【重要なお知らせ】「怖話」サービス終了のご案内

短編2
  • 表示切替
  • 使い方

music:4

私には

人には見えないものが見える

すれ違いざまに

夢の中で

何気無い瞬間に

それは見える

見たくて見てるわけではない

実は

昔はもっと酷かった

ある日から見えなくなったが

普通に話していたり

遊んだりしていた

らしい

微かに覚えてるだけですが

nextpage

今回は

物心が付いてから

見えるようになったキッカケを

話したいと思います

nextpage

あれは

小学2年の頃

昼休みになり

みんなでバスケをしていた

囃し立てたり

笑い合っていた

ボールが飛んでいき

それを取るために走る

グラウンドの端に

それは見え始めた

何もない空間

突然、現れたその姿は

黒い影の様だった

人の形をしたソイツは

木の影にいた

黒い塊の中に

ハッキリと口が見えた

ニヤ〜っと笑ったその口を見た瞬間に

全身に鳥肌がたち

ボールを取って

急いでみんなの元へ

私は走っていった

nextpage

それから

ふとした時に

ソイツはいつもいた

10メートルほど先に

こちらを見てニタニタと笑っていた

それは一瞬で消えてしまう

nextpage

しかし

少しずつ異変が起きた

はじめは気が付かなかった

その程度の異変

徐々に、ほんの少し

自分に近付いていた

少しずつ

本当に少しずつ

数ミリずつ

3年ほどして気が付いた時には

9メートルほどの距離にいた

nextpage

それからほんの少しずつ

確かに近付いてくる

今は2メートルぐらいの先に

ふとした時に現れる

nextpage

今はもう

お風呂の中でも

食事の時でも

黒いヤツは

視界の端に現れる

目の前まで来た時

私はどうなるのだろう

Normal
コメント怖い
2
5
  • コメント
  • 作者の作品
  • タグ
表示
ネタバレ注意
返信
表示
ネタバレ注意
返信