――こんな夢をみた。
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一、
夏祭りで、かき氷を食べた妹が「ほらほら見て、ベロ真っ青ー」と云って見せてきた舌が、ナメック星人のような色していた時の、俺の顔。
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二、
心霊スポットである廃ビルの5階、
懐中電灯が消えて不意の暗黒、
shake
バンバンバン!
激しく何かを叩く音の後、回復した懐中電灯の明かりで窓ガラスを見てみると、
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無数の血濡れた手のひらの跡、
ぎょっとしていると、自分の手が血で真っ赤に染まっていることに気が付くも、
実は手の跡が窓の外側からつけられたもので、しかもその窓がハメ殺しになっていることがわかった時の、俺の顔。
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三、
ある日曜日、散歩をしていると、ゴミ捨て場に白い猫がいて、
ニャーニャーと鳴いているのに気が付いて近づいてみると、
それはただの捨てられたぬいぐるみで、そのゴミ捨て場の背後の路地で、見知らぬオバさんが虚ろな目でニャーニャーと叫んでいるのを見たときの、俺の顔。
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四、
交番の横の掲示板に貼られた2枚のポスター、
「殺人事件の容疑者、コイツを見かけたら110番!」と
「殺人事件の被害者、情報求む!」に載せられた顔写真が、
どちらもまったく同じ顔であったのを見たときの、俺の顔。
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五、
しかもそれが、俺の顔だった時の、俺の顔。
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六、
最近、家の食べ物の消費がはやいなー、食いすぎか?と思いながら台所を見ると、
小指ほどの大きさの女の子が、彼女の妹(?)とともに、残り物のブリの照り焼きをほおばっているのを目撃した時の、俺の顔。
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七、
会社帰りにケーキ屋に寄って、買ってきたチョコレートケーキを一口だけ食べて、あとは台所のテーブルの上に置いて寝る時の、俺の顔。
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八、
乗っていた電車の車内で知り合いを見かけたので、「おーい田中さん」と呼んだら、その車両にいた人全員が振り向いて、その後「なーんだ人違いか」って表情で顔を下げた時の、俺の顔。
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九、
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膝にできた人面疽(じんめんそ)が、大好きな同じクラスの女子の顔をしていた時の、俺の顔。
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十、
30年間、当たり前だと思っていた鏡の中の自分の顔が、実はCGだったと告げられた時の俺の顔。
作者綿貫一
こんな噺を。
あれ?もう一行シリーズ終わってました?w
というわけで、十面鬼~。
あと2噺で100噺。