皆さん、ご無沙汰しております。
今回は怖い話しというよりは、不思議な話しをひとつ…
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我が家の近くに大きな川が流れている…
中国山脈から、日本海につながる川だ…
鮎釣りの名所として知られ、鮎のシーズンには多くの鮎釣り師で賑わう川だ…
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その川には、地元の人間以外には知られていない顔がある…
秋の季節… ある一定の条件が揃うと、川が朱く染まる…
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晴天であること。
川の周りの木々が、紅葉で色付くこと。
時間は夕方の4時過ぎ、夕焼けが綺麗であること。
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そして、ある場所から下流に向かって川を見ること…
それだけを聞くと、神秘的な景色が広がっているように思う人もいるだろう…
だけど、その景色を写真に納めようとする人は居ない…
取材にくるマスコミも居ない…
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現象が起こるのは年に1回だけ…
11月の最初のある日だけ…
その日が晴天でなければ…
綺麗な夕焼けの日でなければ…
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別に、その日でなくても、夕焼けが綺麗な日であれば見れるんじゃないか?
その場所じゃなくても、夕焼けが綺麗な日で、似たような場所であれば見れるんじゃないか?
そう考える人は多いだろう…
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答えはNOだ…
その日が雨であれば、翌日にどんなに晴れて夕焼けが綺麗な日でも、朱には見えない…
朱に染まっているその時、わずか20メートル離れただけでも、朱には見えない…
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年に1回、決まった日だけ…
その場所でしか見ることの出来ない景色…
子供の頃に何度も検証を繰り返したこの現象…
大人たちの言うとおりだった…
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あの場所は、人が亡くなった場所…
あの人が亡くなった日に、川は朱に染まる…
あの日、あの人の体から流れた血が、川を朱く染めていたように…
そう、大人たちは言っていた…
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その事件なら、よく覚えてる…
秋の夕暮れ時、一人の男の人が頭から血を流した状態で、川で見つかった。
結局、病院で死亡が確認された…
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頭の傷もあってか、事件と事故両方の可能性が疑われ、警察が捜査をしていた…
結局、転落した時に石畳で頭に傷をおった事故であると捜査は打ち切られた…
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本当にそうなのか?
俺は子供心にも、疑問に思っていたことを覚えている…
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あれは、絶対に事故ではない…
誰かに頭を殴られ、川に落とされたんだと…
警察はきっと間違ってる…
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だってね…
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殺ったのは、オレだから…
作者烏賊サマ師
ご無沙汰しております。
久々の投稿の割には、面白くもないフィクションですいません…