ある夜、私は玄関先で一服しようとしていた…
1月半ば、冷たい雨が激しく降る夜でした。
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私は、あまりの日々のストレスに4年間止めていたタバコを再開した。
子供達の出前、寝かし付けた後や仕事中等々…臭いには気を使っていた。
なので、その日も皆寝静まった頃にそっと玄関先へと旅立った・・・
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寝る前だし、節電!と思い、リビングは常夜灯にして寝る支度を済ませていた。
ザーザーと降る雨音を聞きながら、フーッと一息ついていた。その時・・・
カチャ・・・
背後で何か音がした。
すぐに理解が出来ず…
「カチャ?・・・!!!!」
慌ててドアノブに手を掛けたが、ガタッと音がするだけでドアは開かない!
「・・・閉められた」
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かなりパニックになった頭で必死に考えた。
今、自分はパジャマに上着1枚。下はサンダル。持ち物はタバコとライターのみ…。
雨が降る真冬の夜を凌ぎきれるのか?
・・・イヤ。死ぬΣ(゜Д゜)!
辺りを見渡して気がついた。
駐車スペースの隣は、胸の高さ程の塀がある。
そこからカーポートに登れないだろうか?
カーポートにさえ登れれば、高さ的にもベランダに入ることが出来る!
よし!!やってみよう!
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ミシッ・・・ギシギシギシッ!
イヤ~な音を立てつつも、壊れる気配は無さそうだった。
よし、行ける!
慎重に…四つん這いになりゆっくりとベランダに向かう。今、誰かが通ったら確実に捕まるな…なんて思いつつ…(笑)
ミシッ!・・・ギシッ!
ズルズル・・・びちゃっ!
ギシッ!・・・ミシミシ!
ズズズッ・・・びちゃっ!
何とか、ベランダに手をかけた時にはすでにびしょ濡れの状態だった(´д`|||)
寒さで手に力が入らない…
渾身の力を振り絞り、ベランダをよじ登る
ゴトッ!
ズルズル・・・
ドサッ!
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寒い・・・
凍える体で、ベランダの窓を叩く…
必死に訴える…
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ようやく、旦那が出てきたと思ったらすごい顔で腰を抜かした!(゜ロ゜ノ)ノ
「な、何やってんの?」
「あの、ごめん、タバコ吸ってたの」
テヘッ(;゜∇゜)
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その後、差し出されたホットミルクと共に30分説教を聞かされた・・・
作者トド
お読み頂きありがとうございました!
こちら、妻目線のお話です(笑)
①の解説のようなものですね…
いや、ホントに死ぬかと思ったのよ!
去年の話です(((^_^;)