23時半くらい、その後に洗濯機を使ったのなら、俺は世間的には「夜中に洗濯機回すやべぇ奴」だ。

案の定、その日帰宅したら郵便受けに「深夜のお洗濯はご遠慮ください」とアパート管理会社から手紙が入っていた。

「・・・お酒は飲み過ぎないようにしよう・・・」

この時ばかりは本気で思った。

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そこからしばらくは、ロフトの上でちゃんと眠れていた。

お酒の量も500mlの缶ビール1本で何とか我慢している。(辛い)

ちゃんと布団で寝れているので、朝に体が軽いし痛くない。

仕事中に眠くなる事も無くなってきた。

休み前の金曜日。早く帰れた事もあり、特に趣味も無い俺が楽しみにしてる物・・・そう、「お酒」だ。

朝出勤前に洗濯もしてきたし、さすがに今日くらい大丈夫だろう・・・。

仕事も順調に終わり、時間は19時。

「たまには良い肉が食べたい・・・寿司なんかも有れば良いなぁ」

近所のドラッグストアには野菜や生鮮食品、日用品などが販売されているが、そこは「お肉のコーナー」に力を入れている。

ブランド牛や分厚いステーキ、お高い焼き肉用の肉などスーパー顔負けの品ぞろえ。良い時代になった。

「自分へのご褒美」という都合のいい言い訳を並べ、1,200円の分厚いステーキ肉を買う事に。ついでに半額のパック寿司も。

こんな良い肉を食べるのなら、もちろんお酒も良いものが欲しい。

これまでドラッグストアでお酒を買った事が無かったので、価格を見て驚いた。

コンビニでビールを4缶買う値段で、6缶買えてしまう。

1缶だけ買うとそんなに安くないが、まとめ買いだと6缶で1,000円切るというお値打ち価格。

良いお酒をチビチビ飲むつもりだったが、質より量を取りビールの6缶パックを買った。

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俺はそもそもまとめ買いに向いていない。

酒でもタバコでも、「まだまだある」と思ってしまうと普段よりも消費量が増える。

この日もステーキを焼いて食べている時に「今日は2缶しか飲まんぞ!」と決めても、だらだらと動画を見たりしていると、気が付いたら4缶が空になったいた。

ここまで飲んでしまうと、肉を焼いた油まみれのフライパンや、その他の食器洗いなんて出来るはずもなく・・・歯を磨いて寝る事で精一杯だった。

「2缶って決めたのに倍飲んでしまった・・・」と落ち込みはするが、心のどこかで「ま、美味かったからOK!」というダメな思考も同居しているので、また同じ事を繰り返すだろう。

だが忘れもしない。この日からだ。夢遊病がより重くなっていったのは・・・。

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分厚いステーキと寿司、大好きなビールを堪能し、洗い物・・・しなきゃだけど、まぁ良いや。

顔を洗い歯を磨き、布団に入り眠りについた。

その日の夜、夢を見た。

キッチンに立ち、フライパンを洗っている。皿なども綺麗にし、拭きあげて食器棚に戻す。

空き缶もまとめて外のゴミ捨て場まで持っていって捨てる。

部屋に戻って、玄関に鍵を掛けた所で、目が覚めた。

「あー・・・皿とか洗わなきゃと思ってたけど、まさか夢に出るとは・・・」

今日もロフトで目が覚めたので、ただの夢だと思っていた。

トイレに行こうとロフトから降り、ふとキッチンを見ると、

「え・・・。」

油まみれのフライパンや汚れた食器の姿は無かった。

全部食器棚に綺麗な状態で入っていた。

そう、夢と同じ光景だった。

夢では洗い物をしたかもしれないが、現実では寝ていたはず・・・。

ゴミ捨て場を見に行ったら、空き缶も同じように捨ててあった。

「え・・・怖っ・・・」

正直、夢と現実との境目が分からなくなっていた。

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この頃から、朝起きると枕元で充電してたはずのスマホが風呂場に有ったり、冷蔵庫が開いてたり、部屋の電気が全部点いてたりと地味に困る事が次々起こっていた。

さすがにここまで来ると「夢遊病」についてネットで色々調べ始めた。

「眠りが浅いと起きる可能性がある」「アルコールの摂りすぎが原因の1つ」「ストレスを抱えている」など、自分に当てはまる事例がいくつかあった。

この時初めて「禁酒」と「早寝早起き」を決断した。

だって怖いんだもの。

夜に飲むビールはノンアルコールビールに変え、ドラッグストアで安眠できるというサプリを購入。

このサプリを飲んでからノンアルコールビールを飲むと時間が経つに連れ「疑似酔った状態」を作り出すことが出来る。

アルコールを摂取してないので夜中に奇行に走る事も無い。

数日は何事もなくこれで過ごせた。

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しばらくこの生活を続けていたが、ある晩またリアルな夢を見た。

コンビニで買い物をしている。カゴを手に取り、ビールを2本入れる。

たこわさを2パックと、スナック菓子を1つカゴに入れ会計をし、外に出た。

今回はそこで目が覚めた。

また鮮明な夢を見た。この流れはもしかして・・・・。

恐る恐る、ロフトから下の机に目をやると、ビールの空き缶、たこわさの空容器、スナック菓子の包み紙が置いてあった。

まただ・・・。お酒も飲んでないのにどうして・・・。

何ならせっかくお酒辞めて自粛してたのに、無意識に買いに行って無意識に飲んでるとか意味な・・・そう思った所で1つヤバい事に気付く。

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夢で見たコンビニは車で10分の所に有る店舗。つまり・・・寝てる間に車を運転してる可能性がある。

歩いていくには遠い。スマホの通話履歴は無いのでタクシー呼んだとかも無い・・・残された選択肢は、自分の車を使っている可能性が高い・・・という事。

夢ではコンビニで買い物を始めた所から、会計を終え店を出た所までしか覚えていない。

コンビニまでの往復と、買ってきた物を飲み食いした記憶がないから、もしかしたら事故したり、覚えてないだけでコンビニで万引きしたりしてないか・・・という様々な不安感に襲われた。

そのコンビニの夜勤はいつもその店舗の店長なので、夜に確認に行くとして、まずは車を見に行くことに。

この時、心臓の音が聞こえるくらい高鳴っていた。

もし事故を起こしていたら?駐車場に車が無かったら?人でも轢いてたらどうなるんだ?など、色んな考えが頭をよぎった。

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幸いにも車はいつも停めてる位置に有った。

変な汗をかきながらふーっと胸を撫で下ろした。

車の周りをぐるっと1周見たが、特にぶつけたり凹んだりは無かった。

でも昨日停めた位置よりだいぶ左に寄ってるし、ハンドルも切った状態で停まっている。

普段なら絶対ハンドルはまっすぐにして停めるから、おそらく乗ったんだと思う。

ニュースとかで「交通事故を起こした時の事は覚えていない」という加害者の発言を聞くたび「いやいや嘘嘘!!!」と思っていたが・・・もし昨日事故や轢き逃げをしていた場合、同じことを言う羽目になっただろう・・・。当時の俺と同じように、世間は信じないと思う・・・。

同じ境遇の人も一定数いるのかもしれないので、安易に「嘘」だと決めつけてしまい申し訳ない。

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とりあえず車は無事だったので仕事に行き、その日の帰りに例のコンビニに行った。

やはり夜勤は店長。話を聞きたいだけなので、安いコーヒーをレジに持っていき会計してもらった。

「いらっしゃいませ」から始まり、「○○円です」「袋要りますか?」と普通の対応だったので、特に何かやらかしたわけではなさそうだ。

一応、「昨日も寄らせてもらったんですが、疲れててぼーっとしてたんで、俺何か失礼な事しませんでした?」と聞いた。

店長は「は?いいえ?何も」と一言。

余計なお世話だが、このピクリとも笑顔を見せない接客が改善されれば、このコンビニはもっと儲かると思う。

とりあえず何もなかったから一安心だ。

今後も平穏に暮らしたい・・・・。

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・・・・ここまでがつい最近の話。

まだ床で寝てることもあるし、多少「アレ?これ昨日ここに置いたっけ・・・?」

っていう些細な事は有るけど、今日までは平和に過ごせている。

でもね、夜寝る時と朝起きた時はものすごく不安。

リアルな夢を見た時は、本当に夢か現実かが分からなくなってきている。

「もし・・・現実だったらマズいぞ・・・」って夢も見る。

それが事実か否かは必ず確かめに行く。

でもその「事実を確かめに行ってる夢」も見るから、時々自分がどこまで行動したかが分からなくなる。

上手く言えないけど・・・現実で「明日やろう。明後日はこれをやろう」と思ってる事を、「夢の中で先にやっちゃう」感じ・・・?

スマホのメモとかノートに忘れないように書くけど、この前書いた覚えがない内容が追記されてたから辞めた。

何だか疲れてしまったので、ちょっと調べて病院に行こうと思う。

脳神経外科?心療内科?分からないけど、俺の話を疑わずに聞いてくれる所ならもうどこでもいい。

さっき買い物したのは現実だっけ?夢だっけ?

今こうしてお話を投稿してるのは現実の自分なんだっけ?無意識にしてる自分なんだっけ?

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ね ぇ ・ ・ ・ ・ 教 え て よ 。

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