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短編2
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白雲(しらくも)

皆さんは死神を信じるだろうか?

幽霊を信じても死神は存在しないと思われている方が結構おいでになる。

多分・・・大きな首狩り鎌を持った姿を想像して異国のオカルトだと勝手に思われているのだろう。

同じ問いを私が投げ掛けられたなら・・・

「判らない」と答える。

何故なら私が見ているモノが果たして死神という存在なのか疑問だからだ。

私の見るソレは人型では無く大きな首狩り鎌も持っていない。

しかし、人の死に直面する時には必ず現れる。

それも2種類・・・

私がおそらく死神であろうと考えているソレは「黒雲(くろくも)」と「白雲(しらくも)」である。

私が勝手に呼んでいるだけで正式名称は判らない。

ただ、見える人にはそれで話は通じる。

私の経験上・・・

「黒雲」は寿命で亡くなる時(病気、老衰)

「白雲」は違う要因で亡くなる時(怪我、事故)に現れる。

本日現れたのは「白雲」なので、その話をする。

午後3時、私は旭川市内の某所を車で移動していた。

国道でもあるその道は片側2車線、両サイドにはホームセンターやスーパーが立ち並び車通りも多い。

次の営業先に向かっていたのだが、赤信号に阻まれ内側車線の先頭で止まった。

すかさず営業日報を書く。

秋の西陽が眩しく目を細めながらタバコに火を点けた。

窓を少しだけ開けてみたが西陽のせいで車内が暑く、止まっている間だけでもと思い窓を全開にした。

今日の最高気温は14℃・・・少し肌寒い。

歩行者信号が点滅し赤に変る。

自転車のおばちゃんが堂々と横断・・・

対面の信号が青に変った。

アクセルに足を掛けたのだが電動アシスト付自転車に乗った爺さんが左側から結構な勢いで渡って来た。

慌ててブレーキを踏む。

「死ぬ気か?じじい!!」

ん?!

「白雲」・・・

爺さんに「白雲」が憑いている。

とっさに右ミラーを見る。

信号の変わりばなに右折しようとヤン車が突っ込んでくるのが見える。

私の車が死角となり爺さんに気付いていないのだろう。

クラクションを鳴らすが耳が遠いのか爺さんは振り向きもせず止まる気配も無い。

最後の手段・・・

私は運転席のドアを「ガバっ!」と開けた。

「キキィーーーーーー!」

ヤン車は急ブレーキで停車した。

直後、ヤン車の前を爺さんが悠々と通り過ぎていった。

文句あり気なドライバーもその光景を見て開けかけたドアを「パタン」と閉めた。

先ほどまで憑いていた「白雲」は爺さんから離れ私の車の上を3度廻り消えた。

爺さんを連れて行く筈が・・・

私に文句を言いたかったのだろう。

だが、そんなことは気にしない。

私はまた・・・

同僚がやらかしたクレームの言い訳を考えながら車を走らせた。

Concrete
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聞いた事あります。犬に関してですが、黒雲出るそうです。
おじいさん、よかった。

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死に神からのクレーム…
考えただけで恐ろしいです!
そしてandy兄さん格好良すぎです!

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ったくさぁ、じいさんばあさん、ろくに交通ルールもわからなけりゃ機敏にかわすこともできないのに限って、よく自転車乗って飛び出したりするんですよねぇー。
ひいたら悪いの車になるからね。
ヤン車の人はあなたに感謝だね。

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andy兄さん、凄すぎでしょ!
仕事のクレーム処理も大切ですが、死神からクレーム来ちゃいますよ?

12かな?39かな?40かな?……やだぁ~走れなくなる。・°°・(>_<)・°°・。明後日旭川入りの予定ッス、、、、、、しかも夜中に到着です。空港の周りは大丈夫かな?毎度ビビりながら走ってるけど…

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おっ!
細かいところを直してますねw
兄さんのそういう所、嫌いじゃないです!

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凄いですね。爺さん助ける為に…咄嗟の判断力で出来る事が凄い‼︎
話は変わりますが、4月頃はよく旭川に展示会の設営でホーマック横の道の駅に行くことが多いんですよ。もしかしたらそこらへんかな?
答えなくてもいいですからね(笑)ただの呟きでした。

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ホントに爺さん婆さんのチャリは困ったもんだ(。-_-。)
アホな運転するヤン車も困ったもんだ
それよりもクレーム処理は毛が抜ける程いやw

兄さんは人間のクレーム処理と白雲のクレームと…お疲れ様でしたww

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僭越ながら、私も似た様なモノを見たことがあります。雲というより、人の頭大の黒いモヤが突如足下に渦巻き、一同パニックになりました。その直後、今度は白いモヤが現れて絡み合いになりやがて消滅しました。
場所は、京都の有名なランドマーク的な建造物の下のホテルの宴会場で、居合わせた10名程全員が目の当たりにして、その場は恐怖に戦きました。

私自身に、この世のものでない物体が見える訳ではないのですが、この集団の中にやはりちょっとした霊感の持ち主がおりまして(このホテルの従業員でして)日常的に、それらしきモノを見てしまうそうです。このホテルには、数々の目撃談や、曰くな事件も少なくないと、先輩従業員から言い伝えできかされておりますので、その人に感応して現れたのかも知れません。

因みに、この時は「お疲れ会」と称した就業後のプチエンカイだったのです。

長々とすみませんでした。

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