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もしも、生まれ変わりと言うものが存在するのなら・・・
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※ゾッとする系ではないです。
二十歳の時、私はどん底にいた。人間関係は泥沼と化し心を病んだ。
そんな最中、私は命を授かった。
エコー画像を見て、今までにない優しい気持ちになった。初めて「母親・母性」というものを自分に感じた瞬間だった。
でも・・・相手は自分の世界の安全を守るためなら嘘でも言い訳でも何でもする人。学生と言う事もあり彼に選択肢なんて無かった。
味方が誰もいないような絶望感。
この子一人を逝かせるくらいならと、私は共に逝くことを選んだ。
結果、自分だけが取り残されたのだけれど・・・
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まともに恋愛と向き合うまでに、5年の歳月を費やした。そして再び授かった命…
出産した夜でした。
長男を抱え家に戻ると、5~6歳くらいの女の子が居た。その子は、私の子供だと言う。
私は、不思議とその言葉を受け入れ彼女を抱きしめ泣いた。泣いて謝った…
彼女は泣き崩れる私に優しく言う。子供をあやすかの様に、とても穏やかに…
「いいよ…大丈夫。これからは一緒だから…」
私はいつまでも彼女を抱きしめ泣いて謝った…
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自分の嗚咽で目が覚めるほど泣いていた。
(二人部屋だったので、相当迷惑なヤツだっただろうな…)
こんな夢を見たのは、後にも先にもこの日だけ。
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夢とは、自分の真相心理・潜在意識を現すと言われています。
私の…あの子に対する罪悪感と赦されたい思いが見せた。これが一般論だと思う。
でも、もし・・・
生まれ変わりと言うものが存在するのなら、もう一度私を見つけ出し新しい命として戻ってきた。そう、思いたい…
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あの日、麻酔から醒め抜け殻となった私に母がそっと告げた
「大丈夫、あの子は必ずまたあなたを見つけてくれるから。ちゃんと戻ってくるから…」
《終》
作者トド
お読み頂きありがとうございます
m(_ _)m
コメントし辛い内容ですみませんf(^_^;
投稿作を見ていて、ふと母の言葉を思い出したので書きました。
たった一度、でも未だに心に残る夢です