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短編2
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夢か現か

高校生の時、〈現〉という友達がいた。

現は何時も何かに脅えていた。

それは、何時も違っていた。

私は、そんな彼と仲が良かった。

だが、彼を気に入らない人も居たわけだ。

まあ、気に入らない人の数が多かった。

要するに、彼は苛められていた。

高1の時は無かったが、高2になって苛められる様になった。

私は、臆病者だ。彼から離れる様になった。

何でかって?恐いから。誰だって痛いのは嫌だろ。

でも、放課後に二人しか知らない所に良くいった。

田舎だ。そんな所は沢山ある。流石に全部は回れない。

だが、何故か一発で現と会えた。その際、現は

「遅かったね。」

と、まるで、此処に来ることを知っているかように喋る。

だが、高3になると彼と会うのも少なくなった。

何でかって?クラス換えが有ったからだ。

そして、ある日、彼が居なくなった。

自殺でも、失踪でも無い。居なくなったのだ。

苛めッ子達は何故か彼を覚えてなかった。

それ以外の人は、「そんな人居たな」程度にしか覚えていなかった。

こんな事、ミステリの中だけだと思っていた私は、彼を探した。

必死に探した。でも、見つからなかった。

そんな、ある日。彼から電話が来た。

現「やあ、」

私「現、お前何処にいるんだよ」

現「少し、遠い所。」

私「いや、だから何処に」

現「そう言えば、僕の部屋に刀が有るんだ。」

私「そんな事は聞いてない。」

現「君にあげるよ。」

私「だーかーら。お前は何処に居るんだよ」

現「君だったら解るはずだから。」

プチッ

「切られた。」

「まあ、明日取りに行ってやるか。」

・・・・・・・・・・・

それから、何年経つだろう。

私は彼の家をまだ、見つけられていない。

そもそも、現は本当に居たんだろうか?

私が作り出した、妄想だったのか。

それは、分からない。だが、彼を覚えている人も

何人か居るのは事実だ。

私は、今日も彼を探そう。

彼が何を言いたかった分からないから。

Concrete
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ゴルゴム13さん、怖い&コメントありがとうございます。
スミマセン、続きは無いんです。
まあ、ひょっとしたら続きが出るかもですね。

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鎮魂歌さん、怖い&コメントありがとうございます。
私自身、現が何者か分かりませんので、
悪友?に聞いてみないと詳しい事は···
(私も現と会った事は何回か有るらしいし、
写真も見せてもらった。)

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う~~ん、現の正体がわからない…。
「自殺でも失踪でもなく居なくなった」、
「刀」「君だったら解るはずだから。」が
凄く気になります。

中学時代の悪友さんは気になって仕方がないでしょうね…。
それが夢にしろ現にしろ真実が見つかる事を祈っております。

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ガラさん、コメントありがとうございます。
ガラさんは本当に、格好いいですね。
憧れます。
私は、誰も救えなかったですから···
(色々な意味で)

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俺も修業するために何も言わず消えようとしたことがありますが長くかかりそうなので修業を断念して今は、自分にできることを人のために精一杯やってますよ。もちろん仕事とは別にですが。

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aoiさん、怖い&コメントありがとうございます。
 
男なんて、殆どが「あーんな物」や「こーんな物」が
部屋に一つは有りますよ(ノω^)ワタシモネ

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なんともミステリアスな話ですね・・・
他の人は兎も角、苛めていた人がきれいに存在を覚えていないとは・・・
それと刀って・・・不思議ですね・・・

>どこか遠くへ行きたい・・・
私もたまに思ったりしますが、実行はしません。
なぜなら「あ~んな物」や「こ~んな物」はたまた「おやおやそんな物も?」
と、親兄弟に見つかるといささか都合の悪い物がPCの中や部屋に
堆積しているのでそれを何とかしないと具合が悪いのです。
「立つ鳥お茶を濁してしまう」ってヤツです(--;

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Diablo616さん怖い&コメントありがとうございます。
リアルという言葉、誠に有難いです。
Diablo616さんの書く話は、
私の書く話より全然リアルなので、そう言って下さると、
何か救われた気持ちになります。

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ネタバレ注意
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あきらさん、早速ありがとうございます。
早まったらダメですからね!
これから、何かあるかもですしお寿司。

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俺もどこか遠くへ連れて行ってくれ…
何もかも捨てたいんだorz

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