相変わらず文章力は底辺です。
それでも宜しければどうぞ。
これは私も体験した話です。
*
その日は雨が降っていた。
まだ免許のなかった私と友達(以後.D)は、Dのお母様に車で迎えに来てもらい、2人でDの家で遊んでいた。
しばらくするとDの弟さん(以後、E)が、バタバタと部屋に入ってきた。
「お化け居た!!」
いきなりの事に驚いた私達は、口ぽかーん。
それに構わずEは喋り出す。
「さっきトイレ行ったんだよ!雨降ってるから中の!!」
Dの家は古い平屋で、トイレが中と外にあるのだ。
見取り図
┌──┐
│ WC│
└──┘
┌──┐
│車庫│
└──┘
┌──┐ ┌──┐
│離れ│ │母屋│
└──┘ └──┘
離れと母屋の入口は、お互いが向き合った場所にあり、車庫とWCは外にある。基本的にはこの外にあるトイレを使う。
そして、Eが言っている問題のトイレは、母屋の1番奥にあるそうだ。(図で言う、母屋の右角あたり)
雨が降っているので外に出るのが面倒だった為、そこを使ったらしい。
D「...ごめん(笑)もっかい言って」
E「だからぁ!トイレにお化けいた!!!」
D「マジかー(笑)どんなん?」
何故か笑うD。必死なEを見て面白がっている様だった。
E「なんか、めっちゃでかかった!!頭見えないぐらいのおっさんが立ってた!!」
D「え(笑)ヤバイなそれ(笑)」
私「天井穴空くじゃん。」
D「そーじゃん(笑)雨漏りしてたら困るで見に行こ」
3人で見に行く事に。
母屋に入り、トイレに向かう。ご両親は私を迎えに来た後で出掛けた様だ。
トイレの前で停止。
D「真面目に居たの?」
E「居たわボケ。じゃなきゃお前の部屋なんか行かんわ」
Eは冷静になってきたのか、口が悪くなっていた。
私「喧嘩の前に早く開けようよ」
D「そうだね、じゃあ、3.2.1!で開けるからね?」
私.E「OK」
D「行くよ...」
3.2「バンッ!!」
私.E「...」
D「やっぱ居ないじゃーん(笑)」
E「お前ちゃんと数えろよ...てか、本当だ...なんで?さっきいたのに!!」
私「寝ぼけてたんじゃない?」
D「そーだよ、ラリってんなよ(笑)」
E「寝てねぇしラリってねぇし!!や!でもいたんだよ!!」
D「わーかったって!それよかあたし使うから散れ散れ!!」
Dにしっしっ、とされて、私とEは離れの部屋に戻った。
Eはまだ怖いのか、Dの部屋まで着いてきた。部屋に入り一息つく。
E「本当に居たんすよ...」
私「わかったから(笑)むしろ居なくて良かったじゃん?」
と、なんやかんやとしゃべっていると、バタバタとDが入ってきた。
D「お化け居た!!」
あれこれデジャヴ?じゃなくて、
私「どう言う事?大丈夫?」
横ではEが、やっぱな!!とか喚いて居たが無視した。Dの顔色が真っ青だったからだ。
D「マジだって...」
私「わかったから、どうしたの?」
D「居たってか、聞いたんだけど、トイレ入ってたら、足音して、なんか軽いのが走るみたいな音。最初チビ太(D家で飼ってるチワワ)かと思ったんだけど、見た時ゲージん中だったし。」
Dは小刻みに震えていた。
D「...子どもの走り回る音、みたいな。ヤバイよ、マジ、居たよ。」
私「子ども?それって座敷童じゃない?」
D「座敷童?」
座敷童。
言わずと知れた子どもの妖怪。基本悪さはしない。座敷童がいる家は安泰だとか幸せになれると言われている。お菓子が好きで、よく勝手に持っていったりするのだとか。
私「たぶんそうだよ。」
確証は無かったが、不安にさせるよりはましだろうと思った。
D「なんだ、座敷童か...。なら大丈夫だよね」
E「てかねぇちゃんもビビってたじゃん(笑)」
D「は?ビビってないし?てかなに勝手に人の部屋入ってきてんの!?出てけ!」
騒いで忘れてるみたいだけど、Eが見たおっさんは座敷童じゃない筈。
ではなんだったのか?八尺様の男版?もしかして、凄くタチの悪い者かな?
考えても分からない。
だが、2人が忘れてるなら無駄に不安がらせる事もないと思い、何も言わない事にした。
いざとなればDのお婆さんがなんとかすると思ったし。(Dのお婆さんは霊感があるそうで、そのての知り合いも多いのだとか)
だから、今ドアの外で聞こえた子どもの走る音も、聞こえない事にした。
*
余談
Dが部屋に駆け込んで来る前の、Eと私の会話。
私「そういやEくん、なんでトイレに居たのが“おっさん”って分かったの?」
E「え?だってすね毛生えてたから」
作者退会会員
実話です。創作は入っていません。
その後から現在まで、D家にはなにも起こっていないので、古い家にいる、害の無い妖怪の類だったのかな、と思います。
読みにくい文章でしたら、申し訳ありません。