中編2
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電話ボックス

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携帯電話の普及と共に、ここ最近ではあまり見かけなくなった電話ボックス。

俺の住む街の外れ、古い峠道を上がった所にあるトンネルの出口に、ポツンと、ある。

街灯なんか無い道だから、夜になるとそこでの唯一の明かりは、トンネルの明かりだけ。

不気味だし、暗いから、地元の人もほとんど使わない。

こんなんだから、ご多分に漏れず、ここには幽霊がでるだと昔から噂されていた。

ただ、こんなありきたりな噂を面白がる奴なんかいない。

俺以外はね。

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火の無いところに煙はたたず。

ビデオカメラを車に積んで夜中、電話ボックスに車を走らせた。

トンネルの出口の路側帯、道を挟んでちょうど電話ボックスの正面になる。

そこに車を止め、後部座席を倒して三脚を設置、車内から電話ボックスを撮る。

噂では、午前2時に女が居るらしい。

ほんとにありきたりな噂だなぁ。

少し早く着いたせいで、2時まではまだ時間はあるが…。

ビデオカメラは録画を初めておこう。

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……しまった。

辺りはうっすら明るくなってきていた。

どうやら寝てしまったらしい。

時間は5時半を回っていた。

とりあえずビデオカメラを止め、家に帰った。

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早速、録画した映像を確認した。

どうせ、なんにも撮れて無いだ……ん?

録画時刻は2時過ぎ。

画面の右端、トンネル側からゆっくりと画面を横切る人影が。

長い髪の女だ。

そのまま電話ボックスに入る。

受話器をもちあげ、耳にあてた。

なんか話してるな、電話ボックスなんだから当たり前か。

頷いたり、首を傾げたり……10分位経って女は、来た方向へ戻って行き、カメラの画面から出ていった。

映ってんじゃん!!大スクープ!!

だけどこれ、ただ夜中に人が電話掛けてただけかもしれん。

不倫女性とか。

これは肉眼で確認せねば。

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で、午前2時。

昨日と同じ場所で張り込み開始。

睡魔と戦うこと1時間半。

あれ、今日は来ないの?

しびれを切らし、たまらずトンネルの明かりに浮かぶ電話ボックスへ。

ガラスには苔っぽいのが付いてるし、電気も点いてない。

結構古いなぁ。

これ、使えないんじゃないか?

じゃあ、昨日の女は何やってたんだ??

扉は開いた。

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中に入って受話器を取り、耳にあてる。

……。

無音。

あぁ、線が切れてる。

そう思った瞬間。

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受話器を当ててない方の耳許に

ふわっと風がかかる。

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振り向く事も出来ず

固まる俺。

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後ろに

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気配がする。

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息を吸う音。

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そして

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女が囁く。

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『……ねぇ、私になんか用??』

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しぃさん、ありがとうございます!!
結構、峠のトンネルとかにありますよね(*´∀`)
夜なんて気味悪いだけですけど、よく考えたら携帯圏外の場所とかだと、以外にありがたいかもしれないですねぇ~。

初めましてです(^^)
こういう話がシンプルで怖くて好きです。
夜の電話ボックスって、怖い雰囲気丸出しなのに、ついつい見てしまいますね。笑
住んでる所が田舎なので、やっぱりトンネル付近の電話ボックスはありますし、夜は気持ち悪いですね(>_<)

mamiさん、ありがとうございます!!
やはり、ありますか!?
そうですよね!!むしろ、電話ボックスってトンネルの出口にしか無いイメージが…(´▽`;)ゞ
そして、必ず心霊スポットになっているという……(;´д`)

私の住んでいる所にも、心霊スポットで有名な峠があり、そこのトンネル付近にも電話ボックスが青白い光
をつけてたっていました。
トンネルと電話ボックス…いつもペアである不気味な組合せですよね。