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この話は、実際のお話ですので、
名前は、仮名にさせて頂きます。
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これは、
高校時代の、仲良しグループの1人である、
ナオから聞いた話。
ある日の朝、私が教室に入るなり、
慌ててナオが、私に駆け寄って来た。
「どしてん?」
「いや、、
ヤバいんやって!
アキも、ヒロコも、まだ学校に来とらんし、
あー、
アキとか皆にも、後から話すけど、、、!
K ( 私の事です ) が、
1番早く、教室に来たし。
ねぇ!!
聞いてくれんけっ!?」
何だか尋常じゃ無い様子だ。
とりあえず、
「まぁ、落ち着きなさい、友よ。」
私は、これからナオが話す、
話の内容を知らなかったので、
かなり、冷静に言ったのだか、
ナオの興奮には、勝てなかったようだ。
「だって、だって、
気味悪過ぎるし、イヤやぁ〜」
半泣きのナオを見て、
「どうしたん?何があったん?」
と、真剣に聞いた。
ナオは、涙目で頷くと、
話し始めた。
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ナオは、バスで高校に通っていて、
部活後も、
大体、同じ時間のバスで帰っていたそうだ。
( ナオはバレーボール部 )
いつもの、バスに乗る。
いつもの、運転手さん。
大体、20分くらいで、家の近くの停留所に
着く。
いつも、ナオの他には2、3人乗客がいて、乗客の少なさは、
ナオの家が、田舎の方だったと言う事もあるのかも知れない。
停留所に着き、
ナオは、バスを降りる。
「気ぃ付けてなぁ〜」
バスの運転手が、声を掛ける。
ナオはいつも会釈をし、バスを降りていたそうだ。
まぁ、顔見知りになるのは、当然の成り行きだろう。
それが、、昨日、、、
たまたま、
他の乗客が、途中の停留所で、
みんな降りて行ってしまい、
バスの中の乗客は、
ナオしかいない状態になったらしい。
そうして、
( 次が、降りる停留所だし、)
と、ナオは前の方の席に移った。
確かに、
降りる停留所が近づけば、
前の方の席に移動するのも分かるし、
何ら不自然も無い行動だ。
すると、
ナオが席を移った瞬間、
バスの運転手が、
後ろを振り返って、ナオに言った。
『やっと、、、
二人きりに、、なれたね、、、。
ククク、、、嬉しいなぁ、、
この時を、どれだけ待ってた思う?
ね? な・お・ちゃん?』
そして、
満面の笑みで、ニタァと笑ったそうだ。
ナオは、
パニックになった。
何故、自分の名前を知っているのだろう?
私は、どうなるんだ?
しかし、その運転手がバスを停めない限り、
降りる事が出来ない。
もちろん、当時は携帯も無いし。
(ヤバい、ヤバい、、
何かされるかも知れん、、、)
ナオは、焦りまくっていた。
しかし、パニックになってて忘れていたが、
ふと、気付く。
( 私、、、
" 降車ボタン " 押してない、わ、、)
すぐ様、降車ボタンを押した。
《 …つぎ、とまります …》
女性の機械音の声が聞こえた。
そして、ナオは後ろの席で、
果たして停留所でちゃんと停るのかと、
怯えてたそうだ。
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少し後、バスは、
ちゃんとナオの降りる停留所で停った。
運転手の横にある、バスの扉が開く。
ナオは運転手を見ない様に、
通学定期券を見せ、
一目散にバスを降りようとした。
すると背後から、
『チッ、もう少しだったのに、、、!!』
と、声が聞こえたような気がしたそうだ。
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その後、無事に家に辿り着き、
さっきのバスで起きたことを、親に話したらしい。
その話を聞いて親が激怒し、
(そりゃ、そうだ)
バス会社に抗議の電話をした、との事だ。
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「それで、、
その、クソ運転手はどうなったん?」
私が聞くと、
「クビになったらしいんやけどね、
次の日に、バス会社の偉い人が、謝りに来たみたいやし、、、」
「そうなんや、、
あんた、大変な事になっとったんやねぇ、
でも、無事で良かったわー!
ほんと、良かった!!」
私は、親友が無事だった事に、
心から安堵した。
「Kー!怖かったぁー!!」
私はナオを抱き寄せて、
「うん、もう大丈夫や、
ほら、アキとヒロコも来たよー?
みんな、おるし、な?」
「うん、、、ありがと。」
ナオは泣いていて、よっぽど怖かったんだと思う。
当たり前だ。
その様子を見て、心配そうにアキ達も来た。
「ナオ、どしたーん?何かあったんか?」
ナオは、ちょっと泣きながら、
でも、少しホッとした嬉しそうな顔で、
みんなと話していた。
私は内心、はらわた煮えくり返り状態だった。
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あっ、スミマセン。
ここからは、暫く
私の、汚い言葉炸裂の、心の声ですので、
お読みになりたい方だけ、どうぞ。
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( このクソがっ!!変態ブタ野郎だな!!
『神様、、、
僕は、女にモテたいんです、、
僕は、、カッコよくなりたいんです、、』
願っても願っても、
その、願いは届かず、、、。
そりゃそうだ。
あら〜、お気の毒に、、、。
だから、あんな手口を使うんだろーがっ!!
とてつもない異常者? つーか犯罪者!?
、、、しかし、
前科が無ければ、謹慎処分で済んだだろう、、
だが、他のバス会社に、って可能性も、
無きにしも非ず。
じゃあ、、今度は、
この、私が、、、
代わりに、そのバスに乗ってやろうか!?
あんたを、
終点までお連れしてってやるよ!?
お前の事は、
しかと脳裏に焼き付けておいてやろう。
ぜってー、許さん。
バスで会ったら、命は無いものと思え。
死ねっ!!クソがっ!!)
私は、怒り心頭だった。
大切な友達が、恐ろしい目にあったんだし、
かなり腹が立つ。
しかも、やはり手口が汚い。
、、、、、、。
しかし、、、
私は、肝心な事を忘れていた。
私は、、、チャリ通だ、、。
バスに乗る機会も、無論、無い、、、。
作者退会会員
これは、もちろん実話ですし、
こんな悪質と言うか変態が、
公共の乗り物であるバスの運転手の中に、
いるとは思いませんでした。皆さんもお気を付け下さい。