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私の実家は、
料亭とまではいきませんが、
2階がお座敷の、古い建物で、
昔は長屋だったそうです。
今は、店を閉めましたが。
なので、必然的に、
私の部屋も、畳で襖のある、和室でした。
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ある日、自分の部屋で、
友達から借りたマンガだったかな?を、
読んでいました。
しばらくして、
「 ミシッ、ミシッ、」
と、音がしました。
( あー、また家鳴りかぁ ) と、
気にせずにいました。
とにかく古い家なので。
しばらくしても、音が鳴り止まないので、
( だから、古い家はイヤやわ )
と、音のする方を見ました。
私は目を疑いました。
古い畳って、歩くと少し沈みますよね?
それは、いつも出入りする襖の方から、
私の机の左側を、
ちょうど人が、古い畳の上を歩いている感じで、沈んで行くのです。
ミシッ、 右足、、、
ミシッ、 左足、、、
ゆっくりと、ゆっくりと、、、
そして、私の左横の背後の壁まで行き、
消えました。
しばらく畳を凝視です。
動けませんでした。
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何故だか、この事は両親には話してません。
今でも私の中で、
( あの時に歩いて行ったのは、
一体、誰やったんやろ? )
と、疑問を残したままです。
しかし、歩幅や、
沈んだ部分の面積を考えてみたら、
きっと、女性だったんだろうと。
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かなり昔から、今、私の住んでる所も、
その近辺も、
飲み屋街と言うか、、、
女の人のお店も沢山あったそうです。
そう言えば、私が小学生の頃、
私の近所に、古い石門が建ってました。
その町に住んでる友達に、
「 あの門って、何なん? 」
と、聞いた覚えがあります。
すると、友達は、
「 あー、あれかぁ。
前に、おばあちゃんから
聞いたんやけど、
この街って、
昔は、遊郭?みたいな所やってんて。
そんなんやし、
女の人が、逃げ出そうとしても、
逃げるには、あの門をくぐらんと、
外に出れんかったんやって。
でも、門のとこに、
門番?みたいなヤツがおって、
結局、遊郭?に、連れ戻されるんやと。
やけど、何回も逃げようとした人は、
左足、、、やったかな?
くじかれるんやって。
もう絶対に、
逃げ出せんようにするんやと。
すげぇ怖ないけ?
そんなの、ほんとにあったんかね? 」
何となく、その話を思い出しました。
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それからは、
私の部屋で、畳が沈む事は無かったですが。
作者退会会員
いつも解説は同じなのですが、
方言、長文、すみません。