それは他愛もない会話だった。友人のT子とスタバで休憩していた時、ふと恋バナをしたことが始まりだった。
「ねえねえ、もうすぐクリスマスじゃん?彼氏に何をあげるか決まった?」
「うーん……どうしようかなぁ」
T子は困ったように笑うと、ポツリと言った。
「変に思われるかもしれないけど、ホントの話だよ。私が彼氏に何かプレゼントするとね、そのプレゼントした物を使って死んじゃうんだ」
「はあ?何よそれ。プレゼントした物を使って死ぬってどういうこと?」
「タカヒロには就職祝いにネクタイ贈ったらネクタイで首吊って死んじゃったでしょ。サトシには交通安全の御守りあげたら事故起こして死んじゃったし。ユウトには奮発して冷蔵庫あげたんだよね。そしたら冷蔵庫の下敷きになって死んじゃったの。アキラにストーブあげたら、火事になって死んじゃったし……」
私が何も言えずにいると、T子は意味深な笑みを浮かべた。
「こうなったらさ、もうトコトン試してみたくなるよね。今の彼氏には、何をプレゼントしてやろうかな……」
何を使ってどう死ぬのか、色々試したいのよ。
作者まめのすけ。-2