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中編3
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足音とラップ音…

子供が産まれる前、私は当直業務もしていた。

今は移転し改築されたけれど、旧職場は築年数もかなり経ち古い歴史がある建物でした。

そのうちの、晴れた昼間でも曇りの日の様な2階とボイラー室が大嫌いでした…。

2階は、よく出ると噂がある場所でした。2階での出来事は…また後日(^ ^)

当直中は、仮眠をとっていてもすぐ起きれるように神経を尖らせていた。

その日もウトウトとソファーでごろ寝をしていると…

トン

トン

トン

と、ゆっくり且つしっかりとした足取りで誰かが入ってくる気配と音がした。

反射的に「やばっ!日勤の人が来た!」と起きてみたものの、人がいる気配がない。

間取りは、職員用入り口を入ると控え室

控え室を突っ切った、突き当たりに休憩室兼当直室となっていて男性職員用のロッカーもある。

てっきり、メンズが出勤したかと思ったけれど…時刻は朝6時少し前。違う。

でも、妙に気配と足音はリアルだったし…

渋々…見回る事にした。

一通り見てみたが、やはり誰も居なかった。

寝ぼけてたのかな…と思った瞬間

…パキッ!

何か細い金属を折るような音が当直室からした。

一応、確認しに行く…が、音の出所は解らない。不思議に思っていると

…パキッ!

全く同系統の音が今度は控え室から聞こえた。

これまた、一応確認しに行く…が、やはり音の出所は解らない‼するとまた…

…パキッ!パキキッ!

また当直室からである…少しイラッとした。

「あ~も~、古いしね!家鳴りくらいするしね!木造だしね!」

と、誰に向かうでもなく言葉を投げる。木造…だからこその不自然な“金属音”はこの際無視しよう。

そうこうしてるうちに、ボイラーを点ける時間だった。そう…ボイラーのおっちゃんが引退してからは、ボイラー室の隣に部屋があった我々がボイラーを点けていた(ー_ー;)

気を取り直して、部屋を出ようとした時…

shake

バリンッ!!

ビックリして、音のした方を見ると当直室の窓ガラスにヒビが入っていた。

防犯用の針金入りだったので、砕けはしなかった。けれど、一点に力が加わったかの様な蜘蛛の巣状に…石でも投げられたかの様に…

そう、きっと石でも投げられたのさ!

はっはっは…と、部屋を去っていった。

一通りスイッチを入れて、起動・動作確認の為少し様子を見ていた。

早くここから出たい(T T)

外への出入り口にもなる大きな戸には大きな磨りガラス。外はだいぶ明るくなってきていた…

ぼぅっとガラスを眺めていた時…

shake

バリンッ!!

再び…今度は目の前でガラスが砕けた。石でも投げられたかの様に、蜘蛛の巣状にヒビ割れ中央には穴が空いた。

い・・・石・・・か?

磨りガラスとはいえ、人が通れば分かる。

人が通ったようには見えなかった。中に石も転がってはいない。

横目で見るとボイラーは正常に運転モード中

もう、そこからダッシュで逃げた( TДT)

イタズラだ~防犯カメラだ~ってしばらく騒いでいたけれど…

結局、解らなかった。

当直室の外はコインパーキングで、大人の男性より高い塀となっている。

さて、どうやって石を投げたのでしょうか…

Concrete
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