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それは冬が終わったばかりの春、まだ冷たい風が吹く時だった。
1組の男女が水のない噴水で迷宮うさぎサブレをもきゅもきゅしながらなにやら話をしている。
裡「おかしい?あのケーキ屋さんが!?」
笹雄「聞いた限り、あのケーキ屋真っ赤な嘘をついてるぜ。」
裡「ごめん、わかんない。説明お願いします!」
笹雄「いいぜ!
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あのケーキ屋、娘はショートケーキが好きとか言ってたよな?」
裡「言ってたよ、ショートケーキ食べている写真もあった。」
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笹雄「でもさ、ショートケーキ好きならあの時「苺入ってる?」てなは聞かないだろ?
せめて「今日のおやつはショートケーキ?」か「苺ケーキ?」って聞くぜ。」
裡「言われてみれば…うん、確かにそうだね。」
笹雄「しかも本当にショートケーキが好きなら、普通は
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苺がないって言われたら落ち込むか泣くかするだろ!
あれ明らかに苺嫌いな時の嬉しいテンションだぜ?」
裡「じゃあ、あの人は…」
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笹雄「娘の好みを偽ってる事になるな。」
裡「え、だとしたらさ、
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なんでそんな嘘をついているんだろ?」
笹雄「考えられる可能性は3つある、
「ショートケーキが嫌いなのは女の子として恥ずかしい」「昔は好きだったが、今は嫌い。」そして
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「あの写真と女の子は別人」
位だな、最後は可能性低いがな。
これは調べてみる価値がありそうだぜ、今回の事に関係しているかもしれない。」
裡「うん、私も少し調べてみるよ。」
笹雄「じゃ、今日のところは解散!また今度な!」
裡「またね!槍坂さん!」
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深夜、裡は夢を見ていた。
自らがウサギとなり、何かから逃げる夢を。
行けども行けどもそこは闇。
ぴょんぴょんと逃げても、何かに距離を詰められる。そんな悪夢だ。
しかし、裡はそんな悪夢の中でも冷静に何かを聞き取っていた。
sound:33
ウラヤ……マシイ……
裡(羨ましい?どういう事だろ…)
その間も距離を詰められ、ついに何かに捕まってしまった。
お腹を思いっきり噛まれる…!
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裡(ぎゃあぁーーー!!!)
幸い食いちぎられることはなかったものの、裡は激痛に襲われた。
裡(痛い痛い痛い痛い痛い!!?)
あまりの激痛に気を失う寸前、ふと、裡は腹に暖かな水滴の感触を感じた…
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裡「う……あ……」
菁滋((目が覚めたか。))
目を覚ますと、そこは自分の部屋の布団の中にいた。腹には白兎と黒兎が乗っかっている。
裡「腹は…腹!!」
私はウサギたちが怪我をしないように慌てて起き上がり、自らの腹を確認した。
怪我はないが、真っ赤になってしまっている。
菁滋((何か不穏な物が君の家に入ったと思ったら…どうやら君たちはシロミミの生前にいた家にたどり着いたようだね。))
裡「シロミミの家…?」
菁滋((あのケーキ屋だよ。))
裡「あのケーキ屋さんが…!?理由は!?」
菁滋((以前、あの辺りにシロミミが出現したことがあるんだ。その時の幽霊の目撃者が、シロミミがあのケーキ屋に向かって「おかあさん」って言ってるのを見たって、僕に教えてくれたんだ。
君のおかげで確信が持てたよ。))
裡「そうだったんですか…」
菁滋((僕たちの方はかなり苦労している、今回の呪いは複雑な構造になっていたんだ。まだ時間がかかる。))
裡「あの…」
菁滋((ん?))
裡「何回か、シロミミの顔を見てしまった事があるんですけど、
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なぜ泣いているんでしょうか…?」
菁滋((泣いていた!?それは本当かい?だとしたら事件を解決できる可能性は高くなる!いい情報ありがとう。))
裡「うん。」
菁滋((それじゃあ、僕はこの辺で。君と話せて、後無事でよかったよ。))
そういうと、菁滋の片目は青磁色に光出し、1人と1匹に目くらましをくらわせた!
裡「まぶし…あっ、」
再び目を開けると、菁滋の姿はなかった。瞬間移動でもできるのだろうか…?w
裡(これでまたシロミミに近づいた、みんなの為にもっと情報を集めなきゃ!)
そう決意する裡と、裡に撫でられている真っ白なウサギがいる傍、
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窓の外からシロミミが部屋を覗いた後、静かにその場から消えて行った…。
作者ハピナ
今回でラッキーセッブーン!
(((o(*゚▽゚*)o)))
なのにホラー要素多めというw
((((;゚Д゚)))))))
じわじわとシロミミについての
情報出して行きますよぉ〜w
⊂(▼(工)▼メ)⊃オラオラ