中編3
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背中にいるのは誰?

wallpaper:988

これは、他サイトに載せた話を、

少し細かく話を付け加えて、書かせて頂いたものです。

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私が、高校時代、大学受験も控えており、

自分の部屋で勉強していた時の事です。

( あー、勉強なんて、もうイヤやわー )

と、正直思っていまして。

当時は携帯なんて無いですから、

友達と気晴らしにやり取りなんてできず、

んーーー!!

って、感じでした。

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それから、しばらく経ったのでしょうか、、、

あっ、、、と、気が付きました。

私は、机にうつ伏せになって、寝てしまったようです。

( ありゃー、寝てしもうた、、、)

と、思う前に、

机にうつ伏せで寝てるのに、部屋中が見えるんです。全体的に赤かったです。

その瞬間、耳鳴りと言うか、耳元で、

セミの鳴くような、

子供が泣くような声が、聞こえました。

何も考えてるひまも無く、

しかし、どんどんと状況が理解できてきます。

私の両肩に、私の両脇に、

誰かの手と膝が、

まるで誰かをおんぶをしてるかの様な、

圧迫感があると言うか、感覚があると言うか。

今でも覚えています。

それは大人ほどの大きさでは無く、

小さな、手と膝でした。

( えっ、、、?)

私は、一瞬どころか、十瞬くらい、

ずっとびっくりし続けてました。

( 私は、誰をおんぶしているんだろうか、、、)

そう思った途端、恐怖が押し寄せてきて、

何とか、その手と足を振りほどこうとしました。

自分自身は、少しも動く事は出来ませんし、

私は、誰かをおんぶしながら、

赤い部屋を見て、耳鳴りを聞いてるだけです。

藻掻こうと頑張りますが、びくともしません。

私は、パニックに陥りました。

でも、そんな中でも、とにかく、

自分で、自分を助けなければ、と思いました。

( とにかく、足を引き剥がそう、)

その時に、何を思い、何を考え、

どの様な事をしたのかは、分かりません。

どうやって、膝を引き剥がしたかなんて、

覚えてもいませんし、分かりません。

しかし、

なんとなく、私の脇腹にくい込んでた膝が、

消えてく感じがしました。

( 次は、手 、、、)

これが、難しいのです。

私の両肩をギュっと掴んでいるので。

何となく頑張ってみましたが、

途中からは、そいつに対する訴えでした。

( 何で、私におぶさっとるん!?

私、何かしたか!? あんた、誰ねん!? )

しかし、離れていく気配も無く、

( もう無理かもしれん、、、

この子供は、何をしに来たんや、、、)

恐怖と共に、かるく絶望しました。

そのまま、しばらくの間、私は両肩を握られつつ、

( どっか行ってやー!!)

と、必死で思っていました。

必死で、必死で、、、

すると、ある瞬間、

フッと、両肩の手が無くなりました。

その瞬間、私は、すぐさま顔を上げました。

部屋は赤くもないし、いつも通り。

耳鳴りも無い。

しかし、机のノートはよじれていました。

それを見て、

( あ、やっぱり、

私はうつ伏せの状態やったんや、、、)

私は、自分に起きた出来事を考えようとしましたが、

途端に怖くなり、

母がいる1階の居間へ行きました。

そして今、起きた事を、

半泣きで、必死で話しました。

しかし、母から帰って来た言葉は、

「 あんた、夢でも見たんやないん?

居眠りなんてしとらんと、

早く、勉強しまっしや 」

でした。

「 何で、分かってくれんの!?

おかんも、あの部屋におってみぃ!?」

と、かなりブチ切れました。

しかし、こんな話を誰も信じませんよね。

結局、

( あー、そうですか、、、

なんて、薄情な親だ、

子供が怖い目に遭ったと言うのに、、、)

と思い、しかし、

言い返せる証拠もありませんし。

だけど、自分の部屋に帰るのは、かなり怖いです。

半端ないですよ。

この時ほど、母を恨んだ事はありませんでした。

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結局、恐る恐る部屋に行きましたが、

その後は特に、何も起こりませんでした。

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しかし、しばらくして、

その部屋で、また、気味の悪い体験をする事となるのですが、

それは、またお話します。

Concrete
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