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これは、あの人喰い女の事件の後の話である。
前の方の話を見ないない方は、そちらの方を読んでから来てくれたら分かりやすいと思います。
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あの事件後、竜也、三坂、若菜、皐月は酷い怪我ではあったが、なんとか逃げ延び近所の人に助けてもらい、入院していた。
竜也は、左足を失くし、三坂は腹を刺され、若菜は右目失明・右手の小指を失くし、皐月は、首元を少し切られ出血・足を捻挫していた。が、4人とも一命を取り留めていた。
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〜病院〜
看護師「竜也さん、点滴しますよ。」
竜也「あ、はい。お願いします...」
看護師「足、痛いですね...。」
竜也「はい。まさか足失くす事があるとは思ってもなかったです。笑」
看護師「そういえば、この部屋の子みんな竜也さんの友達よね?」
竜也「はい、そうです。みんな同じ所で怪我して。」
看護師「何があったの?」
竜也「......。多分、言っても信じてもらえないと思いますよ。」
看護師「信じるわよ。こんなに怪我してるのに...」
竜也は、仕方なく今までの森での話を渋々、看護師に話し出した。
看護師「そんな事が...友達二人も亡くして...。」
竜也「信じてくれるんですか?」
看護師「そりゃあ信じるわよ。私ね、こういう話は信じるわよ。」
看護師は優しい笑顔を、竜也にむける。
看護師「さぁてと、他の若菜ちゃんとか、三坂くんと、皐月の点滴とかもしないとね。」
看護師は、横の三坂の方へと歩いて行った。
竜也「ほら、三坂〜。お前の好きな点滴だぞ〜。起きろ!」
三坂「点滴だけはマジで勘弁...。」
看護師「ほら、そんな事言わないの!」
そんなやりとりを横目に、竜也は眺める。と、そこに、右目を亡くし眼帯をした若菜が歩いてくる。
竜也「あ、佐々木(←若菜)。起きて大丈夫なのか?」
若菜「うん。怪我したのは、右目と右手の小指だけだから大丈夫だよ。」
竜也「痛いだろ?まだ寝ときなよ、色々あったんだし。」
若菜「ふふふっ。大丈夫よ。」
竜也「そうか?なら良いけど。あ、そういや。永井(←皐月)は起きたか?」
若菜「ううん。まだ意識が戻ってないの。」
竜也「そっか。」
その時、病室の扉がノックされる。
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?「失礼します...。」
『??』
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「すみません。警察の者ですが...。佐々木若菜さんと、永井皐月さん。そして、三坂拓哉くん、鳥島竜也くん。この部屋の人達であってるね?」
『はい。』
警察官「一昨日の事件の事で、話を伺いたいんだけどいいかな?」
竜也「俺から話をします。」
竜也は、全ての事をうち明かした。
警察「その女が...竜也くんの友達を食べたと?」
竜也「はい、そうです。」
警察官「うーん...。それは、夢...とかじゃないよね?」
竜也「あんたな...っ。」
竜也が警察官の胸ぐらを掴もうとしたとき、三坂が警察官に詰め寄る。
三坂「あんた、本当に信用してないんですね...。この部屋のみんなの怪我みても信用出来ないんですか?」
三坂は、若菜、竜也、皐月を順に指を指していく。
三坂「こいつは、足を失くして、若菜ちゃんは、目を失明して、指まで無くして、皐月は首を切られて、まだ目が覚めてないんだ。この状態でも信用出来ないんですか?」
警察官「......。」
警察官は、じーっと三坂の目を見る。
警察官「分かった。信用するよ。あ、実はね、事件の事で話を伺うのと同時に頼み事があるんだ。 」
竜也「頼み事?」
警察官「あぁ。動ける子で、その森まで連れて行って欲しいんだ。」
三坂「あの森に...。」
警察官「そりゃ、行きたくないよね?」
若菜「...。私は良いですよ。」
三坂「若菜ちゃん...。俺も行きます。」
竜也「俺もこの足ですけど、行きたいです。」
警察官「皆んな行ってくれるのか?」
『はい!』
警察官「そうか。一応警察署で、警察官総勢30人で行くつもりだ。」
三坂「へぇ。あの、1つお願いいいですか?」
警察官「何?」
三坂「凄い霊媒師の人呼んでもらっていいですか?何名か...。」
警察官「霊媒師...。」
三坂「はい。お願いします。」
警察官「分かった。俺が個人で頼んどくよ。」
三坂「!?ありがとうございます!」
警察官「それじゃぁ。あ、明日だからね。明日迎えにくるよ。」
『.........明日!?』
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〜翌日〜
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若菜「竜也くん、三坂くん。おきて!!今日行くんだよ。あの森に!」
三坂「ん...。あ、そうだった!」
竜也「忘れてた...」
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警察官「おはよう。準備したら行くよ。一応病院の先生には言ってあるから。」
『わかりました。』
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それから、準備をして4時30分まで待ち、皐月以外の3人で行くことに決め、30人くらいの警察官と、霊媒師と合流した。
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警察官「この道であってるかい?」
竜也「はい。そのまま真っ直ぐです。」
竜也は、三坂に車椅子をおしてもらい道案内をする。
その道案内をしていると、見覚えのあるの住宅があった。
竜也「あの住宅と、住宅の間です。あそこに、5時~5時30分の間に立っていたら薄暗い森がでてきます。」
警察官「なるほど...。霊媒師さん達、何か感じますか?」
霊媒師「はい、ある怨念の強い女の霊の気配を感じます。凄い危険ですよ。」
その言葉を聞き、周りの警察官達がザワザワしだした。
警察官「...。今時間は4時56分か、もうすぐだな。みんな気を引き締めとけよ。そして竜也くんは松葉杖で行くんだな?」
竜也「はい。これでいきます。」
警察官「よし。」
警察官は行くぞ!と住宅と住宅の間に警察官達を誘導する。それに揃って竜也、三坂、若菜もついて行く。
警察官「...あと2分...」
shake
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(...おい......。何しに来やがった?......。)
若菜「あの女の声!?」
(おお?若菜...竜也...三坂...だったか?お前らも居たのか...。わざわざ餌から来てくれるとはなぁ。まぁ邪魔者が40人近く居るが...。)
警察官「あんた、何もんだ」
(あ?あんたらに言う権利なんかないね......。あ、そうだ。少し早いが森に通してあげるよ...竜也くん達に見せたい物があるしね...)
その時、その場にいた全員の意識がとんだ
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竜也「痛ぇ...。ここは、森か......。」
若菜「竜也くん。やっと、目覚めた...。」
竜也「...。みんな目覚めてたのか...。」
竜也が立とうとする。
若菜「竜也くん立てる?」
竜也「あ、ちょっと手貸してくれるか?」
竜也が、若菜の手をとり立ち上がった。そして松葉杖をつきゆっくりと歩き出す。
三坂「竜也、どこに行くんだ?」
竜也「あいつを探す...。」
(探さなくても居るよ...お前らの近くに...)
『何っ!?』
警察官「竜也くん達!こっちに来なさい!」
警察官達は、3人を取り囲むように立つ。
その時奥から、女が出てきた。
(ハハッハハッハハッハハッハハ!囲っても無駄さ...。そいつ達は最後にちゃんと味わって喰うからな...。)
警察官「っ......」
(あ、そうだ!竜也達..お前達に見せたかった物があったんだった...特にお前だ...若菜...。)
若菜「...何...?」
ザッ...ザッ...ザッ...ザッ...
若菜「!?」
三坂「お、お前は...」
竜也「...なんで...」
(若菜ぁ?嬉しいだろ?感動の再会だろ?)
若菜「な、なんで...優斗が...。なんで、あの時死んだはずじゃ...」
(あぁ。死んださ。ちゃんと味わって喰ってあげたよ...。いやぁ美味かったなぁ。)
若菜「なんで...」
(私の手下として、蘇らせたのさ。)
警察官「あの子、君たちの友達か?」
竜也「はい。でもあの女に殺されました。まぁ、言い換えると喰われました。跡形もなく。」
警察官「.........。そんな事が本当に...。」
竜也「あったんですよ。本当に...。」
(さぁ。楽しいSHOWの始まりだ...。優斗...手始めに若菜を殺すんだ!)
優斗「はい。」
警察官「やめろ…やめるんだ!」
警察官全員が、優斗に銃を向ける。
警察官「いくら子供だろうが、そんな真似を許す訳にはいかない。」
(無駄なことを...)
次の瞬間、銃を構えていた前方の警察官が次々と血を首から噴き出し倒れていく。
三坂「えっ......。お、おい。警察官のおっちゃん達。どうしたんだよ。」
三坂達からしたら、2度目の地獄絵図だった。当たり前だ。目の前が血の海のようになったのだから。
若菜「嫌っ!やめて!もうやめてよ!優斗!」
そう叫び、若菜は頭を抱えその場にしゃがみこむ。
竜也「...おい。佐々木(←若菜)!早く下がれ!後ろに下がるんだ!」
若菜「えっ。」
若菜が目をゆっくりと開ける。そこには、服が真っ赤に染まり、不敵な笑みを浮かべている優斗が歩いて来ていた。
三坂「早くさがれ!!」
霊媒師「...っ。」
一人の霊媒師が身動きを取れずにいる若菜の前に現れる。
霊媒師「今の内にお友達の所へ走りなさい!今一番狙われているのは貴方なのよ!」
若菜「は、はい!」
霊媒師「悪霊よ、貴方は世に存在してはならぬ者である。成仏せよ…!」
霊媒師は手に持っていた数珠を優斗の方へと掲げ、お経を唱える。
優斗「くっ...。ぐあぁぁぁぁ!!」
霊媒師「...っ...なんて強さっ。でも、成仏させれる。」
優斗「.っ........。」
霊媒師が最後に念を込めると、優斗の姿は消えていった。
(はぁ。失敗かな…。)
そう言い、女は歩み始めた。
竜也「何をする気だ!」
霊媒師「!?」
女は、霊媒師に近づき霊媒師の胸元あたりに手をあてる。
(さよなら...。皮膚は美味しくなさそうだから、血だけもらっとくよ)
女は、霊媒師の心臓当たりに手をぶっ刺した。
ズサッ...
shake
霊媒師「ガハッ...。」
そのまま霊媒師は即死で、倒れ込む。その横で女はしゃがみこみ、突っ込んだ手を出し舐め始める。
(やっぱり若いもんの血じゃないと、美味しくねぇな。)
残った警察官達は、言葉を失っていた。ある者は、この残酷な状況を見て嘔吐していた。
竜也「なぁ。女...。あんたこの森にいったいなんの目的があって居るんだよ。」
(あ?別に...。ガキを喰いたいだけさ。特におまえらをな。それ以外になんの理由もねぇ。)
女は、その言葉を放つと眉間にシワをよせ警察官達を睨みつける。
(あんたらは、はやく消えてもらおうか...。私の食事の邪魔だからな。)
すると、女はみるみる内に体を四足歩行へと変形させる。
ボキッ...バキバキ...バキッ
警察官「き、気持ち悪い...。まるでテケテケみたいだ...。みんな銃を構えろ!いくら発砲してもいい!俺が許可をくだす!霊媒師の方々、竜也くん達を頼みます!」
三坂「警察官のおっちゃん達。大丈夫なのかよ。」
竜也「多分、無理だ...。あいつに敵う相手なんてっ。」
若菜「ねぇ?...私思うんだけど...霊媒師さん達全員力あわせて封印みたいな事出来ないんですか?」
霊媒師「...なるほど。その手が。他の霊媒師の方々。無限封印の仕方分かりますか?」
『はい。』
霊媒師「この封印術があれば完全に封印ができる。」
警察官「グアァァァァ!!!」
霊媒師「はっ。早くしなければ。」
竜也「なにか手伝うことは、ありませんか?」
霊媒師「貴方たちの......自分自身の命を守る事。それが私達、霊媒師の手助けよ。お願い、生きてね。」
霊媒師はそう言い残すと、他の霊媒師を連れて女と警察官の元へと行く。
三坂「見守っててくれって事か...。」
竜也「多分な。」
若菜「......。残りのみんな、助かりますように。」
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(お、霊媒師さん達のお出迎えか?)
警察官「あなた達、あの3人の事守っててくれと!」
霊媒師「若菜ちゃんのある一つのアイデアがありましてね。」
(何喋ってやがる。)
警察官の一人が女に捕まり、腹に穴をあけられる。
警察官「ゴフッ............。」
霊媒師「やるしかないか。」
全ての霊媒師が女を囲うように、胡座(あぐら)をかいて座り出す。
(はぁ?お前ら何してやがる)
『無限封印』
霊媒師全員がそう言うと、青い光が女を包みこむ。
(ガッ.........。テメェら何を!!)
霊媒師「黙るんだ悪霊...。」
時間が少しずつ経つにつれて、地面の岩などが女の方へと飛んでくる。
(この岩っ。くそ!体が動かねえ!)
霊媒師「さらばだ。」
飛んできた岩が女を包みこみ、合体する。そして、ゴトンッと下へおちた。
霊媒師「ふぅ...封印完了...。ぐっ。やっぱりな...。」
この言葉に他の霊媒師が、駆け寄ってくる。
霊媒師2「封印出来ましたね。ですが、やっぱり。無限封印をする場合、言い出した霊媒師が代償として死に至る。」
霊媒師「まぁ、これでいい。ガハッ......。」
若菜「霊媒師さん。こんな事になるなんて私思ってなくて!本当にごめんなさい!」
霊媒師「...貴方が悪いんじゃない。貴方のあの発想がなければ今頃皆んな全滅だった。ありがとね。............。」
若菜(...っ.........。)
竜也「はぁ。どうする。この森の出口って...確か。」
警察官「君たち、帰り方分かるのかい?」
三坂「まぁね。1度ぬけ出せたから。」
警察官「なるほどね。」
竜也「多分、光が向からさしてるから向こうだな。」
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三坂「あった!出口だ!」
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竜也「それじゃぁ。皆んな行きますよ!」
ザッザッ
若菜「なんか久しぶりな、気がする。」
警察官「ほんとに出れた!はぁ、これで上の人に顔向けできる。」
三坂「来ていただいて、ありがとうございました!」
警察官「いいよ。3人とも無事でよかった。」
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その後、竜也達3人は病院に戻り退院までの日々を過ごした。皐月は、意識を取り戻し少し遅れて退院した。
あの人喰い女の森の場所は、府警の人達に封鎖され誰も立ち入る事が出来なくなったという。
そして、無限封印をした残りの霊媒師の人達は数日後、口と目から血を流し、亡くなったらしい。
これは、人喰い女の最後の呪いだったのかもしれない...。
作者SnowRin
お久しぶりです!テストなどがあって完結編を投稿するのが遅れました!どうでしたでしょうか。人喰い女。
自分、絶対会いたくないですね(;・∀・)
また、次も色々投稿したいと思います!
最近、インフルエンザ流行ってるのでお気をつけて!
では(* ̄▽ ̄)ノ~~ マタネー♪