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中編5
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続・深夜の仕事

まず、この話は以前投稿した「深夜の仕事」の続きになる

前作で説明した部分については省略するので読まれてなければ、そちらも読んでいただきたい

ありのままのことをここに記す

正直、投稿するか凄く悩んだ

不謹慎なことだとはわかっている

それでも、このことを誰かに伝えたかった

ほんの1週間前のことだ

俺は例のごとく、深夜の仕事に従事してた

その日は暇で、メカニックとしての作業もなかったから、カメラ番を任されてた

カメラ番は、その名の通り監視カメラを見てるだけ

正直、座りっぱなしだし逆にしんどい

フロアで不審者なんかを見つけたら、インカムで全員に報せる、という仕事だ

とはいえ、その日は暇

客事態が少ないから、大した動きもなく、ただモニターをカチカチして時間を潰してた

深夜1時45分

この時間になると、アミューズメントは営業終了して、ボウリングとカラオケだけになる

4階から7階のカメラをボーッと眺める

そのときだった

フロントスタッフ「トイレを借りたいってお客様いらしたんで4階に通しまーす」

とインカムが入った

一同「はーい」

俺は4階にカメラを切り替えた

しばらくするとエレベーターから、三人組が出てきた

大学生くらいの若い男が一人、残り二人は30代後半くらいだろうか

その若い男はどうもトイレを探しているようでキョロキョロしている

残る二人の男はその若い男をじっと見つめている

一緒にトイレを探すわけでもなく

ただじっとみている

しばらくすると三人はトイレの方へと歩きだした

そっちのほうにはカメラもないので、俺は出てくるまでカメラを見ていた

しかし、一向に出てこない、10分以上過ぎただろうか

とんでもない連絡が入る

「店の前で男の人が頭から血を流して倒れてます!

多分、死んでます!!!」

事務所にいた俺ともう一人の社員は驚愕してしばらく固まってしまった

社員「すぐにいきます!」

インカムで伝えると

社員「○○君も来てくれ!」

俺もいくことになった

そして、きっと一生忘れないであろう光景を見た

男が倒れてる、周りには血が散乱して、頭からは脳と思われるものが零れ出ていた

あまりのことに思考が止まる

ふと、顔をみると、それはさっきトイレを借りに4階に来ていた若い男だった

上を見上げる

4階に壁のドアが開いてる

初めて知ったのだが、各フロアには緊急避難用に扉があるらしい、そこから脱出用の梯子を降ろすらしい

このドアを開けると足場もなにもない、そのまま地面に直行のかなり危険な扉だ

俺はハッとして4階に向かった

連れが二人いたはずだ

彼らに話を聞かなきゃならない

4階につき、あの扉のある部屋に入った

誰もいない、電気すらついてない

男が落ちた扉からは風が吹き込んでいる

そのあと俺は二人を探し回った

しかし見つからない

警察や救急も到着し遺体を運び、警察は現場検証を初めている

俺は警察に男には連れが二人いたことを伝えた

カメラで見ただけなので、正確な人相がわからなかったので、4階に通したフロントのスタッフに話を聞きに行った

スタッフ「はい、4階にお通ししたのは僕です」

俺「連れの二人の顔、覚えてる?」

スタッフ「連れ?いや、一人のお客さんでしたけど」

俺「なにいってんだ?いたろ、おじさんが二人」

スタッフ「いやー、見てないですよ」

バカな

確かに三人組だったぞ

エレベーターでたまたま一緒になったおじさんなのか?

警察「君、ほんとにい見たの?」

俺「間違いないです!

そうた、監視カメラの映像を見に行きましょう!」

俺は警察をつれて事務所にいき

男たちが4階に現れたあたりからの映像を見直した

そこには確かに三人組が映っている、そして連れだってトイレのほうへ向かってる

俺「そうだ、フロント前の映像」

そこには、一人でフロントと会話する男が映っていた

俺「ほんとにいない」

狼狽する俺に対して警察は冷静だった

警察「君が嘘を言っていないのはわかった、あとはこちらで調べます」

警察はそう言うと事務所から出ていった

俺は納得がいかず4階の映像を見る

俺が下に行ったあとの映像だ

二人がどこかにいくのが映ってるはずだからだ

数分映像を見ていると、エレベーターから全力で出てくる俺が映し出された

その間誰も4階を通ってない

俺「おかしい、、、」

あの辺りは調べたけど誰もいなかった

じゃあ、あの二人はどこに行ったんだ

カメラに映らないでどこかにいくのは不可能だ

俺は、これまでここで体験したことや聞いたことから

あの二人がこの世のものでないと思い至った

改めてカメラの映像を見て、違和感もある

まず、転落した男の挙動、エレベーターをおりてすぐまわりをやたらとキョロキョロしている

トイレの場所は目につきやすいところに表示がある

あんなに、キョロキョロしなくても見つかるはずだ

そして、それをただ見つめる男二人

声をかけてる様子もなく

ただじっと見ている

そしてなにより、この男二人の顔が、なんというか、ハッキリ見えないんだ

輪郭や顔のパーツの位置はわかる

なのに人相といわれるとハッキリしない

キョロキョロしてる男の顔は凄くハッキリ映っているのに、だ

そして、男が転落した場所

これは、トイレのちょうどはす向かいにある部屋で、お客さんがマイボールなんかを預けておくロッカールームになってる

入ればすぐにトイレじゃないのはわかるし、転落したドアもどう見たってトイレとは関係がない

俺は、あの男二人に連れていかれたのでは、と思っている

後日、報道では、自殺っとされていた

あの日いたスタッフはあれが自殺じゃないことは確信している

自殺するのに4階からってのもそもそもおかしいし

スタッフですら把握してないような扉をたまたま見つけて、その場で飛んでみようなんて考えるやつはいないだろう

真相はわからない、あの二人の男の正体もわからない

しかし、事実人が亡くなった

そろそろ、本当にここをやめようかと思い始めてる

Concrete
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