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注意!
「チャラい狐と春の鮎」には兎シリーズのネタバレが大量に含まれています。
兎シリーズを既に読んだか、ネタバレが平気な方のみ次ページへお進みください。
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それはシロミミ事件からだいぶたった後、笹雄の故郷に「うさぎつね」の団体で旅行に行った時だった。
一同は散々遊び尽くした後、部屋で準備をしてから1Fにある温泉に向かった。
ハッキリいって男子が風呂でなにしてるとかは知る機会は女子の私には生涯ないので、ここでは女子目線で書かせてもらう。
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裡一向は脱衣所の扉の前で男性陣と分かれると、女子用の脱衣所に入って行った。
今は空いているのか、裡たち以外は誰もいなかった。
天魔「よっしゃー!とっとと着替えて風呂入ろうぜ!」
と 問答無用で脱ぎ捨てる天魔がいる反面、
春花と在豊は普通に脱いでいた。
春花「こんだけ人数が少ないとなんか貸切みたいだねw」
在豊「ね〜w」
裡はというと…
端の方で縮こまって着替えている、大きめのタオルで体を隠すのは裡にとっては必須だ。
豆知識だか、裡の持つ布類は基本大きい…w
ハンカチもバスタオルもハンドタオルさえ大きい。
裡は自分の体をハンドタオルですっぽり包んでみんなと合流した。
春花と在豊もある程度タオル隠していたが、
天魔の立ち振る舞いはまるでおっさんだったw
天魔「さ、とっとと入ろうぜ!」
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天魔が先頭で温泉に入ると、そこには色々な温泉があった。意外と広い。
露天風呂もある。
一同は掛け湯で体を丁寧に洗う、あの天魔も温泉のマナーは知っているらしいw
一同はまず1番温度の低い温泉につかった。
(さすがにタオルはとった。)
天魔「あぁ〜!しみる〜!」
裡「ふぅ〜…」
春花「ここの温泉、美肌効果があるらしいよ。
たくさん汗かいてやるぞ〜!」
在豊「う〜ん、もうちょっと熱いとこに入ってくるね。」
天魔「あぁ俺も行くよ!やっぱ風呂は高温じゃなきゃな!」
そんな感じて、在豊は天魔を連れて43度の所に移動した。
裡と春花はしばらく40度の温泉で温まった後、打たせ湯に打たれていた。
春花(カポポポ…)
裡「ん?なんの音…
あっ!ダメだよ上向いて口開けて温泉飲んじゃ!汚いよ!」
春花「しょっぱwハハハww(カポポポ)」
裡「もぅ….、人がいたらどうするの?」
春花「そりゃしないよ?だから今やりたい放題やってるじゃ〜んw」
裡「春花!」
春花「まぁまぁそう温泉でカリカリしないでよ、こういうのは楽しんだ者勝ちじゃん?」
裡「………、
少し位なら…いいか。」
春花「そのいきそのいき!w」
裡「えっと、なら…えいっ!(どっぽーんっ!!)」
調子に乗った裡は40度の温泉に大胆に身を投げ出した!
裡の周りに水しぶき…いやお湯しぶきが立つのと同時に大きな音が響く。
春花「!?っ、
お主やりおるなぁ…w」
裡「顔打った〜!」
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一方、天魔と在豊はいつの間にかどっちが長く入っていられるかの勝負になっていた。
天魔「もぅ上がっていいんだぜ…?」
在豊「天魔さんこそ、そろそろ熱いんじゃないの…?」
………………。
天魔&在豊「むあぁーーー!!!
もう限界だぁーーー!!!」
2人は同時に温泉から出ると、水風呂に急行した!
他に誰もいないことをいい事に大胆にその身を水風呂にぶち込む!
在豊「ふぃ〜♡」
天魔「ふぅ…♡
今回は引き分けだなwいい浸かりっぷりだったぜw」
在豊「そっちこそ!w
機会があったらまた一緒に入ろうね♡」
天魔「おぅ!だが次勝つのは俺だからな?」
在豊「私だって!負けないよ〜!」
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女性軍はその他色々な温泉を堪能したり、
髪や体を洗ったりして大分時間が立った。
裡「次はどこに入ろうかな…おっ!」
髪と体を洗い終わった裡は次に入る場所を探していると、露天風呂への出入口の扉を見つけた。
春花「ん?どこ行くのさ裡?」
裡「露天風呂見つけたの、今から入る。」
在豊「あ、私も入る!一緒に行こ〜♫」
天魔「ちょい!そこの露天風呂は」
天魔が何かを言い切る前に裡たちは露天風呂に入って行った。
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外は肌寒く、露天風呂の湯けむりはひどかった。温泉の色は濁った白色。
裡「わぁ〜!いい景色!
こんな景色見ながら温泉とかいい…ね?」
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笹雄「………え?」
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……………。
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ここまで来たら言うまでもないと思うが、ここの旅館の温泉は
混浴である…w
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sound:39
裡「きゃあぁーーー!!!」
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裡は言うまでもなく、悲鳴を上げながら全力疾走でその場から逃げたw
春花「裡!?どうしたの…うわっ!?」
在豊「露天風呂の壁がない…!!」
直樹「笹雄!?どうしたの…
ファッ!?失礼しましたー!!」
直樹はフラフラの笹雄を支えながら出来る限り急いで男湯へ戻って行った。
春花と在豊も慌てて女湯に逃げる。
在豊「混浴に変わってたんだ…
混浴とか無理だよ〜!」
春花「だよね…w」
一方裡はというと、視界が曇るスチームサウナの端っこで顔を赤くして縮こまっていた。
裡「………!!」
湯けむりがひどく、笹雄の胸から上しかわからなかったものの、自分の体を見られた事にひどく恥ずかしがっていた。
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ガランとした混浴の露天風呂、
そこにバスタオルで体を隠して入る2つの人物がいた。
天魔「もうちょい早めに言うべきだったな…
お!菁滋じゃん!よ〜!」
菁滋「君には「恥じらい」というものがないのかね…汗」
天魔「なんで?どうせタオルで隠してんだし温泉は濁ってるし。
まぁとにかく入ろうぜ!外は冷えるしな。」
菁滋「あ、あぁ…。」
天魔は男の多い家族環境で育ったため、そういうのは全然平気だ。
恥じらう菁滋の肩を引っ張って温泉に入る。
天魔「はぁ〜…いい湯だな、裡たちも入ればよかったのになぁ〜…」
菁滋「あんな事があったら仕方ないよ…
僕らだけでも楽しもう。」
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天魔「あのさ、菁滋、」
天魔は真面目な顔で菁滋にそう言った。
菁滋「ん?なんだい?」(真剣な面持ちだな…)
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天魔「お前に宿る龍さ、
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今一緒に温泉入ってたりする?」
菁滋「………はい?w」
天魔「だからさ!お前の龍一緒に温泉入ってたりするんのか?なんなしら霊力を高めるために温泉でなにかしてるだろ!」
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菁滋「……………、
あははは!すごい発想だねw」
そう言って笑いながら菁滋は輝く龍を呼び出した。おもむろに龍のアゴを撫でる。
菁滋「入ってはいないよ、
でもある程度は温泉の効果を分け与えてる。」
天魔「へぇ〜、
…俺にも守護霊とかつく日が来るのかな?」
菁滋「それは元から持つのが多いけど…
天魔の努力しだいだね。
想いが強ければ強いほど元ある守護霊を目覚めさせるか、新しい守護霊を呼び出せるよ。」
天魔「そうなのか…
よっしゃ!俺頑張るよ!
でも直樹の特訓はキツいからたまに守護霊について教えてくれないか?」
菁滋「いいよ、頑張ろうね。」
天魔「あぁ!
………ん?」
菁滋「どうしたの?」
天魔「別に、なんでもないぞ。」
天魔は硬い決意をした時、ほんの一瞬見えた。
菁滋の背後にいる七色に輝く龍を…。
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しばらくして、スチームサウナに入り過ぎてフラフラになった裡が温泉から上がってきた。
裡「気持ち悪い…なんか飲みたいな…」
裡は浴衣姿で女湯から出てきて、
自動販売機で炭酸飲料を買って飲み干した。
裡「(んぐ、んぐ、んぐ…ぷはぁっ!)
やっぱり風呂上りは0コ◯ラよね!
さ〜て部屋に戻ろ…あれ?」
見ると、男湯近くのベンチで浴衣姿の笹雄が休んでいた。
顔が赤く虚ろ、そんでもって寝ている。
どうやらこちらも温泉に入り過ぎたらしい。
裡「大丈夫?笹雄く……!!」
笹雄に声をかけようとしたが、
あの時の事を思い出してやめた。
裡「………?
寝てる?なら…起こさなきゃいいか。」
裡は自動販売機で炭酸飲料をもう一本買うと、
蓋に油性ペンで「2ー1 30 槍坂笹雄」と書いて脇に置いた。
笹雄の浴衣の乱れた襟もきちんと直し、逃げるようにエレベーターに乗り込んでその場を後にした。
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在豊「笹チャマ〜!起きろ〜!」
笹雄「ん………?俺どの位寝てた?」
在豊「15分程度!こんな所で寝て居ると、
笹チャマ風邪引くよ〜?」
笹雄「あぁ心配させて悪いな。」
在豊「それと、ハイ。これ笹チャマのでしょ?
名前書いてあるしw」
笹雄「え?」
そういって、在豊は笹雄の脇にあった炭酸飲料を笹雄に渡した。
キャップには「2ー1 30 槍坂笹雄」と書いてある。
在豊「ま〜ご丁寧に名前や学年とか番号まで書いちゃってカワイイ♡」
笹雄「ちょ、俺じゃねーよ!誰かがくれたんだ!俺今財布持ってないし。」
在豊「ふ〜ん、誰なんだろうね。
ってか浴衣真面目に着るとか、チャラ男のくせに珍しw」
笹雄「はぁ!?…あ、マジだ、誰か襟直して行ったんだ。」
在豊「誰か親切な「おっさん」でもいたのかねぇ…w」
笹雄「んなわけねぇだろ!!w
第一おっさんだったら学年とか番号まで知らねぇだろ!!」
在豊「あはははwマジになってやんのw」
笹雄「在豊ーーー!!!」
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一同が1Fの混浴で騒いでいる頃、
今日最後のバスでこの旅館に来た1人のイケメンがいた。
?「んじゃ、仕事頑張れよ親父。」
鯖のおっちゃん「あぁ、ありがとう。
裁刃もゆっくり休んで来なさい。」
裁刃「おぅ、じゃ、また後日な。」
裁刃は自分の父が働く姿を見送ると、
自らが止まる予定の旅館を見上げた。
裁刃「お川様…
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今のあなたは本当にお川様なのか?」
作者ハピナ
旅館といえば…そう!温泉!
(((o(*゚▽゚*)o)))
今回は温泉を中心に体験談も交えて書くよ!
(ノω`*)んふふ♪
新キャラ登場の予感…!?
(;゜0゜)