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中編4
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誰かさんからの手紙

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ある日、アパートのポストを開けると、

一通の手紙が入っていた。

差出人の名前は無いし、

更に、消印も押されていない。

(何だ、これ、、、?)

部屋に入り、中身を見てみる。

そこには、

女性の文字で、何やら書かれていた。

オレは読んでみる。

『あなたは、3日後に、

仕事に行く途中の、横断歩道で、

轢かれます。

そうして、死にます。』

(何だ、これ、気味悪ぃ、、、)

そう思って、オレは、

その手紙をシュレッダーにかけた。

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その3日後に、

オレは、会社に行く為に横断歩道を

渡ろうとしていた。

信号は、青。

その時に、オレは、

ふと、手紙を思い出した。

横断歩道を、渡らなかった。

すると、次の瞬間、

暴走したタクシーが、横断歩道目掛けて、

突っ込んで来た。

朝の出勤時ともあって、多数の人が

巻き込まれた。

( 、、、、、えっ?

、、ウソ、だ、ろ、、、?)

そのうちに、

救急車やらパトカーが来て、

目撃者として、オレも話を聞かれた。

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それから暫くして、

アパートのポストを開けると、

一通の手紙が入っていた。

( えっ、、また、、、?)

部屋に戻り中身を見る。

『1週間後、

あなたが運転する車が、事故に遭います。

彼女が大切なら、

車に乗らないで下さい。』

、、、、、、、、

、、、えっ?

( 、、、なんで、1週間後の、

デートの予定まで、知っているんだ、、?)

オレは気味悪くなり、

また、

手紙をシュレッダーにかけた。

(、、ストーカーか、何かか、、?)

しかし、

以前の事故の事もあったので、

その日は、彼女と電車で出かけた。

その後、

気味の悪い手紙は来ず、

(たまたまだろう、、、)

と、敢えて気にせずにいた。

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そんな矢先、

家に帰り、普通にポストを開けた。

久しぶりに見る手紙が入っていた。

オレは、緊張しながら、

中身を読んだ。

『明日、あなたのアパートは、

火事になります。

ちょうど、夜の10時25分に。』

オレは、思った。

( こいつが、

アパートに火をつけるんじゃあ、無いのか!?)

オレは、

すぐに警察に行った。

手紙を見せた。

警察は、

「明日、アパートの周りに、

何名か、警官を配置させます。

パトカーでも巡回しますので、ご安心下さい。

不審な人物がいたら、

すぐに、所持品検査をしますので。」

「分かりました。」

オレは、そう言って、

警察署を出たのだが、何だか怖い。

( とりあえず、

明日は、アパートに居ないでおこう、

彼女のとこにでも泊めてもらうかぁ、、、)

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そうして、次の次の日、

彼女が、急に、オレを起こした。

「、、、な、に、、?」

寝ていたオレは、かなり不機嫌に言った。

彼女は、かなり興奮している。

「ねぇ、アパートっ!!

アパート、火事になったらしいよ!?

昨日、私の家にいて良かったねぇー!!」

オレは、

テレビに釘付けになった。

テレビから、レポーターが喋っている。

「、、、昨夜、10時半過ぎに、

近所の方の通報で、、、

なお、不審な人物は、

見られなかったと言う事です、、、」

(10時半過ぎ、、?)

オレは、あの手紙を思い出す。

( 警察が、

厳重に見張っててくれたんじゃあ、

無かったのかよ、、、)

その後、

住む家を失ったオレは、

次の部屋が見付かるまで、

彼女の部屋に、ご厄介になった。

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その日は、残業で、

彼女の部屋に帰るのが、遅くなった。

一応、彼女には

" 遅くなる " と、連絡をいれておいたのだが。

すると、彼女の部屋のドアの前に、

一枚の紙切れが落ちていた。

何気無く、拾う。

そこには、女性の文字で、

『今、ドアを開けない方が良いですよ。』

と、書かれてあった。

(、、、? 何が、、?)

オレは、彼女の部屋の扉を開く。

玄関に、男物の靴、、、。

( 、、、あぁ、

そう言う事、か、、、)

オレは黙って、ドアを閉めた。

夜道を1人歩く。

すると、向こうから女性が歩いてきた。

別に、普通の事。

オレは、下ばかり向いてたし、

女の顔なんか、見る筈も無い。

しかし、すれ違いざまに、

「、、、ねぇ、、」

と、声を掛けられた。

オレは、反射的に声の主を見る。

さっきの女性だ。

、、、、、、

、、、オレは、、沈黙した、、、。

右側からしか、その女を見て無かったが、

明らかに、

女の容姿がおかしい。

頭の左半分の髪の毛が、抜けている。

左頬からは、頬骨と、何本かの歯が、

見えている。

足元もおぼつかなく、ヒールの靴は

片っぽう、無い。

( 、、、ヤバい、、)

オレはダッシュで逃げようとした。

すると、

その女が、嬉しそうに言った。

『、、、うふフ、、

あ、ナダの、いの、ぢ、

な、ンドも、なん、ド、も、、、

ダズけ、であゲた、でシよ?

だ、ガラ、、、

わ、だシガ、だズけて、あげタブんの、

あなダのい、のち、、、、

わ、だジニ、、、

っちょーだいっ!?』

その瞬間、

オレは、全速力で走り出した。

泣きながら。

( クソっ、何で、オレなんだよっ!

他にもいっぱい、いるだろうがぁー!?)

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それから暫く、

オレは、ネカフェ難民だった。

どこかに住むと、必然的にポストがある。

だから、

次に住んだアパートのポストは、取り外した。

しかし、アパートには、

玄関から差し込めるドアポストがある。

そこに、、、

" カタンッ " と、

何かが差し込まれる度に、

オレは、ドキッとする。

今後、、

あの手紙が、差し込まれなければ良いが。

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