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短編2
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眠り姫

"眠り姫"は僕のクラスメートだ。

ところ構わず寝ているので、そう呼ばれている。

先生たちも彼女に関しては諦めているらしい。

ある休み時間のこと。

「えー、また私寝てた?」

「え、あんた自覚ないの?」

「だって私ちゃんと授業聞いてたもん」

「私にはぐっすり眠っているようにしか見えなかったけどね」

「高橋がアメリカと中国がなんちゃらーって話してたの覚えてるし」

「寝ぼけながら聞いてるから覚えたんじゃないの?」

「ちゃんとノートもとってたし。ほら」

そう言って彼女が見せた地理のノートを見て、彼女の友人と僕は固まった。

「え…」

そこには紛う事なくさっきの授業の板書が書かれている。

しかし、先程の授業で彼女はノートを取るどころかペンすら持たずに眠っていた。

先生が授業中に言っていた「ここテストに出るぞー」もご丁寧に赤で書かれているから、予め書いておいたノートではなさそうだ。

彼女の友人が詳しく聞こうとすると、タイミングがいいのか悪いのか、チャイムが鳴ってしまった。

「お前ら席つけー。チャイムなってんぞー。教科書105ページの問題解けー」

数学の佐々木が入ってきて言った。皆一様に問題を解き始める。

僕はふとあることを思いつき、それを否定するために後ろの席の彼女の教科書を手にとった。

彼女は性懲りもなくまた眠っている。

105ページを開く。

そこには___________解が書かれてあった。

しかし、問題の途中で数式が途切れている。

「何するの?もぉ…。せっかく解いてたのに…」

タイミングが良すぎるほどに彼女が寝言をささやく。

背筋になにか冷たいものが流れ落ちていく。

彼女の夢と現実はリンクしている…

それが僕の仮説だ。

まさかとは思ったが、そのまさかだったらしい。

そこで、ふと思った。

リンクしているのではなく、ここはもう既に彼女の夢の中なんじゃないのか...

…いやいや、いくらなんでもそれはありえな

「気づいた?ここは、私の、夢の、中」

彼女の声にも、全然別の声にも聞こえる声が僕の頭の中に響く。

突然、僕の視界が揺れ出した。

ここは本当に現実なのだろうか。

彼女の夢の中なのだろうか。

それとも自分自身の夢の中だろうか。

僕でも彼女でもない、他の誰かの夢の中なのだろうか。

あなたのいるそこは、現実…?それとも

夢?

Concrete
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@アンソニー 様
はじめまして。コメント、怖い、ありがとうございます。
確かに。こんなクラスメートいたらいやですねぇ…
彼女は一体何者なんでしょうか。
至らない所も多い文章だと思いますが、これからもちょこちょこ投稿させていただきますので、気が向いたら読んでくださると嬉しいです。

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@あんみつ姫 様
はじめまして。コメント、怖い、ありがとうございます。
まさかの「眠り姫」かぶり(笑)
夢って怖いですよね。私も眠る事が大好きなのですが、たまに夢と現実が混ざってしまうように感じます…。
至らない所も多い文章だと思いますが、これからもちょこちょこ投稿させていただきますので、気が向いたら読んでくださると嬉しいです。

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