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よくある話ってあるよね…
「その話し聞いたことある~ッ」
とか、
「それ、TVでやってた~ッ」
とか…
どこかで仕入れた怖そうな話を沢山の人が言っているから?
それとも、それほど多くの人が同じような体験をしているから、似たような話が溢れているのか…
この話しも、そんな類いの話し…
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俺の趣味は釣りだ…
暇さえあれば、釣りに行く…
名前の通り、狙うのはイカ…
築地なんかでは高級品扱いになっているアオリイカを釣りに、明け方前から釣りに行く…
その日も、朝の暗い内から車に乗り釣りに出かけた…
いつもと違うのは、見通しの悪いということ…
かなりの霧が出てる…
特に珍しい事ではない、この時期・この時間にはよくあること…
まだ行き交う車も少ない幹線道路を海に向かって走る…
ライトをつけて走っている車のテールランプも近づかないと見えないほどの濃霧…
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釣り場に着き、竿を出す…
まだ夜明けまでには1時間近くある…
暗い上に、霧に覆われているため、数メートル先までしか見渡せない状態…
その中で釣りを続けているときだった…
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カ~ンッ、カ~ンッ、カ~ンッ
規則的に聴こえる音…
どこから聴こえてるんだろう?
暗闇の中に響き渡るその音はどこを発信源にしてるのか全くわからない…
音はなり続ける…
防波堤の先端にある、常夜灯が霧に煙って不気味に見える…
カ~ンッ、カ~ンッ、カ~ンッ
その音に混じって人の話し声が聞こえてくる…
ぼそぼそッ…………
ぼそぼそッ…………
確かに何か聴こえてくるが、それがどこから聴こえてくるのか、何を話しているのか全くわからない…
少し気味が悪い…
「新聞配達の人が、誰かと話してるんだろう」
自分にそう言い聞かす…
でも、この防波堤から、集落までは直線距離にして1㎞位離れている…
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カ~ンッ、カ~ンッ、カ~ンッ
音はまだ続く…
金属と金属とをぶつけ合っているかのような音…
気のせいか、さっきよりも近づいて来てる気がする…
竿先が震える…?
いや、震えているのは俺だ…
寒い…
その時だった…!
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霧の中から急に現れたのは、一艘の漁船…
見るからに古い、海に浮かんでいるのが不思議なくらいに朽ち果てた船…
防波堤のわずか数メートル先を右から左へ、漂うように進んで行く…
カ~ンッ、カ~ンッ、カ~ンッ…………
どうやら金属音はここから聴こえて来ているようだ…
ぼそぼそッ…………
人の話し声もここから…
船の上に人影は見えなかった…
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「あり得ないよ…」
俺は呟いた…
この防波堤、左右を岬に囲まれた所にある漁港にある防波堤…
右から左へ漁船が進行することはまずあり得ない…
あるとすれば、沖の方からこちらへ向かって帰ってくる、もしくは、こちらから、沖に向かって出ていく…
そのどちらかだ…
しかも、この漁港に普段停泊してあるどの船よりも大きな船だった…
俺の立っている位置から右側は、岩場になっていて、水深も2~3mほどしかない…
あの規模の船が、通れるはずがないんだ…
そういえば、エンジン音を聞いた覚えもない…
聴こえたのは、金属音と人の話し声…
「ここか?」
「いいや、ここじゃない…」
目の前を通りすぎるときに、そう聞こえた…
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霧の深い夜には、幽霊船が出る…
良く聞く話しだ…
でも、実際にこの目で見てしまった…
良く聞く話し…
それってやっぱり、それだけ沢山の人が体験してるからなのかな?
作者烏賊サマ師
ご無沙汰です。
これは去年の今頃、体験した実話です。
ベタですよね…(笑)
だから、ここに載せるのを戸惑いましたけど…
タイトルの「どんどんどん」これの意味は…
これを見たあとの僕の口から出た言葉…
…………
…………
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どんどんどんッ ベタベッタ~v(^o^)v
どどんどど~ん ベタで~す( ^-^)ノ∠※。.:*:・'°☆
古いなぁ(^_^;)