数年前の話ですが、まだ会社の方針で夜逃げした家や事件、事故物件の解体や建て替えをやっていた頃の話です。
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夜逃げした家の掃除からリホーム迄を請けおったときの話です。その物件は更地にする予定でしたが、解体する時に、事故が多発して他の会社がやりたがらずにウチの会社に流れて来た物件でした。その物件はかなり大きく、家電も相当良い物が揃えてありました。大きなソファーに大きなベット。浴室も広くトイレも複数あり何故夜逃げ?と思うような、かなり生活水準が高い家庭だったようでした。暫く片付けていると在る部屋だけ異常な空間のような荒れようでした。
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まずは絨毯も見えない位、物が散乱していてネコ位のペットの死体。そしてペットの糞。その割にはゴミはその糞位で散らかっていると言う感じでした。ただ死臭が凄くしたのを覚えている。
一階が駐車場タイプの三階建てだった。
正方形に近い形だった。下にトラックを置いて窓を外して要らない物をドンドン投げるような感じでした。使える物はもう1台のトラックに積み会社の土間に置くような感じでした。(テレビや冷蔵庫や洗濯機やオーディオ関係)
その後、後輩二人と先輩1人とリーダーの5人でしたが、先輩と後輩1人がトラックに乗って会社と廃棄場に行きました。その時から家の中で異様な現象が起こり始めました。
鏡が急に割れ後輩が怪我をして、リーダーが連れて階段を降りている途中に二人とも落ちてリーダーが手を骨折。そして二人を連れて俺が運転して病院へ。
携帯で連絡して他の二人に現場の片付けを頼み、会社の人に病院へ来てもらい、現場に戻ると、先輩と後輩が二人で家の外で真っ青な顔でいました。
思い空気を変えようと軽い感じでどーした?と聞くと、後輩が
『この家おかしく無いですか』
『外観から見たら正方形に近いのに、中の作りは
。。。。。』
先輩
『あの部屋の奥にまだ部屋があるスペースがあるはずなんだよ。図面見てもあるはずなんだよ』
と、騒ぎした。曰く付きの現場に怪我で情緒不安定になっていたので、1日目を終了。
次の日片付けながら解体作業も同時進行。
あの部屋は最後に回し3階の他の部屋から開始。
色々な機械の音が飛び交う中、奇妙な声が聴こえると作業員達が騒ぎだす。3階部分は柱以外はほとんど壊す為、壁を剥がす。三階には大きな居間があり、他に4部屋に風呂にトイレが2つ。トイレ&風呂は会社にスベシャリストがいたので任せっきりで(笑)他の作業員と共に俺は問題の部屋に。
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やっぱり臭いがかなりキツイ。そしてこの部屋の違和感に気がついた。この部屋は一番外側に作られているはずなのに、窓がない。角部屋のはずなのに窓がない。この部屋の本来の壁がタンスや本棚で覆われていて窓があるべき所が見えないのだった。
本棚やタンスを運び出す迄が大変だった。他の部屋の家具とは違い全て釘で打ち付けられていたから。何故その様になっていたのかはわからない。だが明らかに意図的に動かないようにしてある事はわかった。そして他の作業が終わりその部屋にてをかけようとしたときにとんでも無いことが起きた。
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いきなりドンと言う音と共に部屋中が振動して
壁の中で何かの奇声が聞こえトイレと風呂場の床が抜け2階に落ちた。床が抜け落ちるなんて今まで無かった。まずあり得ない。その日はそこで作業中断。怪我人は出なかったが会社からかなり注意されたのを覚えている。
次の日、作業員数人が原因不明の高熱に嘔吐。現場は半数以下になっていた。
あの部屋に行き壁を剥がす決心がつくまで家の前で待機。
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そして作業開始。
壁を剥がす。断熱材と共に大量の長い髪の毛があった。
その奥にまた壁がありその壁も剥がすとソコにはネコか犬位のペットの骨が大量にあった。
そしてこの骨を片付け始めた時に、今度は女性の甲高い笑い声が聞こえ声がした方を見ると壁から女性が出てきて消えた。これを見た作業員は、高熱で入院したり大きな怪我したり、粗大ごみを捨てに行った作業員が事故にあったりとかなりおかしな事が続きました。結局ウチの会社はそこまでで断念。あまりにも怪我や病気で、作業員が足りず断ることに。依頼してきた会社が更地にしたのだがかなり事故が多発したと聞いた。
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この現場を最後に違う会社に移ったので後は知らん(笑)このあと俺も高熱で入院。その後貰い事故でまた入院とえらい目にあったお話でした(涙)
作者徹人
久しぶりの投稿ですが
自分で言うのもなんだけど
読みづらい(笑)暖かい目で見てくださいね。
誤字脱字はこっそり教えてください(笑)
今年もよろしくお願いします。