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短編2
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もう、帰りなよ…

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ピンポーン♪

残暑が厳しい夏の日の夕暮れ時、俺の部屋のチャイムがなった…

『誰~?」

外出から帰り、シャワーを浴びていた俺はユニットバスの扉を開け、玄関に向かって声をかけた…

「お~い、俺だよ、亮太だよ!近くに遊びに来たから、寄ってみた。」

『……………』

亮太は、俺の地元の友人だ。高校を卒業してから1度も会っていなかった…

「いやぁ、年賀状の住所を頼りに来たんだけど、たどり着けて良かったよ~」

『まぁ、今玄関開けるからちょっと待ってよ。』

そう言って玄関を開ける…

「おッ! なに? 風呂入ってたの?」

『おぉ、今帰ったとこでね! 』

「そっかぁ、悪いね。前もって連絡もしないで、急に来たりして。」

『いいよ。気にすんなって。会いに来てくれて嬉しいよ』

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そこから、俺たちは長い時間話し込んだ。

昔の思い出話し…

卒業してからのお互いの話し…

時間を忘れて話し込んだ…

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どれくらい時間がたったんだろう…

夕暮れの茜色の空が、夜の星空に変わり、その空も少し明るくなり始めていた…

『悪い、亮太… 俺、今日はバイトが入ってンだわ…

もうそろそろ出掛けないと…』

「そっかぁ、こっちこそワリィな… 急に来て、長々と話し込んじゃって…」

『イヤ…、楽しかったよ。なんか高校時代に帰った気がして。』

「そっかぁ、そう言って貰えると嬉しいよ。」

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『……………』

「……………」

『……………』

「……あのな、俺… この間さ…

………死んじゃったンだわ…

………車で… 、 事故っちゃって…」

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『あぁ、聞いたよ… 俺のとこにも連絡があったから… 一緒に乗ってた、おふくろさん… 大丈夫だったんだろ…?』

「うん… なんかおふくろ… 責任感じててさ…

……なんて言うか…… 見てらんないんだよ…

運転してたの俺だし、悪いのは俺なのになぁ…」

『初の盆だろ… おふくろさんとこ、行かなくていいのか?』

「あぁ、行かないとな…」

『じゃあ、もう、帰りなよ…』

「そうだな… ありがとうな… 最後に話が出来て良かったよ…」

『また、地元帰ったら、オマエに線香供えに行ってやるよ(笑)』

「あぁ、待ってる… じゃあな… ありがとう…」

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そう言って、亮太はまた玄関から出ていった…

『じゃあな、亮太…』

Concrete
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鳥賊サマ師さん、夜分にすみません。
切なくも心温まる深いお話でした。
また、1つの感動映画を観ているようでした。
実話だからこそ、心動かされました。
ご友人のご冥福を祈ると共に、このお話をしてくださった鳥賊サマ師さんに感謝の意味を込めて怖いを押させていただきます。

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