短編2
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夢で祖父を助けた話

小学生1年か2年の頃、いつものように家でトミカっていう車のオモチャで遊んでた。

けれどいつもならそんなことないのに急に睡魔が襲ってきてそのまま気を失うように寝てしまった。

どれくらい時間がたったか分からないが母親の声で目が覚めた。

母親は泣いていた。

泣きながら俺を起こして誰かと電話している。

意味が分からなかったが母親は俺が目を覚ましたのを確認すると「良かった」と安心しているようだった。

後から聞くと離れて暮らしている祖父が倒れたらしく、祖母が必死に声をかけるも全然目を覚まさなかった。

だけどしばらくすると祖父が「俺君…俺君の声が聞こえる…」といって目を覚ましたらしい。

それを聞いた祖母は倒れた祖父の身代わりに俺がなったのではと焦り、俺の母親に連絡してきたらしい。

そして話を聞いた母親が寝ている俺を心配して声をかけてきた、という経緯だった。

結果、祖父はそれから変わりなく過ごしているが倒れた時、夢を見ていたらしい。

風景は覚えていないが声がする。

自分を育ててくれた祖父の伯母の声だった。

自分を呼んでいるらしく歩み寄ろうとした時、

次は俺の泣き声が聞こえた。

「おじいちゃあああん!!」

そう泣きじゃくっている声。

俺君が自分を呼んでいる…そっちに行かなきゃ…

そう思った時、祖父は目を覚ましたとの事だった。

三途の川や天国地獄なんて信じたことはなかったが、

もしかしたら…と思わせるような出来事だった。

Concrete
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